一進一退の攻防であった。 下の階にいた龍騎らも遅れてやって来る。
「でやっ! はっ! せぃあっ!!」
手が出ない。
ジョーカーが繰り出す攻撃は全て弾かれ、カウンターが倍返しで返って来る。
「終わりだあッ!!」
意識が朦朧とするジョーカーに腹に突き刺さるようなエターナルの鋭い蹴り。
「がはァッ!!」
ジョーカーは吹き飛び、龍騎達の足元に転がり込んで来た。
「翔太郎君!」
「おい後輩! しっかりしろ、立て! この街の『切り札』なんだろ、お前は!!」
茂からの激が飛ぶ。
そんな彼も全ての力を使い果たし、ゴウキに肩を貸してもらわなければ
自力で歩けない程に消耗していた。
「ぐ…く…!」
「フン。T2ガイアメモリを使ったとて、俺との差は埋まらない」
「野郎ォ…! 後輩に代わって、この城茂様が相手してやる! 来いよオラァ!」
茂が身を乗り出して、エターナルに向かって行こうとする。
「茂さん、駄目だ! その体じゃ戦えませんよ!」
「仮面ライダーストロンガーか…俺もお前もフィリップも皆同じ化け物だ。
何故、人間などに肩入れしようとする?」
「化け物ォ? てめえと一緒にすんじゃねえ、俺ァな!
体こそ電気人間だが、悪魔に魂売った覚えはねえ!」
(…!)
茂のその言葉が、フィリップの胸に響いた。