三田矯正歯科医院★三田院長のblog(医療現場の問題点を考える篇)
すでに多くの方が気づき始めていると思いますが、
このままでは近い将来、日本から医者はいなくなるかも知れません。

私たちの同業者でも、
「できればもう辞めたい」、「少なくとも自分の子供には後を継がせたくない」
とういう話をよく耳にするようになりました。

ただ、この問題を語るには
あまりにも私は未熟者で勉強不足であります。

私自身がこの問題を考えていくにあたり、
参考資料の置き場として、このblog spaceをお借りして、
気になったニュースを淡々と掲載していくことにしました。
私自身のメモ帳代わりですが、せっかくですから公開していくことにします。

尚、医療従事者の私が気になったニュースですから、
医療従事者側の視点から選んでいることはお許し下さい。

医者と患者の間に存在する意識の溝が少しでも埋まり、
お互いの良好な関係が築いていける日が来ることを願っています。
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開業医へ「逃げたい」

読売新聞 2007年5月4日より

人手・財政不足の病院「もう限界」

諏訪中央病院で、保育園の子どもたちに囲まれた鎌田実医師(右)

 「病院経営には、もう疲れ果てました」

 医師と患者・家族の信頼の大切さを描いた「がんばらない」などの著者で、一昨年、諏訪中央病院(長野県茅野市)の院長を退職した鎌田実医師(58)は去り際にそう語った。

 今は同病院の嘱託医として診療に当たる鎌田さんは、「医療費削減政策の中で綱渡りの日々が続いた。日本の病院は財政、人員ともに余裕がなさすぎる。がんばりも限界だった」と苦闘の日々を振り返る。

 現在の診療報酬制度は急患を扱う病院に不利とされる。効率化や支出切り詰めが甘い病院も少なくないが、総務省の2005年度の統計では、全国の自治体病院982病院のうち約65%(643病院)が赤字だ。

 病院を圧迫する理由は財政面ばかりではない。

 長野市の長野市民病院(300床)は医師60人と看護師260人を抱え、スタッフ数は恵まれた部類だ。しかし、医師は週1回ほとんど徹夜になり、翌日も夜までの連続勤務をこなす。「診療を巡る状況が変わった」と今年3月に病院長を退職した長田敦夫医師(68)は説明する。

 夜間、子どもの急患が殺到する。「核家族化で祖父母の助言がなくなり、開業医も夜中は診てくれない。発熱などで直接病院に駆けつけるケースが増えた

 検査の同意書や患者の紹介状、様々な報告書作りに毎日数時間を費やす。感染症対策や医療事故対策など会議も多く、勤務医の仕事は雪だるま式に増えている。



 2005年に開業した診療所は全国約5750で、5年前の約1・4倍。病院勤務医からの転身が多いとみられ、その分、病院の環境は厳しさを増した。

 「開業できるなら、おれも病院を逃げ出したい」

 関東地方の大学病院に勤務する40代の脳外科医はそう語る。深夜、クモ膜下出血の男性が搬送され、6時間の緊急手術で救命した。夜間の加算分を含め100万円以上かかる大手術だが、成功報酬はなく、失敗すれば責任を取らされる。大学から得ている年収は約800万円。「人手不足で研究時間もない。教授になってもかつてのような力はなく、疲労感がたまるだけ」

 慈恵医大病院血管外科の大木隆生教授(44)は、米アルバートアインシュタイン医大病院の血管外科教授を兼務する。大木教授が卒後7年目の医師の待遇を両病院で比較したところ、大きな差があった。

 ア大の年収は約2500万円で慈恵医大の5倍強。労働時間はア大の週50時間に対し、慈恵は80時間。ア大では、個室と専属秘書がつき、当直もない。「腕に差はない」(大木教授)のに、なぜこれほど違うのか。

 日本の医療費は年間総額約32兆円。国内総生産(GDP)に占める割合を経済協力開発機構(OECD)30か国で比較すると、日本は8%で、21番目。米国(15・3%)、スイス(11・6%)に比べ低く抑えられている。「米国の大学病院では、ベッド数当たりの看護師が(日本の)5倍はいる。事務職員も同程度。日本では、医師が看護師や事務職員の仕事の多くを担うことで医療費を切り詰めてきた」と、大木教授は指摘する。



 日本私立医科大学協会によると、医師1人を育成するのに約1億円かかり、税金で賄う部分も少なくない。そんな医師たちに社会は何を求め、どう支えるか。

 来年予定されている医療費の改定に向け、鎌田医師はこう語る。「小児科・産科医療の充実、在宅・緩和医療への増額など、はっきりした方針を示してほしい。ささやかな増額でも病院医療を励ますメッセージさえ伝われば、燃えつきる直前の勤務医も踏みとどまることができるのです」

(おわり)
(2007年5月4日 読売新聞)

お医者さんたちの受難

東京新聞 2007年7月25日より

 病院内での暴力や暴言、恫喝(どうかつ)など「院内暴力」をよく耳にするようになった。

 加害者が患者や家族、面会人の場合と病院職員の場合とがあるが、最近増えてきたのは前者という。筆者が入院・手術を受けたことのある東京医科大学病院はその一つ。具体例を紹介すると‐。

 最も多いのが外来患者からの暴力で、長い待ち時間にいらいらし、やっと順番が回ってきたとき「お待たせしました」と詫(わ)びなかった医師に腹を立て足蹴(げ)りした。

 糖尿病で通院中の患者が食事療法に取り組まないので医師が「このままでは失明しますよ」と忠告したところ「失明したら(医師の)目をくりぬく」と言って脅した。

 診察が順番通りではないとして大声を出して他の診察を妨害したり、ナイフを振り回す患者や「夫はマスコミ関係者だ。これからそちらへ行くのでタクシー代を払い、すぐに診察しろ」と電話で無理難題を吹っかける患者も。身の危険を感じ、一人で診察できなくなった女医もいる。

 「自分流の理屈をまくし立て、金銭や謝罪を要求するケースが増えている」と病院。直接の暴力など悪質なケースは月数件、暴力に至らない苦情まで含めると二百件近い。

 病院が迷惑行為や診療妨害に対して、転院勧告、場合によっては警察へ通報することを決めたのは当然だろう。

 米国での診療経験が長いコラムニストの李啓充医師は「米国では患者の権利を保障する代わりに患者の義務も求めている」と指摘する。

 患者の視点を離れ医療従事者の視点に立つと、世間ではあまり知られていない生々しい「院内暴力」の実態が見えてくる。

(東京新聞、2007年7月25日)

親切をあだで…救急隊や鉄道職員への酔っぱらい暴行が増加

MSN 産経ニュース 2007年9月24日より

 けが人を搬送中に救急隊員が殴られたり、終点で寝ていた乗客を起こした駅員が暴行を受ける-。こんな親切をあだで返すような理不尽な暴力が後を絶たない。加害者の大半が泥酔した“大トラによる犯行”だが、傘を振り回して鼻の骨を折られるなど悪質なケースも目立つ。消防関係者は「泣き寝入りすれば暴力はエスカレートする。法的手段に訴えるなど、強い態度で臨まざるを得ない」としている。

 ■PTSDも

 今年5月、中野区のコンビニエンスストアで、男が頭から血を流して倒れているとの通報で、東京消防庁の救急隊が現場に駆けつけた。横たわっていた男を救急車に担ぎ込むと怒り出し、外に出て傘を振り回したため、救急隊員の鼻にあたって骨が折れた。

 8月には江戸川区で、駅で酔っぱらって転んだ男を救助に向かった救急隊員が殴られ、目の下を骨折する重傷を負っている。

 東京消防庁によると、こうした救急隊員への暴力や救急車を損壊させるなどの妨害行為は、今年に入ってすでに35件(今月21日現在)。このうち、救急隊員に暴力を振るったケースは9件に上る。妨害行為は平成11年ごろから増加傾向で、17年には48件(暴力は18件)、18年に46件(同19件)で、今年も同程度の件数に届く見込みだという。

 妨害行為の加害者の7、8割が酒を飲んでいるのが特徴だ。東京消防庁救急指導課の竹内栄一係長は「酔った負傷者は酒のせいで理性を失っており、傷の程度を確認したり、脈拍を取ったりするだけでもひと苦労だ」と嘆く。

 暴力を受けた後、心的外傷後ストレス障害(PTSD)など精神的ダメージを負い、救急隊をはずれる職員もいるという。このため、東京消防庁は示談が成立した場合などを除き、ほかはすべて傷害や暴行罪などで刑事告訴しており、有罪判決が出されたケースも少なくない。


■駅員も被害

 「ガードマンを増やし、巡回を強化しているが、暴力行為は一向になくならない。犯罪であることを肝に銘じてほしい」(JR東日本)

 JRなど鉄道各社でも駅員や乗務員に対する暴力に頭を痛めている。JR各社や大手私鉄などが加盟する日本民営鉄道協会によると、駅員や乗務員への暴力行為は18年度で665件あった。17年度から43件減ったが、16年度よりは100件以上増えている。

 JR東日本管内では9割近くが首都圏に集中し、新宿、池袋、東京など繁華街を抱えるターミナル駅ほど被害が多いという。こちらも加害者の8割が飲酒者。「終点で眠っていた乗客を起こしたら後ろから殴られた」「自動改札を乗り越えた乗客を注意したら殴られた」など悪質なケースが多いという。

 JR各社や大手私鉄などは、全国の駅や車内に暴力防止を求めるポスターを張ってマナー向上を訴えている。

 こういった理不尽な暴力の蔓延(まんえん)について、赤塚行雄・中部大名誉教授(社会評論)は「何でも金を出してサービスを受けられる時代になり、人に助けてもらって感謝する意識がなくなっているのではないか。周囲が幸せで自分だけが不幸という疎外感を持つ人は、ちょっとしたきっかけで感情を爆発させることも考えられる」と話している。

( MSN産経ニュース 2007年9月24日)

「医師逮捕」心キレた

読売新聞 2007年04月30日より

ミスの不安と激務 女医辞める
 「精いっぱいやっても患者が亡くなれば逮捕。これではやっていけません」

 昨年夏、公立病院に勤務していた一人の女性産婦人科医(42)が、そんな理由で医療現場を去った。月6回の当直日は翌日夕まで32時間の連続勤務。仕事の合間にコンビニエンスストアのおにぎりをかじり、睡眠不足のまま手術することも。たまの休日でも呼び出しがかかる。スタッフ削減などで仕事は増える一方だ。

 体力の限界。この生活がいつまで続くのかという不安。燃え尽きる直前の女医に、白衣を脱ぐ決断をさせたのが福島県で起きた「大野病院事件」だった。



 「逮捕・起訴の時に殺到した医療関係者からの抗議のメールや投書が1年以上たった今も続いている。こんなことは初めてだ」。福島地検の幹部はそう明かす。

 福島県立大野病院で帝王切開手術を受けた女性が死亡し、医師が逮捕・起訴された事件は、医学界に空前の反発を巻き起こした。昨年2月の逮捕以降、捜査を遺憾とする陳情書の署名が、全国の病院勤務医を中心に1万2000人にも及んだ。

 「病院の産婦人科を支えるたった一人の医師をこんなふうにつぶしてしまえば、地域医療は崩壊する」。医学会や医師たちの会合、医師個人のブログで、そんな声があふれる。「医療に刑事罰はなじまない」とも。欧米では、捜査当局ではなく、第三者機関が原因を調べる方法が一般的なのに……。そんな考えが背景にある。

 今月27日、福島地裁で開かれた医師の第4回公判。「癒着胎盤の処置で過失があった」とする検察と、「できる限りの施術を尽くした」とする被告の主張は真っ向から対立したままだ。

 警察庁によると、医療事故で、医師が業務上過失致死容疑で逮捕されたのは大野病院事件が4件目。最初は1988年、鹿児島県で研修医が造影剤を脊髄(せきずい)に誤注射して患者を死亡させた事件だったが、当時、この逮捕は注目されなかった。

 分岐点は、1999年の横浜市大病院の患者取り違え事故。逮捕はなかったが、医療不信が燎原(りょうげん)の火のように広がった。その後も医師が腹腔(ふくくう)鏡手術で60歳患者を死亡させた慈恵医大青戸病院の事件(2003年)など、医師逮捕が続く。だが、過酷な労働実態の問題は棚上げされ、むしろ悪化した。医師の反発は今、臨界点に達した感がある。



 今年2月、妊娠10か月の母親が東京都内の病院に担ぎ込まれた。異常妊娠で男児は死亡していたが、産婦人科医(35)は母親の命を守るため陣痛促進剤を使い、出産を支えた。「助けるよ。心配しないで」。十数時間の格闘で、医師は母親を励まし続けた。

 翌日、両親は男児の病理解剖を望んだ。「原因が分かれば他の赤ちゃんが救われる。でも顔は傷つけないで」

 が、その後の病院の対応が両親との信頼関係を壊す。大野病院事件の医師は異状死体の届け出義務違反でも立件されたが、この二の舞いを恐れた病院側が警察に連絡したのだ。警察官の姿を見た父親が叫んだ。「なぜ警察を呼ぶの?(司法解剖で)顔も切るの? 僕の赤ちゃんだよ」

 4か月以上の胎児は異状死の届け出対象になりえるが、その判断基準はあいまいなまま。この時は司法解剖は見送られたが、両親には病院への不信感が残った。格闘の末、母親の命を救った産婦人科医は月に8回以上の当直をこなしていた。彼は悔しそうに話す。「患者さんからの『ありがとう』の一言さえあればやっていけるのに。今はその関係さえ揺らいでいる」

 大野病院事件のショックで産婦人科医を辞めた女性は今、化学会社の専門職として働く。「改善の取り組みがなければ、踏みとどまっている元同僚たちも、遠からずいなくなります」

(読売新聞 2007年04月30日 )

「感情労働」時代の過酷

AERA、2007年6月4日号より

「感情労働」時代の過酷

 体を使う肉体労働。

 頭を悩ませる頭脳労働。

 そして、感情を切り売りするが如き感情労働の時代が来た。

 教育も医療もまるでサービス産業だ。

 時にクレーマーと化すひと相手の仕事に灰にならずに、やりがいを達成する道はあるのか。


 (AERA編集部・浜田奈美)

    ◇ ◇ ◇

 いきなりワタクシゴトで恐縮だが、私は数年前、上司からこう言われたことがある。

 「ハマダくん、もう少し楽しそうに仕事してくれないと、僕も困るんだがなあ」

 記者なんて会社の中でどんな顔して働こうが勝手でしょう、と言いたいところを我慢して、

 「仕事はきちんとやってますよ」

 と仏頂面で答えたら、上司は渋面と苦笑いの中間ぐらいの表情で沈黙していた。

 しかしいま思えばそんな強気な回答も、こんな無粋な業界だから許されただけのことかも知れない。なぜならいま世間では、あらゆる職種に「コミュニケーション能力」が求められ、模範的な「接遇力」が要求されているようである。

 例えば、こういう事例がある。

 2002年、札幌市内の病院で、患者の世話をする介護員として4年余り勤務していた20代の女性契約職員が、「笑顔がない」「不満そうなオーラがでている」ことを理由に、病院側から契約更新を拒否された。その後、病院側の対応を不服として、札幌地裁に病院を訴え、一審で勝訴。控訴審判決でも、勝訴している。

 06年4月には、東急東横線渋谷駅で、30代の男性駅員が、切符を出さずに改札を通り過ぎた男性を呼びとめて事情を聴こうとしたところ、男性から暴言を浴びせられつばをはきかけられた。駅員は怒りのあまり男性を殴ってしまい、諭旨解雇処分になっている。

 分別ある労働者たるもの、いかなる状況下でも、適切な表情で倫理的にふるまうことが、アタリマエと目されている。

 でも、それって本当に「アタリマエ」なんだろうか??。

●患者様へのサービス

 神奈川県内の大学病院で働く看護師のケイコさん(28)は、自分は看護師に向いていないと、思い悩む日々を送っている。

 病院も生き残りをかけて利潤追求に精を出す時代だ。検査につぐ検査、手術につぐ手術、そして患者さんや家族に詳細な説明をしなければならず、本来業務であるはずの看護もままならない。同僚は次々とやめ、コスト削減に伴う人減らしで、1人当たりの夜勤も月に10回近くになる。そのうえ患者や家族に対する「接遇サービス」まで、マニュアル化されている。

 そういう心身ともギリギリの状態で頑張っているのに、たまに見舞いに来ては患者の世話もせずに帰ったり、見舞いに来るなり「きちんと体を洗え」などと文句を並べたてる家族たちをみると、ケイコさんはいらだちを隠せない。

 最近はこんなことがあった。朝から手術が重なり大忙しの日に、いつもケイコさんにトイレ介助を任せる男性患者が執拗にナースコールを鳴らし続けた。病室に走っていくと、ナースコールを押し続けていたのは患者ではなく、その妻だった。在宅療法も可能な患者だが、この妻が「世話をし切れない」と言うので入院している。妻はケイコさんの顔を見ると面倒くさそうに、

 「看護婦さん、この人がおしっこおしっこって、うるさいのよ」

 ケイコさんの怒りは爆発。

 「今日は忙しいから介助は無理だと申し上げたはずです!」

 そして後で冷静に考えて、「自分の未熟さ」を猛省したそうだ。

 ケイコさんは本当に「未熟」なのだろうか。

 看護の領域などで知られる、「感情労働」という言葉がある。

 「肉体労働」「頭脳労働」と並ぶ言葉で、人間を相手とするために高度な感情コントロールが必要とされる仕事をさすものだ。1980年代に、アメリカの社会学者が、当時の航空会社の客室乗務員の労働実態を、典型的な「感情労働」であり、「感情の搾取」にあたると指摘。まず、社会学の用語として広まった。

 平たく言えば、働き手が表情や声や態度でその場に適正な感情を演出することが職務として求められており、本来の感情を押し殺さなくてはやりぬけない仕事のことだ。

●不特定多数を相手に

 そしてここにきて、この「感情労働」があらゆる職種に広がり始めている。『感情と看護??人とのかかわりを職業とすることの意味』(2001年、医学書院)などの著書で、看護の現場に感情労働の概念を伝えた武井麻子・日本赤十字看護大教授は、近著『ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか』で、看護や介護職、接客業や電話相談業、クレーム処理など、様々な職業で過酷な感情労働が求められている現状を指摘した。大手書店ではビジネスの書棚にも置かれ、出版元の大和書房には、サービス業や銀行員など、様々な業種の読者から反響が寄せられた。

 武井教授はこう語る。

 「ひと相手の仕事は昔からあっただろうと、働く側の問題点を指摘する声もありますが、一概にそうではないと考えます。以前は、顧客が常連や顔なじみであることが多く、ある程度の親密さや信頼感がありましたが、今は気質も好みも分からない不特定多数の人を相手にしなければなりません。しかも瞬間芸的なスピードで、感情労働が求められています」

 不特定多数に対する、瞬間芸的な感情労働。元電器量販店店員の青木詠一さん(42)が日々、売り場で直面した苦情の嵐は、まさしくそれだった。

 10年以上前に買ったテレビが故障し、「欠陥商品だ」と怒鳴り散らす客。保証書を自分が紛失しておきながら、「無料で修理に応じろ」と詰め寄る客。入荷待ち商品の「お客様控え」の渡し方が気に食わなかったと言ってパート店員を罵倒し続ける客。帰省中に買った商品を帰りの新幹線で使おうとして部品が足りないことに気づき、「すぐもってこい」と車内から電話をしてきた若い男性……。

●お客様は神様?

 青木さんがクレームの数々をブログにつづったところ反響は大きく、04年、その内容が『それでもお客様は神様ですか?』(大和書房)という1冊の本にまとめられた。こう振り返る。

 「異動までの15年ほどを苦情処理に費やしましたが、苦情の質は徐々に変わってきました。来店ではなく、携帯電話やメールなどによる間接的な形が増えたためか言葉が暴走し、陰湿化しています」

 感情労働の過酷さの背景に浮かび上がる、消費者サイドの「変貌」。いまもっともその変化が大きく、どんどん「感情労働化」している職業は、教師だろう。

 首都圏の高校教員のケンジさん(47)が数年前まで勤務していた高校は、いわゆる「底辺校」。暴力事件も日常茶飯事で、教師への暴力も珍しくなかった。例えば掃除をさぼっていた男子生徒をケンジさんが呼びとめたところ、生徒はいきなりつかみかかり、

 「ぶっころされてえのか?」

 ケンジさんはとっさに腕を後ろに組み、殴られることを覚悟しながら冷静になるよう説得した。殴られても、あくまでひるまず冷静に。それが、経験上の「対処策」だ。一方で、問題行動の多い生徒も進級できるよう、学力の問題などについて本人や親に働きかけたが、砂漠に水をまくような作業だった、という。

●自分を責める教師

 ある日、教頭から、いきなり辞職願を出した後輩教員の説得を任された。理由を言わないという。ケンジさんと2人きりになって後輩はようやく、自分が長い間、生徒たちにいじめを受けていたことを告白した。掃除用具用ロッカーに閉じこめられたり、大型のゴミ箱に放り込まれたり。それでも「自分の指導力不足」と自責していた。ケンジさんが教頭に報告し、対応を迫ると、教頭はこう言った。

 「まあ、指導力不足でしょう」

 後輩はそのまま辞職した。

 大阪大学大学院人間科学研究科の小野田正利教授は、学校などでの保護者対応の難しさについて研究している。題して「いちゃもん学」だ。

 教授は05年、関西の888の小・中・高校、幼稚園、養護学校の管理職を対象に、「保護者対応の現状に関する調査」アンケートを実施。約6割にあたる507施設から回答が寄せられた。

 「大いに難しさを感じる」と答えたのは小学校の43%を最高に平均で4割近く、「少し難しさを感じる」と合計すると、難しさを感じている管理職は、小学校で9割、中学、高校で8割超と、軒並みハイスコアを記録した。

 給食の準備で忙しい時間帯、担任教員に「急ぎの電話」を入れ、

 「うちの子、風邪ぎみだから薬をちゃんと飲ませてよね」

 と命令する母親。運動会前日、

 「明日の天気は雨のようだが、なぜ雨の確率の低い日に設定しなかったのか?」

 と電話で詰問する親。運動会の場所とりで前夜から門前に並び、近隣住民から注意を受けると「学校の対応が悪い」とキレる親。

●「いちゃもん化」社会

 小野田教授は、学校に対する保護者や近隣住民の要求が刻々と「いちゃもん化」する底流にあるものは、現代ニッポンの「コンビニ・ファミレス文化」と考える。

 「例えばコンビニでは立ち読みだけして出ていく客にも、店員が『ありがとうございます』と言いますし、ファミレスでは小さな子供が1人で来ても『いらっしゃいませ』『何になさいますか』と声をかける。本来なら『立ち読みやめんかい』『キミ1人で来たらあかんで』でしょう。こういう奇怪なコミュニケーションの積み重ねが、消費者サイドに間違った権利意識を植え付けてしまっている」

 確かにコンビニやファミリーレストランが社会に定着する以前の「店」と「客」の関係性は、今よりずっと人間的で直接的であり、画一的にマニュアル化されてはいなかった。その分、客の側も緊張感があった。つまり小野田教授の言う「権利意識」とは、何であれ「消費者」は丁寧に扱われることがサービスの最低基準だという、ある種ゆがんだ意識である。

 精神科医の和田秀樹氏は、「超消費社会」がキーワードだと指摘する。

 「生産が消費に追いつかなかった時代はモノを作った側が強かったけれど、モノがあふれて消費不況が慢性化した今ではサービス合戦しかない。その構図から『お客様』の側にものすごい甘えが許される環境ができて、月並みなサービスでは満足できない消費者たちがたくさん育っちゃった」

 現代の「安全神話」の弊害もある。緩和ケア、そして神経科病棟の現場で看護師長を務めながら、エッセイストとしても活躍する宮子あずささんは、「緩和ケア」や「心のケア」という言葉のもたらす安心感に、違和感を感じてきた。

 「緩和ケア病棟で接するご家族の中に、親御さんが末期がんだというのに『落ち込んでいるので、前向きにしてやってください』などと言う方もいます。確かに医療は発達しましたし、緩和ケアも充実しつつあります。それでも、いつの世も病は苦しく、死は恐ろしいもののはずなんですが」

●つらさを多角的に見る

 超消費社会と、消費者意識の変容が生み出す、おびただしい量の過酷な感情労働。この流れを変える手立ては、ないのだろうか。

 和田氏は、まず「振り子」を適正位置に引き戻すことだと考える。

 「学校と生徒、企業と消費者という関係性は、かつては立場がまったく逆だった。例えばヒ素ミルク事件で会社はつぶれなかった。そういう不適切な過去の力関係から、振り子が逆サイドに振れて、大きく振れ過ぎた。そろそろ振り子を適当な場所に戻して、『そこを超えるとただのクレーマーだぜ』ってラインを確立しないと、どんどんおかしなことになる」

 さきの宮子さんは、感情労働のつらさの「形」を、働き手が認識できるしくみづくりが大切だと言う。

 「個人の精神的な訓練も必要ですが、精神論では対処できないケースにも多く直面します。ですからつらい局面で、環境や感情を多角的に見る力がつけば、精神的に少し楽になれる。私の場合、それは言語化することでした」

 武井教授は月1回、全国の看護師や保健所の保健師による「事例研究会」を開催するほか、看護師同士のセルフヘルプグループ的な活動を続けている。いずれも、事例研究という本来の目的に加え、体験を発表し、出席者と共有することがストレスマネジメントにつながるという考えだ。

 全国に33のコールセンターを抱える「ベルシステム24」では、06年2月から全社的なメンタルヘルス対策を充実させた。社内に「ゆとり推進チーム」を発足。心理学をベースにした自己認識を促す研修を、これまでに50回以上開催し、1000人近くが参加した。担当の秋山司人材マネジメント局長はこう語る。

 「ポイントは、ストレスを内にためずに周囲に語れるシステムづくりです。そのためにはまず自分自身の傾向や状態を分析する力をつけ、職場内でストレスを吐き出せる環境整備が必要と考えました」

 研修の骨組みは、労働省(現・厚生労働省)が00年に示した労働者のメンタルヘルス対策「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」を受けたもの。指針は四つのケアを求めている。

 (1)セルフケア

 (2)管理監督者によるラインケア

 (3)職場・会社全体の「事業場内ケア」

 (4)社外の専門家との連携など「事業場外ケア」

 同社では今後、徐々に(2)から(4)の研修を充実させていくという。

●自分をたっぷり満たす

 では個々の感情労働者は、どうしたら燃え尽きずに済むだろう。

 独居老人の後見などを請け負う都内の福祉事務所を運営する女性(48)は、契約しているソーシャルワーカーたちに「定時終業」と「オフの充実」を徹底させる。

 「時間内にやるべきことをしっかりやったら定時できっぱり仕事から離れ、後は趣味などで自分を満たすように言います。24時間、仕事に引きずられないための切り替えの訓練になりますし、他人の気持ちや不幸を受け止めるには、充実していないと続きません」

 近著『日本人はなぜ劣化したか』(講談社現代新書)で、日本人の共感力やモラルが劣化していると指摘した精神科医の香山リカさんは、医師として、ある防御策を学んだという。

 「ポイントは『当事者として巻き込まれないこと』です。患者からの感情的な意見や怒りを受け止める時、私個人ではなく、医師としての立ち位置を大事にしています。いわゆるメタの視点ですね」

 とはいえ、個人ではどうにも対処できないケースはやはりある。女性向けコミュニティーサイトの運営などを手がける「イー・ウーマン」の佐々木かをり社長は、自社と取引先の双方が勝者になれる「win・win」のコミュニケーション方法を心がけている。しかしそれでも「残念なケース」はある、と語る。

 「相手によかれと思って施すことが、まったく伝わらないリスクは常にあります。自分がしたことが直接の相手と違う人から返ってくるなど、うれしいことがあるからこそ、施し続けることができる。でも、どうしても立ちゆかない相手とは、交渉の場からきっぱり立ち去る潔さも、覚悟しておかなくてはなりません」

(文中カタカナ名は仮名)

【AERA、2007年6月4日号】

治療費不払い85億円 290公立病院3年間

読売新聞 2006年12月26日より

都道府県や県庁所在市など自治体が経営する全国290の病院で、患者が支払わない治療費(未収金)が2002年度からの3年間で85億円を超え、1病院平均で約2940万円になることが読売新聞の調べでわかった。

 低所得者の増加や、医療制度改革に伴う自己負担の拡大などが背景にあるとみられる。290の公立病院の大半を含み、国内の6割以上の公立、民間の医療機関でつくる「四病院団体協議会」(四病協)は、加盟5570病院の未収金総額は、02年度以降の3年間で853億円を超えると推計。来春にもまず、国民健康保険の保険者である市町村に対し、未収金の肩代わりを請求することを検討している。

 47都道府県と政令市、県庁所在市の病院を対象に調査。1年以上未払いの「過年度未収金」について、02~04年度の年度ごとの額と対策などを質問し、85自治体から回答を得た。

 都道府県立223病院の未収総額は58億9264万円で、平均2642万円。都道府県別平均で最も多いのは沖縄(病院数7)の7664万円、次いで石川(同2)、青森(同2)の7300万円。1000万円未満は6道県で、熊本(同1)だけが未収金ゼロだった。

 県庁所在市と政令市が経営する67病院は平均3923万円で、1億円を超える病院もあった。うち政令市立37病院は平均4116万円で、1000万円未満はさいたま、福岡両市だけ。大都市の病院ほど多くの未収金を抱えていた。

 未収金増加の原因として大半の自治体は、〈1〉所得格差の拡大による生活困窮層の増加〈2〉医療費の自己負担増——などを挙げ、「治療費が債務だという意識の欠如」(山梨県)、「患者のモラル低下」(福岡市)などの指摘もあった。病院側は連帯保証人制や自宅訪問などの対策を講じているが、督促に応じない患者や、他人を装って治療費の支払いを免れる悪質な例も目立っているという。

 未収金増加は病院経営を圧迫しつつあり、四病協は「保険者が医療機関の請求に基づき患者から徴収できる」とした国民健康保険法などの規定を根拠に、未払い患者の加入する国保の保険者(市町村)に対し、加盟病院が歩調を合わせ、未収分を代わりに支払うよう求めることを検討している。

 これに対し、厚生労働省保険課は「法は、保険者が患者から徴収することを可能としているのであって、未払い分を肩代わりする義務を課していない」と否定的な見解を示している。

 医療費の自己負担 サラリーマン本人と3歳以上の家族は2割負担(家族の外来診療は3割)だったが、2003年4月から一律3割に引き上げられた。70歳以上の高齢者は原則1割で、一定所得があれば3割。3歳未満は2割だが、0歳児などは多くの自治体が少子化対策として患者分を負担している。生活保護世帯では医療費は全額、医療扶助で支出される。
叔母のふりで「この子の親に」 「故人が払った」言い張る遺族
あきれた治療費逃れ 頭抱える公立病院

 国内の主な自治体が経営する病院を対象に読売新聞が実施した「医療未収金」に関する全国調査で、意図的に治療費の支払いを逃れようとする患者の姿や、医療の提供義務と経営のはざまに苦しむ公立病院の実情が浮き彫りになった。各病院は「このままでは経営破たんしかねない」として、支払いを拒む患者からの治療費回収に知恵を絞る。未収金問題が今、地域医療の足元を揺るがそうとしている。

 「この子の親に伝えておきます」。今年4月、大阪市の市立病院。小学生の男児を連れてきた母親が、治療費明細を示されると、「叔母だ」と言い出して支払いを拒んだ。以前、母子として診察を受けたことがあり、病院側は支払いを督促しているが、母親は応じようとしない。「支払い困難なら分割納付を勧められるのに、ウソをつかれると手の施しようがない」。市の担当者は頭を抱える。

 三重県の県立病院は今年6月、患者に数十万円の治療費支払いを求め訴訟を起こしたが、患者はその後も診察に訪れ、再び会計を済ませずに帰ったという。

 このほか、〈1〉救急治療を受けた病院に虚偽の連絡先を伝え、請求できなくする(千葉市)〈2〉受給した出産一時金を「生活費に使ってしまった」と言い、出産費用を払わない(神奈川県)〈3〉患者の遺族が「故人は払ったと言っていた」と言い張る(福島県)——など、悪質な事例は後を絶たない。



 「払おうにも払えない患者」も多い。愛知県が県立5病院で調べたところ、病気による失業や事業不振などで支払い困難なケースが未収総額の6割を占めた。

 九州地方の県立病院職員は「悲痛な顔で『本当にお金がない』と訴える患者もいる。民間のように費用の一部を前納してもらう預かり金制度を導入すれば、患者を貧富で選別することになってしまうし」と悩む。

 島根県の担当者も「病院は患者の財産調査権をもたず、支払い能力を判断できない。患者の預金や勤務先を確認できれば、未収金も減るのだが」と漏らす。



 ほとんどの自治体では、病院事業会計(特別会計)が赤字。未収金は「累積欠損金」として計上される。その負担は将来、住民に跳ね返ることになるだけに、自治体は回収に懸命だ。

 県立病院の平均未収額が全国最多の沖縄県は、民間の債権回収会社への徴収委託を検討。兵庫県の一部の県立病院では、夜間や休日の救急外来でも会計窓口を開き、「後日清算するから」と言って支払わないケースを防いでいる。

 調査対象で唯一、未収金ゼロの熊本県の「県立こころの医療センター」は、患者の親族が「家族会」をつくって院内で売店を運営。収益を治療費支払いが困難な家族に貸し付ける制度を導入し、以前は500万円あった未収金を解消した。入院患者のほとんどの家族が入会し、外来患者の家族も加わっているという。

(読売新聞 2006年12月26日 )

過酷な勤務、訴訟の増加... 医師たちにプレッシャー 「表層深層」産科医の現場離れ深刻

共同通信 2006年10月31日より

 都道府県の8割が直面する産科医不足。背景には24時間体制の過酷な勤務実態と、お産をめぐる訴訟や刑事責任に問われるケースの増加がある。勤務医たちはプレッシャーに押しつぶされるようにして、生命誕生の現場から離れている。

 ▽医療ミス

 大阪府の男性産婦人科医(38)は昨年12月、出産した母親の死亡事故をきっかけに、産科の診療所を辞め、お産を扱わない診療所を開いた。

 亡くなった母親は後で死亡率の高い羊水塞栓(そくせん)症だったことが分かったが、直後には医療ミスを疑われた。遺族から殴られ、警察では6時間も取り調べを受けた。

 「ただでさえ大切な患者さんを失って苦しい思いをしている時に、これでもかというほど打ちのめされた」。結局、限られた人数では、出産は扱えないと結論を出した。

 医師は「社会ではお産を軽く考える風潮があるが、実際は命にかかわることもある。医療の現実と患者の意識のずれが、一方的に医師にぶつけられている」と訴える。

 ▽走る動揺

 大阪府の公立病院勤務が長い産婦人科の女性医師(41)は、外資系の製薬会社への転職を決めた。緊急手術など臨床現場での経験は約15年。当直明けで翌日も仕事をする36時間勤務などもこなしてきた。

 転職を決めた理由は忙しさではない。「忙しくても収入が悪くてもやっていける。でも寝ずに働いて、患者から暴言を浴びせられたり、訴えられたりするプレッシャーの中では、何のためにやっているのか分からなくなる

 医療訴訟は2004年まで増加を続け、05年は減少したものの1996年の1.7倍。医療事故をめぐる警察への届け出は、97年は21件だったが、03-05年は毎年、200件を超えた。立件数も97年の3件から毎年増加し、05年は91件。福島県立大野病院で起きた出産時の死亡事故では、医師が業務上過失致死容疑で今年2-3月に逮捕、起訴され医療関係者の間に動揺が走った。

 警察庁は「医療事故の捜査は病院や患者側からの通報が前提。過失の立証が難しく、警察側から積極的に掘り起こしをするわけではないが、通常の捜査と同様、過失が立証できれば立件する」とのスタンスだ。

 ▽患者救済

 勤務医を辞めていく実態などを著書「医療崩壊」にまとめた虎の門病院(東京)の小松秀樹(こまつ・ひでき)医師は「尋常じゃない働かせ方と訴訟など患者とのあつれきの中、産科だけでなく勤務医全体が病院から離れ始め、危機的な状況だ」と警告する。「医療は不確実で、過失がなくても重大な結果になることがある。警察が介入すべきではないし、現実を理解せずに報道するメディアの責任も大きい

 一方で患者にとってみれば、医療ミスを問う手段は訴訟や刑事告訴などしかないのも事実だ。医療消費者ネットワークMECON代表世話人の清水とよ子(しみず・とよこ)さんは「警察に駆け込む人が増えているのは、病院が真実を隠し、国が患者救済の法律も制度もつくっていないため。それがない限り、患者側は警察に社会的制裁を与えてほしいと考えるのではないか」と話す。

 こうした実態を受け、厚生労働省は8月末に発表した「新医師確保総合対策」の中で、訴訟リスクを回避するため医師に責任がなくても患者に補償する「無過失補償制度」の創設を打ち出した。

 自民党もこの問題で検討会を設置し、年内に結論を出す方針。ただ、財源や対象者をどうするかなど課題は多く、実現までにはまだ紆余(うよ)曲折がありそうだ。

(共同通信 2006年10月31日)