〇IG/OFF

全行程一六六〇キロメートル


 北海道ツーリングは、その移動の多くをフェリーで済ませているのと、尋ねるエリアを限定しているので、走行距離が二〇〇〇キロメートル以上に達することは殆ど無い。
 それにしても今年はここ数年の蝦夷ツーリングの中ては最も天気についている年であった。去年と全く同じ気圧配置の為か、道北のメインステージはことごとく晴れ、しかも利尻島の中の沓形は本降りの雨にあったことは一回もなく、鴛泊や島の反対側が不順な天気でも、ここだけは利尻山のお蔭で晴れていたのだ。
 そして、一日のうちに二度の感動を与えてくれた朝日と夕日は、沓形滞在中ほとんど毎日見る事が出来た。
 去年、食べよう食べようとしていたウニ丼も思う存分食することが出来た。
 好天に恵まれ、道路の空き具合が重なって、日程の後半はオフシーズンを思わせる静かな日々が続き、こんなのを求めていた自分にとっては今年のツーリングは久しぶりの成功に終わった、と考えている。
 ただ、唯一の失敗した点を挙げるとするならば、ウニ丼をたらふく食い、お土産を買いすぎた事で、予算が危うく底を尽きそうになった事か?
 ま、とにかく大きなトラブルもなく牛ャブを換装した相方は絶好調で、大荷物をものともせず豪快な加速を見せてくれた。ツ牛のいいエンジンのお蔭で超長距離移動後の疲労も少なく、リヤタイヤを交換して雨中の走行も心配なし。今回の旅がうまくいったのはこの相方の機嫌がよかったのも大いにある。いかに普段の整備が大事かということだ。
 さて、来年のビジョンはすでに定まっている。道北編の総仕上げの年、と銘打って礼文島メインで各地を周遊する予定である。