先日、AKB48のアルバム『ここがロドスだ、ここで跳べ!』を買いました。
DVDの映像は、昨年末に発売されたシングル『希望的リフレイン』に収録されなかった各チームのカップリング曲。これってズルくないですか? 本来なら『希望的リフレイン』に付けるべきでしょう?
チーム8の「47の素敵な街へ」は良かったです。ゲーム盤に見立てたスタジオは、ポップなので気にならないかも知れませんが、すごく手間ヒマがかかっていると思われます。
ただし、チーム4「目を開けたままのファーストキス」は、みるきー(渡辺美優紀)の『やさしくするよりキスをして』のカップリング曲「春風ピアニッシモ」に続いて、さっほー(岩立沙穂)の出番が少なくてガッカリでした。
で、最後の曲がチームサプライズの「Reborn」。
そういえば、さっほーが選抜に選ばれたんだっけ。と思いながら何気なくMVを観てみたのですが、これが久々の大傑作!
今までシングル表題曲の選抜に選ばれたことのないメンバーを集めて作るというこの企画。曲は『希望的リフレイン』の劇場盤カップリング曲として評判になったようですが、コアなファンじゃないと劇場盤は買わないので、僕はこの曲を知りませんでした。
そこでオフィシャルサイトを覗いてみたら、楽曲や衣装はファン投票によって決まるといった凝った企画で、だったら作詞も8つぐらい提示しろよと思ってしまいました(笑)。そんな秋元康の作詞もとてもステキで元気の出る詞になっていました。
選抜メンバーは19名。
伊豆田莉奈、小嶋菜月、中田ちさと、中村麻里子、前田亜美、松井咲子、森川彩香、石田晴香、岩佐美咲、内田眞由美、鈴木紫帆里、鈴木まりや、伊豆田莉奈、大家志津香、田名部生来、名取稚菜、岩立沙穂、小林茉里奈、佐々木優佳里、篠崎彩奈
口の悪いファンは干されメンのリストラ・リストだと叩いていましたが、確かに一般には馴染みの薄いメンバーばかり。ピアノ女王の松井、演歌歌手の岩佐、ヲタクとして有名なたなみん(田辺)、『Rの法則』のあーみん(前田)、『ひるおび!』や『くりぃむクイズ ミラクル9』で活躍中のしーちゃん(大家)ぐらいでしょうか知名度があるのは。
この一見地味なメンバーが、ステキな楽曲を与えられてキラキラ輝くのだから面白い。
特にMVはAKB48のドキュメンタリー映画で知られる高橋栄樹監督の演出がシンプルでかつ優しい。監督はメイキング映像で次のように語っています。
「せっかくなので、今回選抜の皆さんの姿がきちんと全員映るように心がけて作っていきたいと思いますのでよろしくお願いします」
選抜メンバーのファンが観るのですから当然ですが、そうなっていないMVが多いのが実情。
MVのドラマはシンプルかつオーソドックスで、漫画家を目指して『りぼん』に投稿を続ける少女が、ある日守護天使(?)と出会い、背伸びせずに等身大の作品を描けば?
という意味を込めて「だから全部……変えちゃおうよ!」と言われて開眼する、とそれだけ。
とにかく初センターで初主演のいずりな(伊豆田莉奈)が本当に嬉しそう。
さっほー、ゆかるん(佐々木)、はるきゃん(島田)の3人が、いずりなと同じ漫画同好会のメンバーということで、出演シーンもセリフもある役柄。さっほーとはるきゃんの演技はとても自然なのですが、ゆかるんだけはちょっとね……(苦笑)。
田舎に文句を言いながら通り過ぎるしーちゃんとたなみんのコンビも笑えるし、守護天使役のあーみんも楽しそう。ついニコニコしながら観てしまいました。
挿入されるダンスシーンでは、監督の宣言通り19名全員がアップになっています。これは温かいし、この配慮さえあれば推しメンを続けられると思わせてくれます。同じ高橋監督が手がけた「47の素敵な街へ」なんか、アップで47名を映していますからね(笑)。大変だったでしょうね、あれ。
映ればいいってわけでもありませんが、推しメンの参加する選抜曲のMVで、肝心の推しメンが映っていないのはいかがなものか? と思います。
そういう意味でも「Reborn」は、久しぶりに満足させられました。
そして、ちょっとだけ元気を貰いました。
残念ながらMVは3,500円もするアルバムに収められているのでオススメはしませんが、曲は『AKB48チームサプライズ 曲づくりプロジェクト』のオフィシャルサイトで聴けます。