私たち重度障害者は、自分で文字を書くことがほとんどできない。

申請書、契約書、預貯金の開設など、介助者に書いてもらわないといけない。

けれども、いつも同じ人が付き添ってくれるわけではなく、文字も当然変わってしまう。

そうすると書類の審査が滞ってしまい、差し戻されたり、受け付けてくれないときさえある。


先日も、「みずほ銀行」の口座をインターネットで使えるように書類を取り寄せて、

担当者に電話で確認を撮ると「最初に書いたヘルパーには頼めないのか!」と言ってきた。

頼むことは簡単にできるが、それをするとその人がいなくなったときに困るので、

電話で15分以上やり合って、ようやく理解してもらった。


同じ理由で、クレジットカードを作れないことも多い。

友人は何度も不自由な手で練習を重ね、JCBのカードを手に入れた。


普通の生活がしただけなのに、大きな換えが立ちはだかる。