五月の決算シーズン真っ只中です。
決算の署名で客先を回ったり事務所で顧客対応をしたりと忙しいです。
基本的には顧問先にはがんの治療をしていることを伝えているのですが、何となく知らせそびれたところもあり、中にはダイエットで痩せたのですかと聞いてくる方もいるのですが、いえいえ今がん患者をしています、と正面から答えています。
みなさん聞き間違えたのではないかと驚いているみたいです。
意外と家族ががんで闘病中の方もいるようで、「実はうちも…」という話になることもよくあります。表立って言わないだけでがんと闘う方は結構いるのですね。
二人に一人が罹患するという数字も納得です。
死者の三人に一人ががんによるものというデータもありますが、相続税申告に関しては私のところの現場の肌感覚ではもう少し少ないかもしれません。ただし相続税申告で来る方の多くは年齢が高くある程度偏っているためこれはあまり参考にならない話ではありますが…。

さて、今日で手術から一ヶ月が経ちました。
一か月前の今頃は酸素マスクをつけ、心電図や酸素濃度のモニターをされ、点滴、ドレーン、尿道カテーテル、足の血栓防止のポンプ、背中の硬膜外麻酔と管だらけで身動きが取れずぼんやりしていました。口の中と唇がカラカラに乾いて、麻酔の影響でぼんやりしていて、壁に変なものが動いて見える幻覚のようなものを見ていました。
寝たと思ってもすぐ起きてしまい時間の経過がとてもゆっくりしていました。
今考えると信じられません。
一ヶ月でここまで元の暮らしに戻れるとは、人体とはすごいものです。
あの時のことを思うと今は幸せだなと思います。
幸いなことに今のところ痛みはなく、傷が突っ張るような重たいような違和感はありますが、仕事にも復帰し社会生活を送れています。
79kg→73kgまで減った体重は節制もあり今のところキープできています。このまま脱メタボも夢ではないかもしれません。

明日は退院後初めての診察です。
病理検査の結果が間に合えばそこで今後の治療戦略を決めるそうです。
リンパ節転移にがん細胞が生存していた場合、術後補助化学療法が始まります。
次の薬剤はパクリタキセル+ゲムシタビンです。髪がすべて抜け落ちるそうなので、用意したものの使わないまま来てしまった医療用ウィッグの出番が来そうです。
また気になるグレードですが、今のところの事前情報では「悪い」か「すごく悪い」のどちらかだと思います。
病理の結果によっては再発がほぼほぼ決まるようです。
経営者たるもの常に最悪と最善のシナリオを用意して備えるべしというのが私の方針なので、一応来週から抗がん剤のために入院しても困らないように仕事のスケジュールを組んでいます。

今から大変不安ですが、なるようにしかならないのでどんと構えて行ってきます。