ティーディーライフ通信

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ティーディーライフサポート代表、寺本大吾からの様々な情報などを配信します。

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みなさんこんにちわ!

ティーディーライフサポートの寺本大吾です。この度発生した鳥取中部地震で被災された方々には、心からお見舞い申し上げます。知り合いも被害を受けているということで、何か出来ることはないかと模索中であります。


熊本地震の時に地震火災保険について触れさせていただきました。

FP通信[087]地震火災保険について

地震火災保険は、単体での加入は原則できません。火災保険に付帯することが前提となります。今回は、火災保険について少し触れてみたいと思います。


火災保険は、火災のほか風水害等の自然災害により建物や家財などに生じた損害を補償する保険です。

ここで、水漏れに関して少し例をあげで対象範囲における注意点を解説します。


例えば【対象になるもの】ですが下記のようなことがあげられます。

・給排水管の破損による水漏れにより、床板や壁紙が損害を受け張り替えが必要になった。

・給排水管の破損による水漏れにより、家具や電化製品が損害を受けた。

・寒冷地を中心とした水道管の破裂による漏水による上記のような被害。


次に【対象にならないもの】は下記のようなことがあげられます。

・家屋の老朽化や自然劣化による雨漏りによる被害。

・窓や玄関を開けたまま放置し、雨風が吹き込んで発生した損害。


要は、老朽化や自然劣化による損害については対象にならないということです。その辺りの判断は非常に難しいことが多くあるのは事実です。保険会社と契約者との間でのトラブルも多いようです。損害が発生した場合には、保険会社や代理店と相談して対応を進めることをお勧めします。


注意しておきたい点がもう一つあります。

それは被災地一帯で多く発生するトラブル「住宅修理サービス」です。

修理業者が被害を受けた住民に対して訪問や電話により「火災保険で修理ができる」などと、修理請負契約を勧誘するというものです。例を挙げると以下のようなことがあるようです。


【事例1】 「保険金を使えば自己負担は一切かからない」と勧誘されて契約したが、よく考えるとおかしい

 訪問してきた業者に雨どいが壊れていることを指摘され、「火災保険の保険金で屋根の修繕ができる」と勧められた。「保険金を使えば自己負担は一切かからない」という説明だった。屋根を点検され、50万円の見積書を渡された。また、保険会社に保険金を請求して下りた金額で工事をするという契約をした。保険金を請求してみたところ、8万円ほど下りることになったが、よく考えると50万円の見積もりを出しておきながら8万円で工事ができるのはおかしいと思う。解約したい。

201312月受付 70歳代 男性)

【事例2】 業者の対応に納得できないので解約したいが、解約料が高額

 業者から「火災保険で住宅工事可能」と言われて、雪害で傷んだ屋根と内装の修繕を依頼した。業者と取り交わした書面には、「保険金が出たら速やかに全額を業者に振り込む」「お客様都合で工事しない場合、10%を調査費用として支払い、30%を違約金として支払う」などと書いてある。保険金額が決まってからその金額内で可能な工事をするので、全額を業者に支払うことになっているが、工事前に全額を払うのは納得できない。内装工事も依頼しているが、工事の詳細が分かる書面もなく、クロスの打ち合せもない。業者は「今と同じようなクロスにするので、特段の打ち合わせは不要」「全額が振り込まれ次第、工事を進める」とのことだったが、工事内容について事前の打ち合せがないのは不満。対応に納得できないので解約も考えているが、解約料が高額で、どうしたらよいか迷っている。

201311月受付 20歳代 女性)

【事例3】 強引に工事を始めようとするなど業者の対応がおかしい

 数日前、リフォーム業者が訪問し、屋根の工事を勧めてきた。「火災保険、地震保険に加入していれば保険で直せる」と言う。屋根が浮いてしまっている部分があり、以前から修理したいと思っていた。保険会社が来訪し、リフォーム業者立ち合いで査定を受けた結果、屋根と外壁等で110万円程度の保険金が下り、1週間くらいで口座に振り込まれるとのことだった。リフォーム業者は、翌日に見積もりを出して早々に工事を始める予定だと言う。あまりに急なので不審に思い、「見積もりの日程を少し後にしてほしい」と言ったところ、業者は「今まで足を運んで頑張ってきた私の努力と時間はどうなるんだ。早く進めさせてくれないと困る」などとしつこく言ってきた。保険会社の質問事項に対する答え方のマニュアルのようなものを受け取っていることや、契約を急がせる業者の対応は何となくおかしい気がする。まだ契約はしていないので断りたい。

20139月受付 50歳代 男性)


参照

国民生活センターのホームページより


ここでアドバイスですが、そのような被災者の心理を巧妙についた悪質な業者の勧誘には決して安易に契約をしないことです。そもそも、保険会社に請求を起こすのは被災者自身が事実に基づいて請求するのが本来の姿であります。わからない場合は、保険会社や代理店に相談しましょう。修理の見積もりも、複数業者に見積もりをとり、じっくり検討することが必要です。法外な値段を請求されている可能性も否定できません。


保険とは、万が一の事故に備えるための契約です。保険を利用した、上記のような悪質なケースも増加傾向にあるようですが、住まいの経年劣化を修繕する費用は補償対象になりません。ですから、契約者にとっては経年劣化はリスクであることに変わりありません。経年劣化による修繕費用は預貯金等で、計画的に準備しておくことも必要です。

あなたの家計の中に、修繕積立金を必ず加えておきましょう。


今号は、FPジャーナル2016.10月号を参照致しました。