人生半ばにしてあなたは悔いはないのか。
もしかしたらそれすら思えないほど、痛みを伴い皆のもとから去ったのか。
もう誰もあなたを見つける事ができない。これからできる事は思い出すことだけ。
死は、あなたにはまだ似合わない言葉でした。
*
「さぁ語り合おうか」
まだ若りしころの記憶。
無造作に散らばった足場のないゴミだらけの部屋。ゴミ屋敷という名の相応しい部屋へその日、僕らは集まった。
「よくこんな部屋にできたもんだな(笑)」
その日は珍しくあなたは僕らの集まりに参加した。
耳が無くなるくらいに空け過ぎたピアスをぶらさげた家主は、カップラーメンに敷き詰められたタバコに、さらにタバコを押しつけてこう言った。
「めんどくさいA型なんすよ」
会話の最中、女性の悲鳴がスピーカーからこだまする。
その日のBGMはエミネムのstan。
彼女を拳銃で殺し、さらに死体を箱に突っ込み、海へ捨てた曲。
僕らは当時そんな刺激的な曲が流行っていた。
甘いお香を加えた散らばったゴミとたばこの混じった生臭さ。
そんな中、語り合う題名はそんな環境から全くのかけ離れた内となった。
ビールを片手にあなたは笑っていた。
「あーあれだな(笑)。愛を語るか」
僕があなたとの共有した時間の中で、遠い思い出の一つとしてその日を今でも思い出せます。
あなたは僕のよき先輩でした。
壁に書かれた
「10月未明、あなたの名前のついた、愛を語る会」
今でも残ってるだろうか。
