張作霖爆殺事件


誰もが一度は耳にしたことがあるはずの、日本史に登場する有名な事件のひとつだ。


1928年6月4日、中国・奉天近郊で奉天派の指導者である張作霖が、乗っていた列車ごと爆破され死亡。


日本の関東軍はこの爆殺を張作霖と対立する蒋介石が率いる国民党の仕業と断定。


しかし関東軍が日本政府に対し事件の真相を説明することはできなかった。


結局日本政府は国民に事件の真相を公表できず、昭和天皇から叱責された時の首相田中義一は退陣に追い込まれた。


事件は「満洲某重大事件」(⬅︎むしろこの呼び方の方が国民の関心を煽るのではないか)もしくは「奉天事件」と呼ばれ、爆殺の真相は闇に葬られた。

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上の写真は私が使っている、高校の日本史ノート
だ。張作霖爆殺事件について、教師から「張作霖爆殺事件は関東軍の河本大佐の指示によるものとするのが歴史の定説だ。メモしておくように」と言われその旨をメモすることを強制された。


事件の真相が気になった私はこの事件について少し調べてみた。すると1冊の本と出会った。


【増補版】理論近現代史学 本当の日本の歴史』である。


著者の藤誠志とは、そう。アパグループ代表の元谷外志雄のペンネームだ。


アパホテルの全客室に置いてあるこの本は、「中国の狙いは天皇処刑」、「南京大虐殺は捏造」などの一見、エキセントリックにも思える主張が並らぶ。


少し前に中国系YouTuberが取り上げたことで話題となり「歴史捏造本だ!」「アパグループはヘイト企業だ!」と(おそらく一部の界隈から)非難を浴びた。


一方で物議を醸した同著への関心も集まり、扶桑社から一般向けに書籍化が実現した。


このことを知った私は早速書店に出向きゲットした。

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帰宅し袋から本を取り出し竹田恒泰のご尊顔を拝み1ページ目を開いた瞬間、私の全身に激震が走った。


爆殺された列車の巨大画像と共に
張作霖の爆殺はソ連特務機関の可能性大」というテーマが大きく書かれているのだ。


歴史で教師から教わったこととは180度異なる主張。一体どういうことなのか気になり読み進めた。


なんでも、この事件は関東軍の河本大佐の指示で実行されたとする定説は誤りで、


イギリス陸軍情報部極東課が事件後2度にわたってソ連の特務機関の犯行であることを報告しているのだそう。また、この報告書は2007年に公表されているという。


ではその報告書がどんな内容なのかが気になるところだが、余すとこなく記述されている。要約すると、


・使われていた爆薬はソ連製だった。


・爆破現場の写真を見る限り、客車の天井が破壊れていることから客車内で爆破したものとみられる。よって、河本大佐の証言したように京奉線と満鉄線が重なる地点で外部から爆破されたは考えられず、爆薬は客車内に仕掛けられていたものとするのが妥当。


また、実は爆殺の2年前には張作霖の宮殿で暗殺未遂事件が発生しており、中国はソ連の大使館員を拘束したのだという。ソ連の犯行はこの拘束に対する報復だったと元谷は語る。


目からウロコの新事実だが、この本の記述に対して多くの非難や誤りを指摘する声が存在することもまた事実だ。


しかし、河本大佐の指示とする説をあたかも異論の存在しない、揺るぎない事実のように語りメモを強制する歴史教師には呆れる。


これからも、「元谷史観」がふんだんに盛り込まれたこの本を歴史教師に対するアンチテーゼとして活用していこうと思う。これからどちらに傾くかは分からない。