チョロっと梅田で会食をし、JRで帰ろうと端の席に座った。
低温調理の牛肉ステーキを食べたことを思い出しながら下を向いてると、嗅いだことある香りの着物を着た女性が前に。手提げ鞄の手を見るに、家事をしてる同世代。上物の足袋と草履…フォーマルな帯から下、着こなしからして…お姉さんだな…良い着物だ…
ワタクシは大昔、着物の仕立てをしてる人と仲良くしてた時期がありまして、着物の何たるかを叩き込まれたことがある。決して作業場には入れてくれなかったが、どうやって真っ直ぐ縫うのかが知りたくて教えてもらったことがある。
当時、仕事で曲がり歪んだ物を真っ直ぐに繋ぐ作業を完璧に、早く低コストで完成させたかった。
曲がってるものを真っ直ぐにしてから繋ぎ、最後に歪みを取るという工程が恐ろしく時間がかかる。
ゆえに、この仕事の単価が恐ろしく高いのだ。
曲がったもの、絹地?のような曲がりヒネり、伸びるものを真っ直ぐ縫うことに、何かヒントがあるような気がして…工程を教えてもらった。
京都のとある工芸館?みたいなとこで飾られてる?着物を見て、「甘いわぁ〜」っと些細なズレを指摘してた。先ず目をしっかり使う…………っとか思い出してると、そうだ!っと前のお姉さんに席を譲ろうという気になり、顔を上げると……コッチを見てた!!
親指と人差し指を広げてクルりと回して、声を出さずに変わりましょうかっと口で。姉さんは、手のひらを軽く向けてうなずいてた。次の駅で降りる間際に「ホント、ありがとう」と言ってくれた。
いや、ジロジロ見た上に、昔を思い出し譲るタイミングを逃して、気まで使わし…恥ずかしい時間。
お上品なお姉様、すいませんでした。
