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Ⅲ. 差分法

  本題に入る前に

 

  最近の秋田地学の記事が、CiNiiなどインターネットを通し紹介されています。でも、まだネットで、記事の閲覧はできません。

 

 私は、秋田地学の記事をネットで閲覧できるようになればいいと思います。

 

 国立国会図書館デジタルコレクションでは、秋田地学の書誌情報はあるのですが、2006年以降の情報はありません。

 

 また、「秋田地学は、著作権の保護期間中か、著作権の確認が済んでいない資料のためインターネット公開はしていません。」とされています。

 

 インターネットで公開となれば、「投稿の敷居がますます高くなる」とか「査読をしなければいけない」とかさまざまな問題があるようです。

 

 秋田地学教育学会の役員会等で話し合う必要があると思います。

   

 

1). 山の離散的データ 

 

 図ア

 

 図アは、山をx軸で垂直に切った図とします。

 この図からx軸上の各点に対応する点の傾斜を分析したいと思います。

 

 x軸上の各点は無限にあり、それらに対応する標高も無限にあります。

 

   現実的に山の標高は、x軸上で例えば50mごと、5mごとに測るしかありません。これらを離散的データといいます。

 

 しかし、地形解析において必須である数学の微積分法は、連続な関数を扱うものであり、一工夫が必要です。

 

 それら要求に、ぴったしの学問があります。それは、差分法や数値微分・数値積分法などです。

 

2). 差分法による地形の解析

 コンピュータは、デジタル(離散的な数字・文字など)データを処理する機械です。これを使って解析するには、差分法は必須の学問です。

 

   図イ 

 図イは、図アを等間隔ごと(白丸)に対応する標高(黒丸)を、測った結果をプロットしたグラフです。

この場合、当然ながら標高のグラフは、間隔の点々になります。

 

a.  傾斜

 

 この図の地点を基準にすると、この地点の標高はです。

この地点の傾斜を知るためには、近隣の地点の標高を参照するしかありません。

 

  基準点の隣の地点において、対応する点を結んだ直線の傾斜を、xの増加方向に前進するという意味で前進差分といいます。

 

後退差分は、上に準じます。

 

 また、両隣同士を結んだ破線を、基準点まで上に平行移動した直線の傾斜を中心差分といいます。

 

 に対応する点の傾斜は、これらの差分のうち、中心差分が直観的・視覚的に最も正確だとわかります。(なお、意図的に極大値付近の点を基準としています。)

 

 でも、地質学や地形学の偉い先生方には、「一目瞭然」とか「直観的・視覚的に正しい」とかの理屈は、全く通用しません。

 

 だから、テーラー展開を使い、これらのうち中心差分が一番誤差が少ないことを証明して、

 

国土地理院の計算法が正しいことを示したのです。 

 

 

b. ラプラシアン

 これは、本文中では、「傾斜の傾斜」とかきましたが、これは「傾斜の変化の割合」

とも言えます。

x軸方向においては、2回偏微分ですので、 標高値をfとすると表せます。

 

y軸方向においては、標高値をfとすると表せます。

 

なお、二乗ではなく、fをxで二回偏微分することを表しています。

 

全体で

         (1)

となります。なお、(1)の数式でΔはデルタではなく、ラプラス演算子と呼ばれています。