この写真は,今年の7月15日 陸前高田に行き撮影した気仙中学校です。
学校の前には小さな花壇がありました。時を経て,月見草の花が咲いていました。塩水を被ったはずなのに。
ウィリアムズタウンハイスクールで,一度だけ岩手県の被災地についてのプレゼンをする予定でしたが,3つの学年で伝えることになりました。
その時の様子は,このブログの「盛りだくさん」の中で,すでに伝えました。
この写真は,横田中学校の校庭に建てられた仮設住宅です。
学校は田んぼの中にあります。校庭が埋まってしまったのだけれど,地域の方の協力で,少し離れたところにある田んぼを運動場に整備してもらったので、運動会もできたそうです。
「道すがら」というのは,
かの日, 観光をして,ヴィクトリアマーケットで買い物をして帰る途中のこと。
横田中2年生の彼女のかわいらしいリュックに,これまたかわいらしい腕時計が付いているのを発見。
「すごくすてきな時計だね。」
と話しかけると,
サンリオショップで見つけて,すごく気に入ったのだけれど,高かったからあきらめた。そしたら,誕生日から少したった頃,友達が送ってくれて,すごく驚いた。その子はちょっと大人ぽくて,静かな子なんだ。引っ越しちゃった子なの。
「離れてもお誕生日を祝ってくれるなんて,なんかすごくあなたへの愛情を感じるね。そのお友達,大切にしてね。」
そんな話をしながら,しばらく歩いていました。
その子のお母さん,津波で亡くなったの。ふたりだけだったから。おばあちゃんのところへ引っ越したんだ。
そうか…。
彼女は,3・11の時,大好きなおばちゃんを津波で亡くした。そのことを,「大切なもの」の授業で話してくれて,メルボルンの友達もその悲しみに共感した。
時計をプレゼントしてくれた友達のお母さんも,その時おばちゃんと同じ陸前高田市役所で仕事をしていた。
市役所からほど近い中央公民館・体育館の壁に書かれた天国のお母さんへのメッセージは,新聞にも載ったのでご存じの方もおられると思います。
子どもたちの時間の流れ方は,わたしたち大人とは違います。それは,大人になって誰でも振り返ってみれば頷けることです。
この震災を経験した子どもたちにとって,時間とは,どんなものなんだろうか。
わたしも3人の子を持つ母親です。
家族の愛の記憶は,生き続けてほしい。あなたが大切な存在だと母の愛が伝えたと信じているから…。(By Yossy )



