雨の一日 5.8![]() |
>午前の部 日本中を数個の低気圧が覆っていて、北海道を除いて全国的に雨だということらしい。ここの島だけ雨ではないので、その点は何となくホッとしてしまう。2晩泊まった宿も今日はチェックアウトする。今日は元気である、夕べも良く眠った。昼間も昼食を抜かしてまでガッチリ昼寝をしていたのに、久しぶりの静かな空間に身を置いたせいか直ぐ記憶が無くなってしまった。これだけ寝て、朝夕ちゃんと飯を食べれば流石にどんな人間だって元気にはなるだろう。 今現在も、シトシトと雨が降りとても上がるような雰囲気ではない。明日の予報を朝一番にチェックしたのだが、今日も1日雨。しかし、明日は晴れ間が出るような事を言っている。明日に賭けるしかない。元々この島には網の目のように道路が整備されていて、屋久島のように島の反対側に行くのにグルッと周っていく必要が無い。路面も殆どが舗装されているので、間違えて脇道に入っても思い掛けないダートにビビル事も無い。その点では、フル積載単車でも安心して移動することが出来る。午後の部は、幕営地に着いて無事に電源を確保できたら書こうと思う。10時までには出発予定だ。 >午後の部 R58に乗って、一気に北部へ移動。途中の住吉という集落で兼ねてからチェックしておいたキャンプ場の下見をする。役所の人に聞いたとおりキャンプ場入り口にはゲートがあってガッチリと南京錠で施錠されていた。これでは、中の様子を見る事ができないので、別の道からキャンプ場に入りサイトを歩き回ってみる。2,3軒わらぶき屋根の具合の良さそうな東屋がある、炊事場は1箇所のみで、なんと水が出ない。 ![]() ![]() この時点でここはNGとなった。電源はサイト内の便所の裏に浄化槽の換気をする煙突が2本あり、そのてっぺんに電動ファンが付いていて、便所が施錠されていて誰も使う事が出来ないのに電動ファンがブ~ンという音を立てて回っている。当然そこには屋外コンセントがあって、電源は確保できるのだが肝心の水は出ない。サイトの中に入れないでは話にならないので、速攻で引き揚げた。 再びR58に戻って間もなく西之表市に入った。予想通り流石に、大型船舶が入港するだけの町である、これまで種子島で見てきた街では一番賑わっている。コインランドリーもある、スーパーマーケットやA-COOPもある。食料や洗濯物の心配は先ずない。そのまま、町を素通りして海沿いに北上、程なくして「浦田海水浴場、キャンプ場」の標識を発見、案内されるがままに進み管理棟のある駐車場に到着した。管理棟の建物は円錐形をしたコンクリート製のモダンな造りをしていて、一回の張り出した軒先には一つの大きなテントと、もう一つは1人用の小さなテントがあった。両方とも留守にしているようだ。 ![]() 管理事務所に行き、「すんませ~ん!誰かいますか~!!」と怒鳴ったが、返事がない。携帯から電話してみても誰かがやってくる様子はない。ということで、空いているいい場所が事務所のまん前しかなかったので、ここに張っていればいつかは戻って来るだろう、と思い設営を始めた。ビチャビチャのテントを立て、湿りきった荷物を少しずつテントの中に入れていく。下は乾いたコンクリートなのでテントが汚れる事は先ずない。相方から荷物を降ろして運んでくる間にテントは、風に吹かれてドンドン乾いて行った。 ![]() テントが乾いていく様子を見るのは気持ちがいい。そんなこんなしているうちに、管理人とおぼしきおっチャンが戻ってきた。大川さんという管理人さんだった。前払いで三泊分を支払い、ここで聞きたかったことを尋ねた。「この近くでお風呂に入れるところあります?」すると、「南種子か中種子まで行かなければ無い」と言われた。なんと!種子島の北部には温泉はおろか銭湯すらも無いのだ!これは後に種子島警察に聞いた時も同じ事を言われ、「これは風呂に入るのも一仕事だな・・・・」と腹を括らざるを得なかった。昨日まで風呂に入っていたからそれほど不快ではないが、島全体の空気はジメジメしていて、ちょっと歩いただけでも汗ばんでくる、ツーリングに出発してからは毎日のように風呂に入っていたのにここにきて温泉はちょっとお預けとなりそうだ。 ちなみに、ここの通信環境を付け加えておく。テントサイトのある場所は携帯は圏外、PHSも全く駄目。ところが、この管理事務室のあるコンクリート製の建物、実は4階建てになっていて(なんとEVまである!)2階から4階にかけては携帯のアンテナが場所によっては3本立つと言う好条件。もちろんいたるところにAC電源もあり、バッテリー上がりの心配は皆無。で、もうひとつこれは大声ではいえないが3階の休憩室にはアナログ電話のモジュラージャックがあって、そこが使えれば通話料も電気代もタダで大助かりとなるはずだったのだが、いざ回線を繋いでみたら見事に接続できなかった、どうやら元の回線で切ってある様だ。う~ん残念。 という事で、明日は今日のように天気が怪しかったら温泉と洗濯物を片付ける為に1日費やす事にした。でも、天気が良くなり雨の心配がなければ先に島内観光をし、風呂だけ入るつもり、要は明日の天気次第で行動予定が決まるという事だ。なにせ、「モッチョム岳」以来洗濯をしていないのだ、それだけでもどのくらい汚れ物があるか想像できるだろう。昨日一昨日泊まった宿も、洗濯機はあるものの乾燥機はないというし、あの天気だし勝負は明日しかないわけだ。「勝負」なんて大袈裟かもしれないが、汚れ物が溜まり着替えが減っていくのは食料が減っていくのと同じ位不安になるのだ。 とりあえず今日は時間も時間だし、いまから町まで出ると真っ暗な道を帰ってこなければならなくなる、天気も今一だし無理に出かける必要は無いと判断し、今晩は大人しくして飯でも食らって寝ようと思う。ああ、なんだか種子島に来てから面白い事が全然無い、一体どうなってるんだ?この島は? この投稿の関連画像はこちら。 |