OIG/ON特別編

 今年の北海道ツーリング前の準備はメタメタであった。
 まず往復のフェリーの予約の日、いつもなら休みを取って直接JTBに赴き、窓口で確実に船を確保していたのだが、今年はなぜかそれを忘れて泊まり掛けのダイビングに休日を当ててしまい、会社に出勤する羽目になったのである。
 結局昼休みの時間を使って電話で予約しようとしたのだが、当然受け付けの時間になっても通じず、候補にあげていた幾つかの航路はことごとく売り切れ、さいごにようやく往路の東京↓苫小牧のチケットを入手することが出来た。
 トラブルはこれで終わりはしなかった。
 何と間抜けけなことに、復路の予約日に親を連れて温泉旅行する予定を入れてしまったのである。スケジュールのチェックを怠ったツケである。ではどうすればよいか?ここで考えついたのが、困ったときに代わりにやってくれる人といえば・・・舎弟、ではなく世に言う何でも屋またの名を代行業者ではないだろうか。
 温泉旅行に出掛ける数且則にある業者に交渉して、チケツトがとれたら連絡すると約束し、取り敢えずお任せすることにした。勿論、自分で取りにいくよりも割高になるが、相手の言うには「新宿のJTBに知り合いがいるので希望どうりのチケットがとれる可能性は高い」と、力強い言葉をもらったので、自分は大船に乗ったような気特ちになっていた。
本物はまだだが・・・・・

 予約日当日、自分は岐阜県平湯温泉のとある旅館にてノンビリしていたときである。夕方近くに携帯が鳴り、何でも屋からチケットが取れたという連絡をもらった。しかし、第一・第二希望はペケ、第三希望の雑魚寝部屋しかとれなかったという。・・・しかしJTBに知り合いがいて金を先に送金させておいてその程度か?と、思わず口から出そうになったが、今更気に入らないと言ってキャンセルなんかしたら帰りの船のチケットはまず取ることは出来ない。
 ここで自分は初めてこの業者にはめられたことに気がついた。 JTBは朝10時から営業している。過去に自分が千葉のJTBに申し込みをしたときは、第一希望がI発でとれていた。だから第一・二希望がペケでも昼前には結果は分かる。
夕方近くになって電話したということは、安いチケットを先に確保して(第一・第二は二等の寝台、第三は雑魚寝部屋)「これしかとれなかった」と適当なことを言えば、客は諦めるしかないからだ。早い時間に電話すると「キャンセルして自分で取るから、金を返せ」と言われるかもしれない、それを恐れたのだろう。そうにちがいない。
 数日後、復路のチケットが送られてきた。然し、多少のりベートとしてお金を引かれたとしても、まだ余るほどに送金したのにお釣りが一銭も戻ってこなかった。

               ぼられた・・・

 自分で出来ることは、知らない人間には任せないのが利口である。特に銭が絡んでいたら損をするのは自分だけ、と考えとく方がよろしいようだ。
 アイサービスの山崎!この事俺は一生忘れんからな! 人の足元みやがって!ヤクザかてめーは!

かくして、1997年北海道の夏はやって来た。