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ラウンジラブ 第三話

おっす。


今回のテーマは・・・

特に大きくはないけど

ポイントでいうと

嘘をつく女。


俺は嘘つく女って(男も)超嫌いなんだけど(誰でもそうか)

そんなことはどうでもよくなってる二得ってとこ。


俺が思うにはバレちゃいけない浮気系の事に限って女って嘘つくとわかり易い。


そこら辺っす。


それではどうぞ・・・


ラウンジラブ


※この物語は完全にフィクションで登場人物や物などは実在しません。
※この物語は作者が思いつきでブログアップする前に短時間で書いたものですので設定のブレはご了承ください。
※ノークレーム・ノーリターンでお願いします。こちらはハイリスク・ノーリターンなんで・・・。


「おい後藤!・・・後藤!!」

遠くから俺を呼ぶ声がした。
「あっ、はい!!」
まだレイラとホテルにいる錯覚に陥っていた俺は、会社にいることを現実と思えなかった。

俺を呼んでいたのは会社の上司だった。
「何をボケーっとしてるんだ。5回も呼んだぞ!」

「スイマセン・・・。」
昨日のレイラとの事で頭がいっぱいで仕事に全く身が入らないみたいだ。


―自分との葛藤。善悪の意味。


昨日起った事。

それが“善”なのか。

それが“悪”なのか。

平凡な人生に終止符を打ちたい俺は少なからず“悪”を求めていたのも事実だ。


愛する家庭。

一度きりの人生。

今の自分には到底両立なんで出来そうにもなかった。


仕事が終わり家に帰った。

「お帰り。」
いつもと変わらぬ様子で妻と娘が玄関まで迎えに来た。

「ただいま。」
いつもなら何も考えずに家に入るけど、どういう表情でいたらいいか、何をしゃべったらいいか困った。普通にしてればいいのに・・・。普通にする事がこんなに大変なんだと初めて分かった。

罪悪感との葛藤と、レイラの顔が俺の脳裏にずっと映って家族と全く喋る事ができなかった。

「何かあったの?」
妻が無表情で俺に問いかけてきた。

なんか全てを悟られている気がした。
「ん?何が?何もないよ。でもさ、仕事忙しくて何か疲れちゃった・・・。」

兎に角頭の中がパンクしそうだった。

もはや罪悪感と言うよりはレイラの事だけだった。

いつもはニュースを見て寝るから夜中の2時頃寝るんだけど、今日は22時には寝てしまった。

・・・というよりは布団に入っただけ。

・・・一人になりたかっただけ・・・。

全く寝れなかった。


翌日、ほとんど寝ていないのにいつもより2時間も早く起きた。

妻には実際にはない残業があると言い残し家を出た。


その日の仕事は一週間仕事をした位時間が長く感じられた。

仕事が終わりいつもなら駅へ歩いていくところを今日は逆方向へ

そう、レイラの店の方向へ歩いて行った。


―プルルルル・・・。

「もしもし?」
2日ぶりのレイラの声が一か月以上会っていない位に愛おしく聞こえた。

「あっ、二得だけど。今日ってお店にいるの?」
緊張のせいか少し震えた声で俺は聞いた。

「うん。」
お店に来てとは決して言わないレイラが、また愛おしく感じた。

「「あのさ・・・」」
二人同時に口を開いた。

「あっ、ゴメン。どうした?」

「ゴメンネ。なんかかぶったね・・・。」
少し明るい声でレイラが言った。

「今日さ、わたし22時には仕事が終わるの。もしその後に時間があったら会ってもらいたいんだけど・・・」
レイラは少し控えめなトーンで言った。

もちろん会いたかった俺は待ち合わせの場所を決めあと、ATMでお金をおろし、コンビニでフリスクを買った後、待ち合わせまでの2時間を潰すことにした。

時間を潰している間俺はいろんなことを考えていた。
さっき電話をした時の奥の方からする音。店にいる感じではなかった。それと20時オープンのお店で22時に帰る事。俺はそこにも違和感を感じた。今の俺にはそんな事どうでもよかったが、なぜか少しだけ引っかかった。

―よく女の勘は鋭いって言うけど、男の勘の方が実は鋭いと俺は思う・・・。嘘をつく女は大嫌いだけど、それでもいいとレイラにだけは思うようになっていた。


カツッ、カツッ。

いつも通り携帯を見ていた俺は、一昨日と同じ音のヒールの音でレイラが来たことが分かった。

―二得さん。

レイラが来た。

携帯を閉じレイラを見た俺は、一昨日とはまた違うレイラを目の当たりにした。
カジュアルなレイラ。今日はお嬢様系のコーディネートだった。
そのギャップがさらにレイラを引き立てていた。

「今日もかわいいね!」
素直な気持ちが俺の口からこぼれた。

「ありがと。二得さんに言われるとなんかうれしい。」
決して商売的な要素はない感じでレイラが言った。

「どこに行こうか?」
俺の問いかけに細身のレイラが意外な行先を言った。

「おなかが空いたから焼肉が食べたい・・・。」

行先が決まったところで俺たちはタクシー乗り場へと歩き始めた。
一昨日はレイラが俺の手を握ってくれた。今日は俺がと思ったけど、素面なせいか俺はれいらの手を握ることができなッかった。

二人でタクシーに乗り少し高級な焼肉屋に行った。家族では行かないところだ。

店内に入り食事をとりながら一昨日の事や、話しきれなかったことが矢継ぎ早に口から出てきた。


お腹がいっぱいになったところでお店の人にタクシーをお願いした。

「この後はどうする?」
俺は少し聞きづらかった。もっと一緒にいたかったからだ。

「わたしはどこでもいいよ。二得さんは帰らなくても大丈夫?」

「俺は平気だよ。じゃあカラオケでも行こうか!?」

「うん。二得さんの歌、聞いてみたい!」


二人はカラオケに向かった。


タクシーを降りカラオケ店の入口に差し掛かった瞬間、レイラが俺の後ろに回った気がした。
何かあったのかな?なんて思いつつ店に入ってフロントへ向かった。


「レイラ。」

どこからか男の声でレイラを呼んだ。

その声のする方を見たら一昨日、レイラが着いていたスーツ姿のお金持ち風男だった。
この男の事をレイラから聞いていた俺は、なぜかレイラを守ろうとする気持ちになっていた。

うつむいているレイラの左腕をその男が掴んだ。

「離せよ。」
普段温厚なおれが自然とその男の腕を振り払いながら言った。

走って出口に走って行ったレイラをその男は追いかけようとはしなかった。

俺はその男よりレイラが心配になりあとを追った。

店を出て後ろを振り向いた。

―レラックス。この店の名前だ。3年前から急成長を遂げた全国展開のカラオケチェーンだ。

駐車場の入口に佇んでいたレイラの手を握り、行先もなく歩き始めた。


一昨日に続き、これもまたこれからの俺の人生を大きく変えていく岐路になっていくことをまだ知らなかった・・・。



次回に続く・・・


盛り上がりに欠けた今回だったけど

次回から急展開をしていく予定です。


それじゃまた!

ラウンジラブ 第二話

またまた速攻で小説を書き上げた・・・たてきです・・・。


くだらないですけど

ど~せくだらないですけど

韓ドラみたいなベタなストーリーですけど

第二話、どうぞ・・・。


前回までのあらすじ
平凡な人生に飽きはじめた二得。偶然行ったキャバクラでレイラと出会う。そこで人生初めてのアフターをする事になる。

※この物語は完全にフィクションで登場人物や物などは実在しません。
※この物語は作者が思いつきでブログアップする前に短時間で書いたものですので設定のブレはご了承ください。
※ノークレーム・ノーリターンでお願いします。こちらはハイリスク・ノーリターンなんで・・・。



ラウンジラブ 第二話


―ピピピピピピッ

[着信 レイラ]

すぐに電話にでたい気持ちを抑え5コール待ってからでた。
「もしもし。」

レイラは店を出る時より細い声で
「もしもし。お店出たよ。さっき言ってたコンビニの前だよね。すぐ行くからね。」

「急がなくていいよ。待ってるね。」
待ち遠しい気持ちを抑え、大人の男を演出してみた。


カツッ、カツッ。
こんな人通りのない寂れたコンビニの前で携帯をいじりながら待つ俺は、ヒールの音でレイラだとすぐわかった。

「ゴメンネ。待たせちゃったね・・・。」
店にいる時と全く違うイメージのレイラがそこにいた。一瞬違う人だと勘違いしてしまう位だ。

「ん?全然待ってないよ。」
さっきまでのドレス姿と、私服のカジュアルさのギャップがいい意味で出ていた。

なんか若いキャバ嬢っていうと、世間知らずで派手好きだっていう勝手なイメージが一瞬で覆され、親近感と男特有の父性本能的なものがどこからか湧いてきた気がした。
「ここら辺・・・近辺だとあそこの居酒屋しかこの時間はやってないね。」

「うん。いいよ。体冷えちゃったでしょ。スグに行こ。」
レイラは冷え切った俺の左手を軽く握り腕を少しだけ絡めた。

「・・・。行こっか・・・。」
息が白くなるまでは寒くないこの季節。少しだけ身体を寄せ2人は居酒屋へと歩き始めた。

人通りのない、深夜の駅前。
誰もいないはずなのに、知り合いに見られて妻にバレる事を恐れる気持ち。
それとは相対してLIKEともLOVEとも言えない娘と腕を組み歩いている事が、言葉じゃ言い表せないけどなんだかうれしい気持ち。
うれしい気持ちが俺の中で勝ったみたいだ。

居酒屋に到着した。普通のチェーン店だ。
靴箱にレイラのブーツを入れた俺は、さっきまで握っていた彼女の手を握ることなく店内に入っていった。

レイラを先に座らせ俺は向かいの席にゆっくりと座った。
「おなか空いてる?」

「うん。二得さんの好きなもの頼んで。あと、私はね・・・玉露ハイとつくねが食べたい。」
左側の口角を少し上げてレイラが言った。


それから何分経ったんだろう。さっき初めて会ったのにお互いの生い立ちから日々の生活まで夢中になって話した。何も隠すことなく。

ブルブルブル・・・。

レイラの携帯が光った。

俺といるせいか携帯を少しだけ見て閉じた。
「電話平気なの?」

レイラはさっきまでの楽しそうな表情が少し曇って言った。
「あ~。うん。さっきのお客さん・・・。」

俺は一瞬でさっきレイラが着いていた金持ち風スーツ男だって分かった。
「さっきのお客さんか。どうしたのそんな暗い顔して!?」

聞いちゃいけない事かもしれない、聞かれたくないかもしれない。でも、少し酔っぱらっている事もあって聞いてしまった。

一瞬時間が止まった様な空気が流れた後、さっきオーダーした時のような左の口角を少し上げて話し始めた。

しかし今度は少し暗い表情のように見えた。
「実はさ、さっきの人に弱みを握られちゃってさ・・・。」

「・・・。そっか。ん~。」
なんか予想通りの返答だったけど、たった30年の人生スキルじゃ何も言ってあげられなかった。

「なんかゴメンネ。」
少し潤んだ目でレイラが言った。
「あの人ね、テレビCMやってるような大きな会社の社長さんなの。でも2代目だけどね。」
そこから巣を叩かれ飛び出てきた蜂のようにテンポよくその社長との事を話し始めた。
「もう彼とは4年の付き合いでさ。昔同棲してたこともあったの。でさ、出会ったのはお店じゃなくて彼の会社だった。私は求人会社の営業、彼は当時人事部の部長やっててね。そこから仲良くなって付き合うことになったの。でも彼には家庭があってさ・・・。」

なんか複雑だな・・・。
―そんな気持ちの反面、平凡だった自分の人生とは正反対のその社長の人生を少し羨ましく思えたりした。

「そうなんだ・・・。いろいろ若いのにあったんだね。」
こう答えるのが精いっぱいだった。

本当はもっと知りたかった。もっと知っていい言葉をかけてあげたかった。
でも、あんまり聞くのも気が引けるし。でも知りたかった。

―レイラの事・・・。


話が途切れ、飲み物を追加した直後、閉店の知らせを店員がしに来た。

俺の財布の中身ギリギリのお金を支払って店を出た。

そこでさっき店に来た時のように
今度は俺からレイラの手を握ろうとした時・・・


ドスッ!!

すぐ横にあるはずのレイラの右手がそこにはなく
少し後ろを振り返るとレイラが植木に寄り掛かるように倒れていた。

「大丈夫!?」
俺は必死になって立ち上がらせた。

「ゴ・メ・・ン・・・。少し飲みすぎたみたい・・・。私こういう事ないのに・・・。ゴメンネ。」
少しというかだいぶ酔っぱらったみたいだ。そんなに飲んでいなかったのに。

「じゃあタクシーで送っていくよ。道案内はできる!?」
居酒屋で頼んであったタクシーに乗り込みながらレイラに聞いた。

「うん。でも遠いよ・・・。この時間でも1時間はかかる。」
うなだれながらレイラは言った。

ん?
俺は気づいた。財布の中はもう残金がない。
かっこ悪くて言えないけど、言う事しか手段がなかった。
「ゴメン・・・。俺もうお金がない。どうしようか・・・。」

「いっぱい使わせてゴメンネ。でも私、少し持ってるから平気だよ。」
これだけ酔っているからほんとかどうかわからない。無銭乗車だけは嫌だ。

その時運転手が言った。
「どちらまで?」

「川崎駅の方。」
レイラがそう言ったとたん運転手がまた聞いてきた。
「じゃあこの時間でも1万5千円はかかるな。持ってる?」

レイラは財布をバックから取り出し、俺に渡した。
「ちょっと見てもらっていいですか?」
酔いつぶれているレイラは俺に財布の中身を確認させた。

「1万円と少しか・・・。」
足りないことが分かった俺たちは家にたどり着けないことに気付いた。
ましてや俺は相模原だ。送って帰ってきたらその倍はかかる。

レイラが急に小声で話し始めた。
「泊るところないなら、ホテルしかないよね・・・。」

突然の事に驚いた俺は間髪入れず答えた。
「でもそれはさ・・・。」

「でもしょうがないじゃん。運転手さんそこのホテルの前でいいです。」
今まで見たことがないような少し怒った表情でレイラが言った。

何も答えることができないままタクシーを降りた。

「俺は家庭もあるし。ね。泊るだけだよ。ね。」
俺は全く下心がない。訳でもないが大事な家庭がある。ホテルに入った後何もなくても、俺の中ではこの時点で浮気になる。8年間守り通してきたものがすべてなくなる。

―ただ、平凡な人生に終止符を打てる気がした。

お互い泊るだけという口約束をした後、ホテルの中へ少し足早に入っていった・・・。


次回に続く・・・


二話目の出来も



プライスレス・・・。


ラウンジラブ 第一話

30分前に別のブログアップして

そこから速攻小説書いてみた代表取締役社長の・・・僕です・・・


前から言ってたエイチビィーブログ小説。

めでたく連載開始です。


ド素人の俺が空いた時間に書くどうしょもない小説だけど

直木賞目指して頑張ります。


それと、毎回アップ直前に"無"の精神で一気に描くんでちょっと雑かもしれませんが・・・。


一話目はちょっと長いですがご拝読の程宜しくお願いします。


では・・・


ラウンジラブ


※この物語は完全にフィクションで登場人物や物などは実在しません。
※この物語は作者が思いつきでブログアップする前に短時間で書いたものですので設定のブレはご了承ください。
※ノークレーム・ノーリターンでお願いします。こちらはハイリスク・ノーリターンなんで・・・。


 30歳になった俺は、平凡な人生を生きる“当たり前になってしまった幸せ”を幸せとは感じなくなってしまい、日々の生活が変化する事を求め始めていた。家庭、仕事、この大切な2つは特に問題も無く毎日が過ぎていた。

そう、良くある話だよね。大切なものは失ってから気付くって言うじゃん。

―でも失った物がホントに大事で、失った代わりに得た物が大事ではないのかっていうのはわからないよ。もしかしたらそっちの方が幸せになる事だってある訳だし。

 人生にはいくつもの分岐点がある。どちらを選ぶかでその人の人生は大きく変わる。とはいってもどっちがいいのかなんて誰にもわからないし、選んだ2つの結果が両方とも解る訳じゃない。

じゃあ、自分の感性に任せるしかない。感性の赴くままに。家族があったって自分一人、一度きりの人生だもん。


そんな平凡ではあるが幸せな日々が大きく変わるきっかけになる日が突然訪れた・・・。


 「いらっしゃいませ」
パッとしない駅前の小さなラウンジ。
結婚して8年になる妻と2人の子供に恵まれた俺は、月に1回だけどなんとなくラウンジに行く。ラウンジって言うのはキャバクラの事。なんとなくインテリに言ってるだけだ。

「ご指名はありますか?」
カツゼツの悪い黒服が無愛想に言った。

「無いです・・・。」
俺は今まで指名も同伴もアフターもした事が無い。電話番号やメールアドレスの交換ももちろん経験が無い。妻にバレる事より店内以外で女の子に興味が無いからだ。

店を入ってすぐの席に着いた俺は周りを見回した。時間が早いせいか客は俺だけしかいない。

5分くらいだろうか、携帯電話でつまらないゲームをしていると

「レイラちゃんです」
さっきの黒服の後ろから俺よりだいぶ若い派手目の女の子が出てきた。

「宜しくお願いします。レイラです。」
軽く会釈をした後俺の右手を両手で包むように握り、俺の右側にゆっくり座った。

「お名前お聞きしてもいいですか?」
見た目通りの少し甲高い声でレイラが聞いてきた。

俺はあんまり言いたくないけど言う事にした。
「あっ、俺の名前?ん~とね、ニエル。」

「ホントですか~!?私も本名なんです。ニエルさんってどういう字を書くんですか?」
疑ったまなざしでレイラが聞いた。

「良く言われるんだけどさ、本名だよ。名前の方ね。二つを得るって書いて二得」
いつもこういう店に来るとこの会話のくだりがある。
それがいつも面倒であり、自然な流れでもあった。

「何か飲む?」
目の前に自分のビールがあって、隣の女の子には何もない。いつもそんな乾杯が出来ないシチュエーションが嫌だ。
「あっ、それと場内ね。」

「えっ?まだ10分も経ってないけど良いんですか!?」
営業スマイルってヤツ!?そんな顔で聞きながら俺の返事を待たずに黒服を呼んだ。

年はいくつ?当ててみて?仕事は?なんて会話を俺は数時間の間に何人もするのが嫌ですぐに場内指名をする。


パラパラと数組の客が入り始めた頃、黒服が来た。
「お時間になりますがご延長の方は?」

俺は左腕の時計を見た。まだこんな時間か・・・。
「1時間延長でいいですよ。」
実を言うと、延長をしたのもこれが初めてだ。
明日の仕事、小遣い、家庭、色んな要素で帰るのは勿論だけど、基本1時間でしゃべり疲れる。

―それがなんだか今日は何とも思わなかった。

不思議な感じ。レイラちゃんって別にタイプな訳じゃない。話が面白い訳じゃない。この店も居やすい訳でもない。

延長が初めてなんだよなんて話をしている最中に時間にはまだ早いはずだけど黒服が来た。

「レイラちゃんお借りします。」
あまりこういう店のルールを知らない俺は、グラスの上に名刺を置いて席を立ったレイラを“貸すってなんだよ!”なんて思いながらあっけにとられた。

数分した頃、今度は黒服が違う女の子を連れてきた。
良く分からずこの事を2人目の女の子に聞き理解した。

「へ~。俺あんまり知らないんだよね。」
飲み物が無いと落ち着かない俺は2人目の女の子にドリンクを進めながら話を聞いてた。

「わたしレイラちゃんと仲が良いんですよ!買い物に行ったり、ご飯食べたりね。」
レイラとは正反対とまでは言えないルックスで清楚系の2人目の娘が言った。

少しずつ会話に疲れ始めた俺はトイレに立った。

トイレまでの道程、ふと奥の席に座っている娘に目が行った。

―レイラだ。

当たり前の事だけど、違う客に着いていた。
スーツ姿のお金持ち風な男だ。

この仕事って大変だよな・・・いつも笑顔でさ・・・。
なんて思いながら楽しそうに話をしているレイラを横目に席に戻った。


俺はソファーに倒れこむように座った。
その瞬間、8年前に結婚した以前、当時付き合っていた今の妻が楽しそうに男友達と話をしている時の感覚に囚われた。

なんだこの気持ち。ちょっと待て。初めて会ったキャバ嬢にヤキモチ!?バカらしい・・・。
自然と出てきた感情にセーブをするように自分を自分でなだめてた。

それから数分後、黒服がヘルプの娘とレイラを入れ替えた。

「楽しそうだったじゃん・・・。」
口から言葉が出たあとジェラシー風の自分の言葉に恥ずかしさと嫌気が同時に体を通り抜けた。

「あっ、ゴメンネ。昔から来てくれているお客さんでさ。」
うつむいて小さめな声でしゃべるレイラを見て更に自分に対して嫌気がさした。

「ウソウソ。ゴメンネ。じゃあ、お返しに今度一緒にご飯でも食べに行こうか!?!?」
レイラはプロだ。仕事中だからこんな感じなんだ。俺は客だからこんな風に接しているんだ。
とは解っていても自分が発した言葉に対して、冗談交じりにご飯食べに行くなんて軽々しく言ってみた。もちろん俺は行く気もないが、かすかに希望もあったのも事実だ。

「エッ!?ホントですか?今日もし良かったら早上がりなんで・・・この後どうですか?」
ウソを言ってるとは思えない左の瞳で俺を見ながら言った。

想定外の返答に困った俺は財布の中身と明日の仕事、妻への言い訳を一瞬で処理し答えた。
「うん。じゃあ行こうか。」

この言葉と同時に黒服が延長を求めに来たが、この後の事を考え店を出る事にした。

「あと1時間位店にいなきゃいけないから、出る時電話するね。あっ、電話番号って聞いてもいい?」
何故かそわそわした感じのレイラが小声で言った。

「いいよ。090-・・・。じゃあまた後でね。」
俺も何故かつられ、小声で答え店を出た。


電話番号教えちゃった。これもまた初めての事だ。
店を出て昼間とは真逆の寒さに打たれ、1時間つぶす事を何とも思わず。妻に遅くなる旨の電話をしている俺は、きっと今後の人生に何かを期待し始めたんだろう。平凡だった人生に別れを告げる為に。

―でも本当にこの後、平凡な人生が180°変わってしまう出来事が起こるなんてー


次回に続く・・・



一話目の出来・・・




プライスレス!!