昨年、驚くべきニュースを目の当たりにしました。


探偵が、別れさせ工作で、その元工作員が殺人を犯したというニュースです。


〝驚くべき〟と言いましたが、「遂に、そんな事がおきてしまったか!」というのが実感でした。


探偵業者は、特にどのような依頼を受けてはならない、という確固とした規制はありませんから、その業務の中に、〝別れさせ工作〟とういうものを入れて業務をしている業者は実に多く見受けられます。


業界や協会(当社は現在退会)で、この〝別れさせ工作〟は賛否両論?なのかも知れませんが、私(東京ベイ調査事務所)では、反対派という立場を以前より取っており、過去にも受件した事はありません。


私に言わせれば、〝探偵〟という定義を考えれば、〝別れさせ工作〟は探偵の業務ではない、という信念があるからです。


探偵とは、事実を調査して報告する仕事で、事実を捻じ曲げて、依頼人の都合の良いような事実を〝作り出す〟仕事ではないはずです。


仮に、依頼人がDVなどの被害を受けて、離婚はしたいが法的になかなか証拠を有する物証が得られず、そのために〝別れさせ工作〟によって、離婚事由をでっち上げる事が、依頼人を守るためという正義に基いていたとしても、この業務を〝探偵〟が行なうという事は間違っており、人の心を操作するという危険性を、探偵がよく認識するべきだと思うのです。


〝正義〟という大義名分さえあれば、何をやっても良いのか?という疑問点を投げかけたい・・・


百歩譲って、このような業務を望んでいる消費者が多くいたとしたら、非常に病んでいる世の中といわざるを得ず、難しい問題ですが、やはり探偵が受けるべきではないというのが、当社の立場です。

不景気が長引きますね。新聞やテレビニュースを観ても、先行きの見えない状況に〝はあ~〟とため息がもれる毎日です。


私たちの業界も同じ・・・・。仲間の話を聞いても、みんな仕事が随分と減っているようです。


東京ベイ調査事務所は「企業探偵」と言われ、テレビの経済報道番組でも紹介されましたが、殆どが企業さんの社員の素行調査や背任関係調査でした。


・・・・・・でした・・・・・。もちろん、浮気調査もやるのですよ。ところが、以前は企業さんの依頼が一日に4~5件を毎日のようにやってましたから、個人さんの浮気調査を受けられず、殆ど断っていました。


・・・・が、最近はそうも言っていられないのです!浮気調査・・・・やってますな・・・今は。


探偵の仕事は張込が仕事の大部分を占めます。


車を使用できる時や、車の使用をお客様から承諾があった場合は良いのですが、それ以外は、やむなく徒歩。つまり、張り込みも立ちになります。


これが、冬はツライ。何年やっても、これがツライですな。慣れるという事は、どうやら私にとってはないようです。


でも、これが仕事。何とかお客様のご期待に応えたい・・・という責任感と気合しか、あの寒空で何時間も立っている事はできないのです。


とはいえ、早く、季節・世の中共に、暖かい日が訪れますように・・・・・・・。