賑やかな日々から、再び静かな一人旅へ

北海道(札幌)~(日高市沙流川)

今日は移動の日。朝ご飯をまたまたまーぼさんのおふくろさんにつくって頂いた、本当に感謝感謝である。

忍さんは今日の夜の室蘭発のフェリーまで時間があると言う事なので、まーぼさんと来るまで札幌まで土産物を物色しにいくとのこと、自分はR274で東に帰るのだがR274までの道が分かりにくいということなので、まーぼさんに途中まで先導して貰う事になった。一方ヴィラ―ゴのさわちゃんは、この後もツーリングを続けていくのだと言う。女の子一人でテント背負ってよくやるもんだ、今の女の子は本当に逞しい。昼前にまーぼさん宅を出発。本当にここでは色々とお世話になってしまった。R274と札幌にもどる交差点でまーぼさん達とお別れ、ここから久方ぶりに一人旅の再開である。

「・・・・・」

ふと一人になって走っているうちにここ3日間の事が頭を過ぎった。アルコール三昧でしんどかった日もあった、知らない人と始めてあって

「HP見てますよ」

と言われ感激した事もあった。それ以上に、あまり感情を表に出さないまーぼさんに何から何までお金を立て替えて貰って

「いいからいいから」

と言われたまま、お別れしてしまったのはなんとも申し訳が立たない。感謝の気持ちと、

「こんなんばかりでいいのかな?」

という思いで胸の中は複雑であった。


淡々と元来た道を東へ走る。見たことのある街を過ぎ、見たことのある交差点をいくつも曲がる。夕べもしこたま呑んだ割りには、体の調子が随分と良くなってきたのでまーぼさんと別れてからは一回も休憩を取らず、千歳市~由仁町~夕張市~日高市と一気に走りきってしまった。ようやく休憩する気になった場所は、キャンプ場に程近い道の駅、ここも訪れるのは今回で3回目だ。遅い昼飯をすませ、並びにあるA-コープで買出しをし、数年ぶりの沙流川キャンプ場へ。ガラガラのキャンプサイトは静かであった。小雨がぱらついている、どうやら本降り前にここまでの移動に留めておいて正解だったみたいだ。ここのキャンプ場も多分に漏れず、今朝までの3連休は騒々しかっただろうが、きょうからはまたいつもの様に平穏な日常が帰ってくる、それだけでも気分はだいぶ持ち直したようだ。
適当な場所に幕営し、教わらなくとも知っている「日高高原荘」にて温泉に浸かった。建物は暫く来ないうちに大幅にリニューアルされたようだが、温泉の熱さは昔のままだった。夜になり、夕食を済ませテントに入り寝ようとしたら、雨が本降りになってきた。しまった、とおもってヘッドライトでテント本体の裏側を照らす。やはり染みている。夕方、テントを立てフライシートを掛ける際に、手抜きをしていつもなら横の部分の輪にペグを引っ掛けてシートに張りを与え、本体と接触しないようにしていたのだが、今回はそれをさぼってしまいこれが裏目に出た。

雨で濡れきったフライシートがその重みで本体と接触し本体に雨水がジワリジワリと染み込んで来たのである。しかし、時がたつにつれ雨は本降りから土砂降りにかわり、外に出る事すらも出来ないほどの大雨になってしまった。こうなったらどうしようもない。なるべく濡れては困るような物はそこから遠ざけ、そのまま寝てしまう事にした。深夜、雨は断続的に土砂降りを繰り返し、その度に叩き付けるような雨音で目が覚める。結局、その晩はそのけたたましい雨音のお陰で満足に熟睡することは出来なかった。宴会続きで寝不足の次は、雨音で寝不足とは・・・・・随分と厳しいキャンプ生活の再スタートではなかろうか。明日も、移動日。阿寒まではどんなに天気が悪かろうとも良く予定だ。居眠り運転が怖い。