デフレスパイラルは間違い。。。 | 日本の将来を憂うブログ

日本の将来を憂うブログ

好きなものは歴史(明治~終戦まで)と城です。仕事や時事問題や宗教観、死生観まで思ったことを好き勝手に綴ろうと思います。

 今「デフレ」が悪者にされていますが、その根拠が「デフレスパイラル」って間違っているんじゃないかなーとふと思いました。簡単にいうと、


  ①物価の下落


  ②企業収益の悪化


  ③従業員の給料の低下


  ④給料が少ないのでモノを買わない


 ということですよね。


 しかし本当は


  ①企業が価格競争の為、製品を海外生産。技術の進歩による効率化。

   しかし企業はこの利益を内部留保し従業員へ分配しない。


  ②物価下落を理由に従業員削減、給料据え置き又は賃下げ→先行き不安


  ③不安なのでモノを買わない(貯蓄に回す)


  ④モノが売れないので値下げをする


 という流れではないでしょうか。そもそも価格競争の為海外へ生産拠点を移したことで国内の労働者の賃料が上がらないのです。「産業の空洞化」です。これは企業自ら選んだ道であって自ら首を絞めているようなものです。


 物価下落の要因の一つに効率化や技術の進歩もあります。今まで100個の部品を使っていたものが技術の進歩により半分の50個に減ったとします。当然原価も下がりそれに従事する労働コストも下がりますので当然物価は下落します。発売当初の液晶TVの値段と今の値段を比べてみればわかりやすいですね。 物価下落の原因を全て国内での問題にしている事が間違いです。


 技術が進歩すれば当然の流れではないでしょうか。必ずしも物価の下落は「悪者」では無く、人類の知恵の結果でありむしろ喜ばしいことだと思います。


 また、そもそも「デフレ」とは貨幣価値の下落の現象であって物価の下落のことはいいません。これをマスゴミもごちゃまぜにしてしまっている所にも問題があります。


 デフレスパイラルでいくと企業の利益が減れば給料も減るはずなのですが、比例していません。




 
日本の将来を憂うブログ

 




 そもそも物価と景気は関係がありません。物価の上昇=賃金の上昇ではないことは明らかです。それよりも大企業の身勝手な海外進出を規制する法律を作ったほうが国内が潤いいいのではないでしょうか。この海外進出に歯止めをかけない限り、産業の空洞化は止まらないので賃料の値上げ政策や社会保障の充実を図ろうとしても無理な話です。


 安い輸入品が少なくなり、値段が上がったとしても働く人の賃金も増えれば実質なんの問題もないと思います。


 物価を決めるのは「製造原価」です。


 例えば1個100円のおもちゃがあったとします。その内訳は


   1.材料価格  40円

   2.従業員の人件費 30円

   3.利益     30円


 だったとします。そしておもちゃが売れなくなり、100円のおもちゃを80円に値下げしました。



 しかしその20円の値下げ分は、おもちゃの商品価値を落とさず中国で生産することで、製造原価のコストカットをしました。


 従業員は同じように働き同じ賃金を貰っていますが、上がることはありません。むしろ下落していきます。



 実際の所は値下げした分、企業の内部留保や資本家(株主など)に利益が移動しているだけです。


 
日本の将来を憂うブログ



 事実、企業の内部留保と賃金は反比例しています。物価下落、賃金下落の最大の元凶はこの企業の「内部留保」にあります。まずこの内部留保を吐き出させ、従業員に強制的に還元する法律でも作ったらいいのではないでしょうか。


それは企業は利益も減らしていないのに「物価が下がったから」と言って従業員の賃金をカットするからです。企業はその利益を内部留保し、従業員へは還元していないからです。企業は「需要が不足しているから」とか「価格が下がっているから」など理由を付けては賃金を下げています。 




 また物価が上昇してしまえば、賃金を上げても何のメリットもありません。


 例えば一個100円のリンゴがありました。お父さんのお小遣いは一か月100円だったので毎月一個リンゴを買っていました。


 次の年お父さんの給料は上昇し、お小遣いも120円になりました。「やった!これで20円余るから余りでお菓子が買えるぞ」と喜んでいましたが、毎月買っているリンゴを買いに行くと、物価の上昇により100円のリンゴが120円になっていました。


 物価の上昇により、お父さんの給料は、上がった意味が無くなってしまったのです。


 先にやるべきは「物価上昇」ではなく、「賃金の上昇」からではないでしょうか。


 理想は国内で生産し、国内で消費して国内には無い必要な物だけを輸入し国内が内需で潤う事が理想なのに、政府はTPPを推進し、物価下落に拍車を掛けようとしています。もう政策が矛盾しむちゃくちゃです。一体何がしたいのかさっぱり分かりません。


 TPP推進派の好きな「グローバリズム」を取り入れれば、日本には技術職しか居なくなります。技術の要らない仕事は中国やその他労働力の安いアジア圏に流れたり、労働力が日本に入って来ます。失業率は急上昇するでしょう。しかし、1%の資本家達は低級国民がどうなっても関係ないのです。


 日本人は素晴らしい文化と、勉強の良し悪しでは無い「地頭」の良さを持っています。覚醒するのは今しかありません。


 参議院選挙も控えています。このまま自民党政権に任せておいて本当にいいんですか?


 いつ覚醒するの?



 今でしょ!!!