10.17
朝から最高の晴天に恵まれた。
いい天気だからバイク乗りの血が騒ぐ、故に行動を起こすのも早い・・・・はずなんだが、やはり夕べの疲れとアルコールが抜けきっていない方が多数居られるようだ。
メンバーのうち半分は、未だに夢の中という状況であったにも係わらず、無情にも「朝食の用意が出来たから、さっさと降りてきて食いやがれ」コールの電話が鳴り響く。
自分もご多分に漏れず、昨日からの肉体的疲労と精神的疲弊の影響で、布団から起き出すのが非常に辛かった。どうにかこうにかして、宴会場に移動し朝飯を片付ける。
その後は再び昨日の2次会会場に終結し、本日の予定を確認。宿をチェックアウトしたら、県道国道を経由して南下し某所の宿にて昼飯とするとの事。
ここに来て肝心なことに気が付いた。
夕べ泊まった宿の屋号、そして今日の昼に立ち寄る宿の屋号。いずれも失念しているのだ。
この集会が開催される前までは、集会に参加するメンバー限定で運営されていたBBSにて詳細に告知されていたのだが、そのログもあまりにも古すぎて消滅。
今回の集会は自分自身の参加した時間があまりにも短かったのもあったのだろう。
途中で何があったかとか、どんな道を走ったかとかの情景描写を思い浮かべることが大変困難になってしまっている。
やはり去年は自分のこと以外にやるべき事があまりにも多すぎて、こういう事を記録しておくことすら考えが回らなかったのかもしれない。
当時の様子を窺い知る唯一の手がかりが、うめさんから頂いた画像頼みとなる、このページのテキストの編集もそれを見ながら一生懸命思い出している。
宿を出て、国道沿いの7/11にてガソリンを入れるメンバーを待つために一時休憩。
その後、全員の集合が確認された後出発、どこをどうやって走ったか全く憶えていない(当然、地元ライダーの先導で走ったのだから)が、のんびりした農道や車の少ない県道などをいくつも走り繋いだ。
今回のルートはあくまでも牧歌的な広域農道や見通しの良い裏道などが主体で、あまり山岳道路などの刺激的なコースは含まれていなかったというのが全体的な印象だった。
ゆえにかなり不完全燃焼だった一方で昨日の悔しさを未だに引きずっていたので、かっ飛ばすという気持ちにもブレーキが掛かっていた。
とにもかくにも、心の底からバイクで走るという事を楽しめなかったのが正直な気持ちだった。
天気に恵まれたのは、曇りがちだった自分にとっては唯一の救いだったと言える。
最後に付け加えなければならないことがある。
今回の集会は、いつもとはちょっと違った意味での集まりでもあった。
それは、この集会の中の画像で度々登場している「総長」が今集会をもって、バイクを降りることを表明したのである。
あれだけ気合の入った、ネットに登場した当初はHNを「Zへの思い入れは人一倍」と名乗るほどにカワサキZに愛情を注いでいたのだが、一身上の都合で沖縄に渡ることになってしまったのだそうだ。沖縄は、自分もバイクで走ったことがあるが、走るところが本当に無い。島国の中のさらに島であるからしてそれはどうしようもないことだ。総長はそんな所へZを持っていったところで、潮風に晒され錆びだらけにしてしまうのは想像するに難くない。彼はその大切なZを知り合いに譲り、バイクを降りることになったのである。彼自身の人生であり、彼自身が熟考して決断したことだろうから、誰も止めることも嗜めることも出来ない。ただ言える事は、Z乗りが一人居なくなってしまうという一抹の寂しさはあるという事だ。(その後総長は沖縄からネットで掲示板にチョイチョイ登場している)だが、アッシは期待する。
いつかまた内地に戻ってきたときには彼はZ乗りとして復活することだろう。
なにせ、「思い入れは人一倍」なのだから。五体満足である以上、バイク乗りの血がそう簡単に薄まってしまうわけが無いのだ。
(今回のレポート本文中全ての画像はZ1-Rオーナーのうめさんによるものです)