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チームスキル研究所のブログ

チームスキルとはメンバーとチームが、最高のパフォーマンスと、更なる成長に向け、変化し続けるために必要なスキルの総称です。

バブル経済が崩壊した後の失われた20年の中で、企業が打った打ち手というのが、「リーダーシップ」という考え方を導入するという事でした。ここで言う「リーダーシップ」とはどちらかというとチームや組織に変革を起こして新しい価値をもたらすという意味ですが、その昔は指示をきちんと受ける意味の強い「マネジメント」の考え方が主流でした。「マネジメント」から「リーダーシップ」へと、企業の人材に期待する姿の軸が変わってきたといえます。売上重視で企業規模拡大の戦略から、まず利益を考える株主重視経営へ日本の企業が変化してきた背景もあります。これは実に大きな軸の変化です。



もう少し説明すると、高度成長期の中での従来型マネジメントというのはAという商品をバラエティ展開、つまり少しずつ仕様を変えて多品種に展開していくというやり方です。極端な言い方をすると、「いいからやれ」というマネジメントでできるビジネスが支配的でした。「これ、こうなんじゃないのですか?」という異なる意見は必要がないのです。むしろただ言われたことを、年度方針・年度計画にあったものを作れば良い、売ればよいという考えが強く、他社と似た製品でも、それがむしろ安心をよぶ面もあったと思います。



しかし90年代も2000年代も、経済が停滞する中で、従来型を続けた企業はうまくいかなくなりました。顧客視点や、現場の声が欠落していったのだと思います。例えば自動車の車種展開も一例かもしれません。家電製品の冷蔵庫もテレビも同様な時代でした。似たような製品を各企業が切磋琢磨して開発して品質を向上させたという良い点もあったと思います。しかしその成功体験を持っていると、部下の言うことを聞かずに「つべこべ言わずに俺の言うとおりにやれ。」というようになりがちです。



いわゆるコマンド&コントロールと言われていることですが、多くの人がそれで育ってきているので、上司からそうだと言われ、結果も出て、自分の給料もポストもある程度上がっていくとなったら、本当にいいのかなと思いつつもそのやり方で回す人たちがたくさん出てしまっていました。



そして、それを疑問視する人は辞めてしまいがちでした。突飛な考えは必要なく、組織からすると、従来路線でやれば売れるので、きちんと言われたことを現実にしてくれる人たちが必要なわけです。


するとキャリア開発やキャリアビルディングという形でその人の力を最大限に引き出すという話に対しても、「一人一人が自分の思うことを言っていたら組織というのは回らないよ。キャリア開発やって自分の隠れた強みに気づいて辞められちゃったらこっちが困るじゃない。だからそういうことは会社の中では受け入れられないと思うよ。ここは転職してステップアップしていくアメリカじゃない。大企業は終身雇用するのが当たり前の日本だって。」という方が結構いました。