こんにちは、芝桜です。

今日はクラシックギターではあまり使われないラスゲアード奏法について、お話したいと思います。
ラスゲアード奏法とは、指でコード(和音)をかき鳴らす奏法で、特にフラメンコギターで多用されます。


指1本で弦をかき鳴らしてもラスゲアードに違いないのですが、複数の指を使って急速にコード(和音)をかき鳴らす(連打する)ことは他の楽器ではなかなか出来ないと思うので、演奏の見せ所になる場合も多いです。また、迫力のある演奏をしたい場合にも持って来いの奏法です。


しかし、クラッシックギターでは初級、中級の方が練習する曲には、恐らく出てこないと思うんですよねえ ・・・・・・・ 。恐らくギター教室の先生方に聞いても『それは上級テクニックだからまだ早い』と言われるのではないでしょうか。

そこで本日のタイトルなんです。ラスゲアード奏法はギタリストが一生かかって磨き上げていくような奥の深い奏法だと思うのです。なので最初から少しずつ練習しておかないと急に練習しても出来ないのです。
特に、複数の指を使うラスゲアードは薬指や小指も使うので、1年やそこらでとても出来るものではありません。

理想的な(完璧な)ラスゲアードは、1本の指で1つの和音を同時に弾いているように聞こえるのです。
ch(小指)、a(薬指)、m(中指)、i(人差指)で弾いた時はパっパっパっパーンと4つ和音を弾いているように(リズムを刻んでいるように)聞こえるのです。ジャラララ~~ンではダメです。


実際のラスゲアードの奏法についてはたくさんの動画(フラメンコ)があると思いますので、まだ練習していない方は普段の練習にチョコッと(1,2分)取り入れてはと思います。


なお、主に指の爪側を多く使うので、普通の演奏より更に不自然な動きを求められます。指の強化訓練にもなるのですが、指を痛めないよう時間(というより年月)をかけて、じっくりゆっくり練習するべきだと思います。


ところで1本の指を2往復(アップ、ダウン)させても和音を4つ楽譜どおりに演奏できますが、ch(小指)、a(薬指)、m(中指)、i(人差指)で弾いた場合とでは違って聞こえるのです。前者の場合はノンレガート気味に、後者はレガートに聞こえます。


そこで、またまたイエペスの動画です。アランフェス協奏曲第2楽章でイエペスは、ch(小指)、a(薬指)、m(中指)、i(人差指)のラスゲアードをしています。他のギタリストの演奏と是非比較していただきたいと思います。どちらがこの曲に合っているかは人それぞれの判断だと思いますが、音響効果の違いをご理解いただけたらと思います。





8分31秒ぐらいからですが、指揮者が邪魔ですねえ。
下はその部分の楽譜です。


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       (本日もご訪問ありがとうございました。)