今回は仮想通貨のウォレットの種類を5つ紹介し、それぞれの特徴やメリット・デメリットをあらためて解説していきます。
代表的なウォレットも紹介するので詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
ウォレットの重要性
ウォレットには最も一般的なオンラインウォレット、クライアントウォレット、モバイルウォレットなどがあります。
そもそもウォレットとは
取引所とウォレットの違いは?
仮想通貨における取引所とウォレットでは役割が異なります。
取引所とは仮想通貨を売買したい人が集まり、法定通貨から仮想通貨への交換や仮想通貨同士の交換を行う場所です。
対してウォレットは交換した仮想通貨を保管する場所です。
単に保管するだけではなく外部から仮想通貨を守る「金庫」の役割も果たしており、ウォレットから別のウォレットへ送金することも可能です。
「ウォレット持ち」なら得られる3つのメリット
- 安全に仮想通貨を保管できる
- 送金が簡単に行える
- 残高照会ができる
中でも安全に仮想通貨を保管できるメリットは特に重要なため、ウォレット選択の際の重要な判断材料になります。
「オンラインウォレット」がもっとも一般的
ウォレットの中でも一般的なのが「オンラインウォレット」です。名前のとおりオンライン上の口座で仮想通貨を管理します。
オンラインウォレットはインターネット上に存在するのでPCやスマホなどのさまざまな媒体で利用できPCやスマホが壊れても保管している仮想通貨に影響が出ないのがメリットです。
しかしサイトが障害などでサーバーダウンしている場合はウォレットは利用不可能になってしまいます。
さらにウォレットの鍵をサービスの提供者に預けるので信頼できる業者を選ぶ必要があります。
また、アカウントがハッキングに遭った場合に仮想通貨を盗まれる可能性があるというポイントも押さえておきましょう。
「クライアントウォレット」でセキュリティを強固に
クライアント型のウォレットは、ローカルウォレットとも表現されてパソコンやスマホにインストールして使います。
サービスによってはオンライン環境とオフライン環境の両方で利用できるものもあります。
完全型と簡易型のウォレットがあり、すべてのブロックチェーンをダウンロードするものが完全型で、必要最小限をダウンロードして使うのが簡易型です。
完全版は数十ギガバイトのサイズの情報をダウンロードするため、ハードディスクの容量は必要ですがセキュティーは強固です。
対して簡易版は全データをダウンロードすることはないので、完全型クライアント型に比べるとハードディスク容量が少なく済みます。
しかし、ウイルスなどのセキュリティ面は完全版と比べるとぜい弱になります。
メリットとデメリット
クライアントウォレットでは、仮想通貨取引所が破綻しても預けてる資産には影響がなく個人でセキュリティを管理するため、オンライン型よりも安全というメリットがあります。
オフラインでも使用可能なのが嬉しいポイントです。
それに対してデメリットは、デバイスにウイルスが感染したら仮想通貨が盗まれる可能性があることやソフトウェアをダウンロードしたデバイスでしか利用できないという点があります。
「モバイルウォレット」でスマホから楽々管理
「ペーパーウォレット」は紙に印刷するもの?
ペーパーウォレットは、ビットコインの鍵を紙に印刷して保存するタイプのオフライン型ウォレットです。
インターネットに接続されていないためセキュリティは高く、他のウォレットに比べ残高を使うための手間がかかるため無駄遣いしなくて済むといった利点があります。
セキュリティは高いものの、ペーパーウォレットをなくした場合や物理的に盗まれた場合は、保有していた仮想通貨の復元ができなくなる点に注意しなければなりません。
紙媒体であるため保存状態によっては劣化し文字の解読ができなくなってしまう可能性があるのも気を付けましょう。
「ハードウェアウォレット」を外付けHDに
ハードウェアウォレットとはPCなどのデバイスに外付けのハードウェアを用いて保管する方法です。
保管するものは仮想通貨の鍵そのものとなりますので、信用できるところからの購入が望ましいです。
中古やヤフオク・メルカリなどの個人から購入することは盗難につながるリスクがあるため注意しましょう。
PCなどは基本的に片手に収まるサイズなので持ち運びは簡単で、ハードウェアの破損・紛失のリスクやウイルスなどでハッキングされる危険性を除けば強固なセキュリティを持っていると言えるでしょう。
ウォレットはどうやって使い分けるべき?
「卵は一つのカゴに盛るな」の考え方が重要
投資のリスク分散の格言として「卵は一つのカゴに盛るな」というものがあります。
これは卵をすべて一つのカゴに盛ると落とした場合に全部の卵が割れてしまうかもしれませんが、複数のカゴに分けて卵を盛っておけばそのうちの一つのカゴを落とし卵が割れて駄目になったとしても、他の卵は影響を受けずにすむことを示しています。
仮想通貨のウォレットも同様で、リスクに備えてそれぞれの用途ごとに資金を分散させることが必要になってきます。
日常使い
日常使いの場合は大きな額を保管・送金するようなことはあまりないかと思います。そのため仮想通貨を決済する利便性が重要になるため、オンラインウォレットやモバイルウォレットを中心に管理するのが良いでしょう。
特にモバイルウォレットはスマートフォンでいつでも決済が可能なため、ビッグカメラなど仮想通貨で決済可能な店舗で買い物を楽しめます。
投資
投資では、取引所と提携しているウォレットを使用するのが良いでしょう。
取引所のウォレットに仮想通貨をある程度保管しておけば、取引の際に不足金額を都度送金する必要はありません。
日本の場合は先述したbitFlyerなどの多くの取引所がウォレットを提供していますので、取引所ごとの専用ウォレットを使って投資のリスク分散するのも良いかと思います。
貯金
貯金では、大きな額を保有するため安全性を第一に考える必要があります。
その場合、選択肢としてはペーパーウォレットかハードウェアウォレットになります。
どちらも仮想通貨の鍵をインターネットの外部で自分で管理するためセキュリティは非常に強固です。
そうは言っても紙やハードウェアを紛失してしまうことは仮想通貨の鍵をなくしてしまうことなので管理には気を付けましょう。
信頼できるウォレットで堅実な資産運用を
仮想通貨のウォレットについて説明しましたが、多額の仮想通貨や複数通貨を保有している方はそれぞれのウォレットを用途に応じて使い分けることが重要になります。
そして仮想通貨のリスクをウォレットで分散・軽減させることで、より良い資産運用ができるかと思います。