こんにちは、鍼灸師の中鉢です。
朝晩だいぶ涼しくなってきましたね。
空気もいくぶん乾いてきて少しずつ秋の気配を感じます。

厳しい暑さが終わりをつげることにほっとしつつも、季節の変わり目はなにかと不調が多くなりがち。
 

そこで今回は、当クリニックにも通われている方の多い「更年期症状」について書きたいと思います。
 

 

女は7の倍数で変化する!

東洋医学では、7年おきに女性の体に大きな節目が訪れると考えられています。

 7歳・・・歯が生え変わる
14歳・・・初潮を迎える
21歳・・・女性としての体ができあがる
28歳・・・女性としてもっとも充実する
35歳・・・髪が抜けたり、肌の弾力が失われはじめる
42歳・・・シワや白髪が気になりはじめる
49歳・・・閉経を迎える

これは、2000年以上も前に中国で書かれた『黄帝内経』に記されたものですが、寿命が延びたいまも、女性の体や性機能に大きな変化があるわけではないんですよね。

ちなみに「更年期」とは、閉経前後5年のことを指します。

では「閉経」はというと、1年間生理がなかったとき、それからさかのぼって最後に月経がきたときのこと。

現在の日本人の閉経年齢は平均50.5歳といわれていますから、おおよそ45~55歳くらいの人が更年期に当てはまることになります。


更年期によくみられる症状

更年期になると、女性ホルモンが急激に減少することにより、以下のような不調があらわれやすくなります。

・のぼせ、多汗、ホットフラッシュ
・イライラ、抑うつ、不安感
・疲れやすい、だるい、やる気がおきない
・肩こり、腰痛、関節痛
・頭痛、めまい
・肌や粘膜の乾燥、性交痛
・不眠、中途覚醒

閉経も更年期も女性ならだれもが通る道ですが、その症状やつらさは千差万別。

「更年期障害」と呼ばれるほどつらい症状に悩まされる人もいれば、とくに気にせず過ごせる人もいます。

これは、女性ホルモンの減少だけではなく、その人の置かれている環境やストレス耐性、気質や体質などが複雑に影響していることが原因です。

更年期の症状は、その人のもともと弱い部分に出やすいという特徴もあります。


不定愁訴の原因は?

それにしても、どうして更年期には、こんなにさまざまな症状があらわれるのでしょうか。

それを知るには、女性ホルモンが出る仕組みを理解することが大切です。

女性ホルモンは、まず脳の視床下部からの司令により下垂体から性腺刺激ホルモンが放出され、それに応えるかたちで卵巣から分泌されます。

視床下部 → 下垂体 → 卵巣 → 女性ホルモン の順です。

 

ですが更年期になると卵巣の機能が低下し、脳からの司令どおりに女性ホルモンを出すことができません。

「女性ホルモンが足りないよ!」という状況が脳にフィードバックされると、視床下部はもっと女性ホルモンを出そうとがんばります。

視床下部には自律神経を司る働きもあるため、女性ホルモンのバランスが崩れると自律神経の乱れまで引き起こし、上記のようにさまざまな不調が出てきてしまうのです。


更年期には女性ホルモンが急激に減少

女性ホルモンには大きく分けて、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。


プロゲステロンは妊娠をサポートするホルモン、一方のエストロゲンは、卵胞を育てたり子宮内膜を厚くするといった妊娠に関わる作用のほかに、女性らしい体つきや肌の潤いを維持する作用があります。

さらに、骨を丈夫に保ったり、動脈硬化を予防したりする効果もあるため、更年期にはこのエストロゲンの減少により、美容面の衰えだけでなく病気のリスクが高まる心配も出てきます。

まさに女性にとっては踏ん張りどころ!

自律神経を整え、できるだけ落ち込んだり、イライラしたりせずに、適度な食事と運動、十分な睡眠をとって体を整えることが、この先の人生を左右するといっても過言ではありません。


自律神経を整える鍼灸

そこで、鍼灸の出番です!

 

自律神経に作用する鍼灸は、関節痛や頭痛などの痛みに対する即効性があると同時に、継続することで自律神経を整え、不定愁訴が起きにくい体をつくっていきます。

鍼灸の更年期障害に対する効果はWHO(世界保健機関)でも認められているんですよ。

更年期の症状が出やすい方には緊張が強い方が多いので、心と体の緊張をときほぐす鍼灸はとくにおすすめです。


鍼灸施術の内容

それでもちょっと不安・・・とお思いの方に、当クリニックでどのような施術を行なっているか具体的にご説明いたしますね。

まず最初に、鍼灸師が患者さまにお困りの症状を伺います。

それから、患者さまの体質を判断するために、睡眠、食事、お通じ、月経などについて質問いたします。

さらに、舌診、脈診、腹診などひととおり中医学的な診断を行なって、患者さまのお体の状態を把握します。

当クリニックは、中医学をもとにした漢方処方がメインですが、鍼灸の施術もこの中医学をもとに進めてまいります。

更年期症状のあらわれ方やその程度は人それぞれ。


ですから、患者さまおひとりおひとりの不定愁訴をしっかり伺って、その方の体質に合った治療で、お困りの症状にアプローチします。

施術には、はりや灸だけでなく、吸い玉(カッピング)やカッサ、刺絡(しらく)、耳鍼などを使うこともできますので、その都度、患者さまにご相談しながらプランを決めてまいります。

(※施術内容と料金の詳細は、こちらをご参照ください。)


体の声に耳を傾けよう

更年期には気持ちが消極的になったり、悲観的になったりして、何をやるのも億劫に感じることもありますが、鍼灸治療で自律神経を整えながらヨガやウォーキングなどを取り入れ、QOLをあげられる方もいらっしゃいます。

40代~50代といえば、仕事の責任が増えたり、親の介護がはじまったり、家族との関係でストレスを抱えることも多い世代。

「自分のことにはかまっていられないから」と不調をそのまま放置したりせず、しっかり自分の体の声に耳を傾けて、ケアしてあげましょう。


まずは生理の状態をチェック

少数ではありますが、30代で閉経される方もいますし、60代で生理がある方もいます。

また、産後も育児疲れが加わり、ホルモンバランスが崩れやすい時期です。

ホルモンバランスにはストレス過労も影響しますので、40代、50代に限らず、経血の質や量、月経周期で気になることがあれば、おひとりで悩まず、いつでもご相談ください。


お灸をお試しいただけます!

はりは痛そう、お灸は熱そう、そんなマイナスイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に受けていただければ、鍼灸の心地よさを体感していただけると思います。

鍼灸の施術ははじめてという方もそうでない方も、施術内容にご不明な点がありましたら、お気軽にご質問ください。

お灸をお試しいただくこともできますし、セルフケアのアドバイスや効果的なツボのご提案などもさせていただきます。

ご来院の際には、ぜひごお声がけくださいね。
鍼灸師が見当たらない場合は、受付までお申し付けくださいませ^_^

火曜日午前担当 中鉢

 

ご予約、お問い合わせはこちらまで↓

東文中醫クリニック・新橋

TEL:03-6268-8582

 

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