午前中は、雨が降ったり太陽が顔を覗かせたりと、はっきりしない天気であった。夕べは、大した事もしていないのに疲れ切ってしまったので、夕飯抜きで寝てしまった。そのくせ朝は9時ごろまで寝ていたので、猛烈に腹が減っていた。昨日買っておいた豆腐を刻んで麻婆豆腐を作り、腹に収める。今日は、こんな天気と起き出したのが遅かったので、日中は温泉にでも浸かって時間を潰す事にした。

出かける準備をしている間、ふと隣の東屋に立てられたオレンジのヨーレイカ!のテントが、折からの海風に煽られてひっくり返りそうになっている。近づいてみると、細引きで2箇所同じ辺のところだけで簡単に結ばれている。たしか、朝方トイレに行く時にそこは夕べ暗くなってからオネイチャン3人組(?)が寝泊りしていた筈の場所である。そこで、名案を思い付いた。
まず、細引きを一端解いて結びなおし、さらには、もう一箇所、流木を担いできて自分が荷物のパッキングに使っているストレッチコードを使って補強してあげたのだ。その後は、テントは相当の風が吹いても浮き上がったり傾いたりする事は無かった。ついでに自分がやっといてあげたという事を相手に解らせる為に、ご丁寧に置手紙を残し、出発。
昨日、屋久島の呼び物の一つ「平内海中温泉」を取りあえず見に行き、その帰りに尾之間の国民宿舎にて風呂に入るつもりでいた。変わりやすい天気の為、雨具を合い方のリヤシートに括り付け、20キロ程離れた「平内温泉」に到着、すると途中までは怪しかった雲行きが一気に晴れ渡り、真夏の陽気になった。相方を道路の行き止まりで停め、2~3分歩いた所で硫黄の匂いが鼻をつき、目の前に荒々しい磯の間に分かりやすい湯船が4つほど作られていた。一番海側にある湯船は完全に水没してしまったが、残りの陸側の3つの湯船は時々波を被るものの手を入れてみると丁度いい湯加減。一番手前の湯船は最も高い所にあるのだが、落ち葉やごみが沢山沈んでいて、昨日あったライダーが「汚かったから、一度入っただけでもう充分」という言葉を思い出した。しかし、それ以外の2つの湯船は多少木屑や藻や湯の花が漂ってはいるものの、入るには充分の条件だった。しかし、ここは観光バスが立ち寄るほどの名所となっている為、タイミングを逸すると、山のようにおっチャン、おばチャンに囲まれてしまう。最初は見るだけと思っていたが、その湯加減とお湯の綺麗さで気が変わり、入ろうか・・と思った時、上のほうから予想していた連中がゾロゾロと現れた。観光バス集団である。みんな勝手に、足だけ突っ込んだり手だけ入れてみたりとやっていたが、やはり時間が無いとあって、暫く待っていたら潮が引くように居なくなっていった。そこに、一人巨大な三脚を持ったライダーがひょっこり現れた。彼も入りに来たのだという。これは心強い。2人で同時にふる○ンになり、湯船に飛び込んだ。
「ひゃ~~~~~!!!!」
正に、極楽である。頭に照りつける太陽が少し強すぎてのぼせそうになるが、この気持ちよさは入った人間にしか分からないのは、言うまでも無いだろう。水着・下着NGのこの温泉。見渡す限りの大海原を眺めながら入るのが一番の醍醐味だろうが、女性はその点は可愛そうである。そんな事が出来る女性は過去の北海道「ニセコ五色温泉」で混浴した時以来、見ていないからである。お互いに、入浴した証拠写真を撮り合って、風呂を出た。TT-R Raidの彼はこれから島を時計方向に回って、島内観光するそうだ。自分は、湯船に入っている間何回も波を被ったので、ここからまた元来た方向に走り「尾之間温泉」で入りなおしをすると言う事で、お別れした。

禁断のTNTフルヌードの写真は、この後自宅に帰着してからアップする予定なのでお楽しみでない方にも強制的に見てしまう羽目になるだろう。だからと言って、来訪禁止運動なんぞをしてもらってはこまるので、見るに耐えられるカットを貼り付けるつもりだ(平成29年現在、該当画像行方不明)
で、今キャンプ場に戻ってPCを叩いていたら、キャンプ場の管理人のオバハンがやってきて、電気代を払えと言ってきた。まぁ、確かに私有地の中に立っている電柱から、断りも無く電気を貰っていたのだから、「盗電」である事は間違いのない事実だ。ここで、払う事を渋って追い出されてしまうと、明日からの予定に影響が出る。一日500円という、まさに足元を見られた金額、昨日今日で1000円の臨時出費となってしまったが、今回はこれでいいとして、明日からの電源確保はどうするか、ちゃあんと自分はこの電柱以外にも屋外コンセントがある場所を事前にチェックしているのだ。ここのキャンプ場から出て数分のところにある、新しい公衆便所にあることも確認済みだし。この敷地の中のある場所にも屋外コンセントがあるのは分かっている。ただ、その場所は高台にあるので深夜になってからでないと、また金をせびり取られる可能性があるので、そこはあくまでも保険として取って置くつもりだ。
で、問題の例のテントの件。
どうも様子がおかしい。オフバイクが一台止まっているのだが、人気が無い。自分が施したロープの補強も違う結び方に変えてある、3人組のオネイチャンの姿もない。置手紙もなくなっている。居るのは、夕べ暗くなってからやってきた2人組の男だけである。そのうちの一人が、例のテントの近くをウロウロしているではないか。「え?まさか!確かに朝は3人のオネイチャンがそこで飯を食っている姿を確認していたのに!」嫌な予感がする、人違いか?でももしそのテントの主が2人組の男の片割れだとしても、一言お礼を言ってきてもおかしくない筈だ。しかし、顔が合って挨拶はしたものの何も言ってこない。そして2人組の片割れがオレンジテントの傍に停めてあったオフバイクでどこかに出かけていった。「??????」
なにがなんだか、さっぱり分からない。自分はいい事をした筈なのに、なんの見返りも無いのか?これは、本当に暗くなってからテントの主が誰であるか確認をする必要がある。それまでは、この釈然としない気持ちが治まらない。結果報告が遅くなるような場合は、明日の夕方の旅先日記にアップできるはず。凶と出るか吉と出るか、何となく不安だが楽しみでもある。この投稿の関連画像はこちら。 |