相方Z1をユーザー車検に通してみる。


相方1号機ことZ1-Aが我がガレージにやってきて、10年になる。
今まで数台のオートバイを乗り継いできたが、最も長い付き合いとなった。
もちろん、この先も自分が操縦できる限りは乗り続けていくし、面倒も見ていく。
度重なる整備を繰り返すたびに、息を吹き返してくれる相方1号機は本当にタフなヤツだ。
10年間で目指せ10万キロを納車当時は目標に掲げていたが、去年の2度に渡る超ロングツーリングを敢行した後、それは辞める事にした。
やはり四半世紀以上経った、エンジンはあちこちくたびれて来ていてこれ以上の無理は出来ないと判断、今後は長くても二泊三日程度のツーリングに出撃させる程度の用途に限定する事にした。
つまりは隠居させる事にしたのだ。だがしかし、走らなくなったとはいえ車検はやってくる。
今回で5回目の車検となる。前回はロングツーリング前の完全整備と言う事で業者任せにしていたが、今回は距離を走っていないと言う事で整備するべき所は無く、保安基準に抵触しないように細工をするだけなので、ユーザー車検で通す事にした。


毎度やっている事だが、車検に通す為の細工とはこれだけのことだ。

前スプロケットが剥き出しなので、このままではステップに乗せた
足が巻き込まれる可能性がある(法律上の見解)ので、
それを防ぐ為の覆いをする。
このバイクにはエアクリーナーがついていないので、ブローバイガス
が大気開放状態になっている。
これでは一発NGなので、ガスを還元して燃焼させるようにホースの
出口を車検用に加工したパワーフィルターに突っ込む。
これだけでOK。

2002年11月某日。
継続検査当日。
書類を全て揃え、受付終了。
検査ラインに並び、同一確認を受ける。ここで1つ目のトラブル発生。
検査官「ハンドル換えてます?」
Tavito「え?まぁ・・・」
官「ちょっと幅計ってみましょうか」
T「ええ、いいですけど」(まずいな・・・・前に自分が持っていったときはノーマルハンドルだったっけか・・・憶えてないワイ)
官「・・・・・・・・う~ん、だいぶ誤差が出ていますね」
T「そうですか、駄目ですか?」
官「うん、誤差にも許容範囲があるんだけど、これはオーバーしちゃっているから構造変更の届け出しないと駄目ですね」
T「面倒臭いですか?」
官「いや、このバイクがアナタ本人の物であれば簡単ですよ」
T「分かりました、では検査はどうします?」
官「取り敢えず、ラインは通してしまいましょう、その後の事はライン最後の所に居る検査官に指示を仰いでください」

と言う事で、ラインを取り敢えず通し、構造変更の届出をする事になった。
ここで2つ目のトラブル発生。
リヤブレーキがおかしくなった。
どうおかしくなったかというと、ペダルが踏み切れてしまうのである。しかも現象が発生したのはブレーキ検査中である。
でも!
焦らず渾身の力をこめて、ペダルを踏み込んだら、前方の電光掲示板には「○」の表示が出た。まさに「ラッキー」である。
相方1号機はドラムブレーキ。
考えられる原因は、「ライニングを使い切った」、「ブレーキシューを動かすムーブメントの破損」が考えられる。
が、ブレーキは僅かながら効いているのでライニングの消耗によるのが主たる原因と思われる。
これは後日開けて見るしか無さそうだ。
懸念していた光軸検査は皮肉にも今回は一発合格。
いつも完璧な状態で挑む時に限っては必ず落ちる項目なのに・・・・・。
で、ラインを出て賛助会にて必要な書類を購入。収入印紙は継続検査の際に支払った分でOKとのことで余分な出費はゼロ。
書類の書き方が分からずなんども行政相談のオッサンに質問し、シック八苦しながらようやく記入完了。
書類を提出、待つこと15分。
名前を呼び出され、書類を受け取るとすでに新しい検査証が出来上がっていた。
勿論、車幅は変更され6センチ狭くなっていた。
これでもう純正の大アップハンドルに戻す時は再び構造変更の届け出をしなければならなくなったわけだ。
まぁ純正ハンドル自体手元には無いし、今のポジションが気に入っているので、気にはしない。
と言う事で10回目の継続検査は無事終了と相成った。
翌日、久方ぶりにムラシマに部品注文してライニングが来たので、自分でやるか駄目そうだったらオートマジックにお願いするつもりである。