駿府城公園の巽櫓と東御門内の展示がリニューアルされました
観光アンバサダーということで、3月29日に内覧会に行ってきましたが、すでに4月1日から一般公開しています。
一度足を運んでいただきたいので少しご紹介しますね
下の写真は中堀の外側から見た巽櫓。
現在の建物は1989年に復元されたものです。
駿府城二の丸の東南角にあり、文字通り遠くを見渡す櫓(やぐら)ですが、敵を攻撃したり、武器を保管したりする場所でもありました。
次の写真は巽櫓に隣接する東御門。
現在の建物は1996年に復元されたものです。
東御門は駿府城二の丸の東にある桝形門で、石落としや鉄砲狭間や矢狭間を持つ実践的な守りの門でした。
ちなみに中堀にかかる東御門橋は3月下旬にリニューアルされたばかりです。
駿府城公園の中から見た東御門。
階段を上って東御門の中に入っていきます。
リニューアル後の展示のテーマは「駿府城の一生」を知っていただくこと
駿府城が築かれる以前の今川氏の本拠地であった頃から、徳川家康による2度にわたる築城、廃城、そして現在に至るまでが、パネル、模型、出土品、ジオラマ、写真などで紹介されています。
築城のジオラマは大きくはありませんが、心惹かれました
これは職人たちが築城のための石を切り出しているところです。
お堀の石にも実際の切り出し跡が残っているものがあるのですが、これを見ると納得です
こちらは石を積み上げているところです。
駿府城の天守台は江戸城より大きかったと言いますから、本当に重労働だったと思います
石の積み方にもいろいろあるので、実際に発掘現場に行って本物をチェックしてみてくださいね
こちらは昭和44年に二の丸堀で発見された東御門のシャチホコです。
青銅製で家康の大御所時代のものと推定されていますが、残念ながらもう一体は見つかっていません
他にも陶磁器、金箔瓦などが展示してあります。
現在、駿府城は公園として再生し、お花見やお祭り、大道芸やイベントなどにも使われ、市民の憩いの場として親しまれています
一方で天守閣こそありませんが、立派なお堀が残っており駿府城は非常に歴史的価値の高いお城です。
見学に来てくれた歴史好きさん、お城好きさんだけでなく、私たち静岡市民ももっと駿府城を知るべきだと思います
駿府城とともに生きながら、どう後世に伝えていくかを考えるのが我々市民の役割ではないでしょうか。
さて、最後に東御門から見た風景を。
かつてはお堀をはさんで青葉小学校がありましたが、2023年度オープンを目指して、歴史文化施設の建設が1月から始まっています。
この施設を単なる箱物にせず、より多くの人に楽しんでもらうためにはどうしたらよいか、現在観光アンバサダーとして少し関わっているところです。
これから駿府城と歴史観光施設の両方を盛り上げていきたいです
写真は駿府城の3月末の桜です。
これからはツツジがきれいです。
静岡まつりも終わってしまいましたが、これからは気持ちのよい季節になるので、時間があったら巽櫓と東御門にぜひ寄ってみてくださいね
<おまけ>
駿府城全体についての過去記事はこちらです。