戦いながら、細い糸状に編んだリボンを蜘蛛の巣のように展開していたのだ。
クンクーンに気付かれないように。
「んがああああッ!!」
もがくクンクーン。しかし、もがけばもがく程リボンは縛りを増して行く。
「ちょこまか動き回りやがって。だが、そうなっちゃてめえもおしまいだなァ!」
カズマが一歩前に出る。
「さあ! 受けろよォ! この俺の拳をぉぉぉぉぉぉぉッ!!」
右腕に全神経を集中。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」
「カズマさんのエネルギーが上昇して行く…!」
「おいおい、まるで炸裂寸前の爆弾みたいだぜ…!」
驚くマミと杏子を尻目にカズマの右腕にアルターが装着されて行く。
「輝け…! もっとだ! もっと!
もっと輝けええええええええええええええええええええええええええッ!!」
金色の輝きが全てを包み込む。シェルブリット第2形態。再びその姿を現す。
「ぎッ…ぎいいいいいいいいいいッ!!」
身の危険を感じたクンクーンは
リボンを無理矢理に引きちぎった。しかし、既にカズマはクンクーンへ向かって翔んでいた。
第一形態の時にあった背中の三枚の羽は風車の形へと変化。
これを高速回転させる事で、以前よりも突進するスピードを増し、
さらには短時間の飛行さえも可能とする。そして、第一形態よりも大型化した右腕。