お腹に赤ちゃんができるまでは症状がなかったという方でも、妊娠すると便秘に悩まされるママさんが意外に多いんです。
その原因はさまざまですが、ひとつの大きな要因にホルモンバランスの変化が挙げられます。特に、女性ホルモンのひとつであるプロゲステロンが増加するんですね。このホルモンは、妊娠用の身体をキープするために分泌されるホルモンです。
このホルモンの影響もあって、身体が体内に栄養を蓄えようとして代謝が低下し、それが便秘へと繋がります。また、水分も同様に体内に蓄えておこうとする力が働くようになり、腸内の便に水分が行き届かなくなって、排便がスムーズにいきづらくもなってしまうんです。
この他にも、つわりによる急な食生活の変化や精神的ストレス、子宮が大きくなることによる胃腸の圧迫なども便秘を引き起こす大きな原因となってきます。
便秘を解消してあげるためには、まずは十分な水分補給が大切になります。喉がそれほどかわいていないように感じられる時でも、常温のお水をこまめに意識的に摂るのも良いかもしれません。
特に朝目覚めたときに、コップ1杯のお水を飲むのは良いですね。寝ている間に失われた水分を補給できるだけでなく、眠っていた胃腸が刺激されて活発になり、朝の排便も促されやすくなります。
また、排便を促す栄養素としては、やはりよく知られている食物繊維です。食物繊維と一言で言っても、実は水溶性と不溶性の2種類があり、それぞれで働きも若干異なってくるため、両方をバランス良く摂ることができると効果的です。
水溶性の食物繊維は、腸内で吸収されることなく、硬くなって排便しにくくなっている便を柔らかくしてくれる作用があるんですね。えんどうやいんげんなどの豆類や、大麦やトウモロコシなどの穀類に豊富に含まれている成分です。
これに対して不溶性の食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨らむことで腸を刺激し、その活動を活発にしてくれる作用のある栄養素です。キウイやプルーン・にんじん・ごぼう・昆布等の海藻類に含まれる成分です。
合わせて、ヨーグルト等の乳製品や、納豆やお味噌などの発酵食品に含まれる乳酸菌も、腸の働きを整えてくれる作用がありますから、これらの食品を上手に日々の献立の中に取り入れていくようにしたいですね。