趙襄毅が吐番の都尉として赴任することになった。その折、はなむけとして、先生は趙襄毅におっしゃった。
「未だ、私たちの刑法は悪行に対する刑罰を目的として、悪行の芽を摘むことを目的としておりません。人を変えることが出来るものは教育です。教育により、悪行の芽を摘むならば、もはや人は刑法の厳しさを求めなくなるでしょう」
趙襄毅が先生に尋ねた。
「七度許して、八度罪を犯した者は改心する見込みは無いのでしょうか」
「本人が救いを求める限り、拒否してはなりません。私はそう思っています」
趙襄毅は旅立つ。やがて吐番は知るだろう、趙君を。