ブログ 国際業務雑記

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入管局申請、国際労務管理、外国企業の対日投資サポートなどを手掛ける行政書士・社会保険労務士事務所所長のブログです!

このゴールデンウィーク、夫婦でトルコへ旅行して来ました。物価高騰に加え、この円安は本当に痛いです(幸い?トルコ・リラも弱いのでその点助かりましたが…)。トルコも主要都市イスタンブールはもはや東京並みかそれ以上 だそうで…。若い頃バックパッカーで旅していたときは、円高効果で本当に恵まれていたよなぁ…と溜息をついています。

今、海外に行くと日本人の「空白地帯」が多くあります。かつては世界中を旅行していた日本人ですが、コロナ前から 中国人、ロシア人、欧米や東南アジア出身者などに比べ 日本人は見掛けなくなりました。ただ今後は、(海外へ出る)日本人がまた増えてくると考えています。

少し前から、日本人(20代~30代後半)からの内々のご相談が増えています。「会社を辞めてオーストラリアへ働きに行きたい」「まずはワーキングホリデーでカナダへ行き、出来ればそのままカナダかアメリカで就職したい」などなど。ワーキングホリデーは若い頃の「体験」を求めるパターンから、「海外での就職の足掛かり」として使われるケースが増えているといえます(それは日本へ来る外国人の若者も一緒なのですが)。

そして、日本に「出稼ぎメリット」だけを求めていた外国人たちにとっては、日本の魅力低下は避けられません。ベトナムなど顕著で、「現地で人を募集しても集まりが悪くなった」「来る人の質が落ちた」といった声はあちこちから聞こえて来ます。

 

一方、今週も受けた相談ですが、中国などからの若い家族の日本就労が、出稼ぎメリットに関係なく増えています。彼らの意識としては「出稼ぎ」というより「日本移住」であり、日本で早々に家を買い、子どもも日本の小学校に入れ、日本の年金もきっちりと払います。

同じ会社で働いたままでも、「転勤ビザ」から「技術・人文知識・国際業務ビザ」へわざわざ変更して 中国から日本へと軸足を移す。中国の親も、「どうせ家を買うなら日本で買うほうが良い」といったかたちで後押し…(これには円安や中国の不動産不安が大きく影響しているでしょうが)。

日本にとっても良いことであり、今後は単に「出稼ぎメリット」だけを見るのではなく、「日本移住」を見据えた外国人たちの本音(日本の政治的安定性、自由、民主的教育、社会制度 等)にも着目したフォローを増やしていきたい と考えています(本音は「円高に戻ってほしい」ですが。仕事の上でも旅行でもそのほうがいいので)。