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ドラ4公式ブログ

団員達の汗と涙の感動日記(・・・かもしれない)

改めまして

Team ドラフト4位 第2回公演
『at Home Coming』
ご来場本当にありがとうございました


今回
脚本:橘
脚色:兵藤
とドラ4だけでなく初の共作での台本となりました。

が、脚色が脚色に留まらず7割以上は僕が書くことになりました。
純粋に【脚本:橘奈穂】を楽しみにしていた方、申し訳ありません。


旗揚げ公演【Jugend】が終わった時から
「次の作品はアパートの一室のアットホーム感あるものにしたい」
という構想がありました。
そこで次に筆を持ちたいと名乗り出たのが橘で、僕が物語のプロットを渡し、二人で登場キャラクターを決めました。
今思えばこの時、彼女の弟に対する想いが作品と重なっていたのかもしれません。

いざ筆を入れた時からやたらと意見を求められたのを覚えています。
それもそのはず、橘は朗読台本を書いたこはあれど舞台台本は書いたことがありません。
…まぁ僕もJugendが処女作ですが。
ですが僕は殆ど口を出しませんでした。
自分自身構想や展開を細かく考えながら書くタイプではなく気持ちだけで書くというのもありますが、何より【書き手の想い】が乗らなくなるからです。
想いが乗ったページは前後がどうあれ必ず魅力あるものになります。

悪戦苦闘の末、初稿が出来上がったのは顔合わせ当日。
中抜けも多く、舞台台本としてはお世辞にも良いとは言えないものでした。

が、想いが乗っているページはしっかり存在していました。

前述でも言ったように彼女は自分の弟のために筆を入れました。
主人公のノブは彼女にとって弟を重ねて生まれたキャラクターです。
物語の最後にノブが自らの過去を打ち明けるシーンがあります。
そこに言いえぬ想いを感じました。
タイトルも「at Home Coming」なのでノブに「お父さん言ってた」「帰ってあげな」等最後の部分の台詞は僕の脚色ですが、
それ以外は殆ど修正せずそのまま使いました。
僕の台本脚色はこの告白をノブが言えるようにする為に魂を込めました。故、大幅改定になってしまいました。

Jugendの台本を書いている時もそうでしたが、僕は台本を書いている時よく泣きます。それだけ愛情を込めています。
キャラクターは勿論、演じる役者に対してもです。
今回は顔合わせ後直ぐに行ったのは…【夢について語る】ことです。
きっかけや、理由、今後どうしたいか…過去、現在、未来を一人一人思い思いに語ってもらいました。
演出として作品のテーマを理解してもらう為でもありましたが、その人を知ることでより脚本に生かせる為でもありました。
これが実に面白く、知った仲のつもりでも意外な部分が見えたりしました。

ノブに関しては橘の想いが込められているため、それを生かしました。
橘とは役者人生で一番時間を共にしています。役者としても個人としても橘の一番の理解者であると思っています。寧ろ彼女以上に彼女を分かっています。
ノブの感情が爆発するシーンや、他の脚色した台詞では「実際に弟に言われて辛かった言葉だ」「こうなってほしい」と彼女すら出せなかったノブを生むことが出来ました。

サクに関しては橘の普段の部分と乙女の部分が混ざった、Jugendとは違った形で僕にしか書けない彼女の魅力を出せました。
僕の書く彼女のキャラクターは背伸びをしない等身大の役なのでよく楽しいと本人に言ってもらえます。

マーコはいつかオカマを生み出したいという好奇心と、出すなら人として最高に魅力的な存在にしたいという覚悟の元書きました。
演じてくれたすーさん自身に少しのオネェ要素があり、人としてとても憧れがあるというのも相まって本当に好きなオカマが生まれました。
そしてそんなマーコを本当に魅力的に生きてくださった。
途中マーコなのか、すー子なのか分からない程に…

マナミはノブが橘の弟なら彼女は橘です。
本当に家族想いな橘を妹にして生み出しました。
橘の初稿では最初と最後にしか登場しませんでしたが、今回が初舞台の桃子にはもっと板の上に立ってほしい、舞台の楽しさを知ってほしいという想いもあり中盤以降にも出番を追加しました。
結果【家族】というテーマをより強く出せました。
初舞台ながら見事なマナミでした。本人も楽しんでくれた様でなにより。
中身おっさんですが。

ヒカリも橘の【夢】が色濃く反映されたキャラクターだと思います。
橘自身、小さい頃から声優の夢を持っていました。追加ページをお願いした時もヒカリとマナミの二人のシーンでした。
思い返せば一番脚色が入っていない役ですね。
みなみさんは稽古を重ねる毎に確実に上がっていき、先輩流石ッスとよく思っていました。小屋入りして更にヒカリが可愛く座組全体でキャッキャしてました。超ヒロイン。
本人すんごいネガティブ思考ですが。
うちの主宰もネガティブ思考なのである意味良いペアだったのかもしれません。

タマヨシはマーコとは違った大人キャラを意識しました。作中マーコが言っていたように【お父さん】ポジションです。
ガツガツせず周りとは少し離れた距離で見守る、そんな役です。
彼の本や夢に対する感性は僕自身、役者をやっている1つの理由を客観的に置き換えて書きました。僕はあまり本を読む方ではないので…

ダクトはまさに役者として、表現者としてどう周囲に影響を与えたいかを主観的な想いを込めてあのロックな告白シーンを書きました。
この世の中には「やりたいけどやらない」人があまりにも多いのではないか。
僕は人生を最高に楽しく過ごしたいです。
何もせずただ生きていくのは死んでも御免です。
僕は表現で人や日本、世界を変えたいです。表現の世界以外での僕は本当に何も出来ない人間です。死んだ魚の様な眼をしていると自分でも思います。
僕にはそれしかないんです。
作中このシーンで流れた【that's All I won't】はそんな言葉をドンピシャで歌っていて「これしかない」と思い起用しました。
横山展晴はそんなダクトで生きてくれました。
僕は今後も横ちんと青春していくと思います。


ユースケは誰しも経験し得る【挫折】を橘が書きました。台詞こそ少なく、ワンシーンのみでしたが一番人と隣り合わせの状況のキャラです。
河村は進みたくても進めない時期がありました。
きっと前までの河村では出来なかったと思います。
今回、ダクトの歌の【at Home Coming】の歌詞と大まかなメロディーを僕が作り、それを河村に投げました。
「作曲をしてみたい」と以前から言っていてここぞとばかりに曲を作ってもらいました。
更に、それにアレンジを加えたものをエンディングでも使いました。
脚本を書くようになってから自分で造ることの楽しさ、高揚、ワクワクを今までの比にならないほど感じるようになりました。
河村は今回曲作りでそれを感じていました。
二人でしか生み出せないものを今後楽しみにして下さい。

ショウは…まんま僕です。
旗揚げ公演との繋がりも反応が多く嬉しかったですね。



照明の江花さん、上野さん
限られた設備をものともせず素敵な照明を本当にありがとうございました。
僕は絶対な信頼をおいております。また是非よろしくお願いいたします。


音響の安藤さん、小林さん
急なお願いにも関わらず本当にありがとうございました。
迅速な対応、感謝の極みです。



長々と書いてしまいました…
ここまで拝読ありがとうございます

改めまして最後に

【at Home Coming】
ご来場下さいましたお客様、応援の御言葉を下さった方
そして公演に関わった全ての方へ心からの感謝を込めまして





ありがとうございました!!