【インド人のラムちゃん】

その日はスピリットヨガスタジオで、香港から来た先生のヨガを受けていた。


ちょうどその頃、近所の扇町公園でインターナショナルフェスティバルがあるとのことで、昼休みに皆で見学へ。

関テレの隣にある扇町公園にはズラリと白いテントが並び、インド料理やアフリカ料理やトルコ料理にメキシカンなどが売られていた。


「うわ~!!!美味しそう!みんなでちょこちょこ買って食べよう~♡」


まだ少し肌寒かったので、私達はチャイを飲むことに。


インドのブースを見ると、インド人のお兄さんが。


「チャイチャイチャイチャーーーーーイ、チャイチャイチャーーーーイ」


ここはインドか!と突っ込みたくなる位の、本場さながらの口調でチャイを売っていたので、面白くなって私も隣に立って

「チャイチャイチャイチャーーーーーイ!!」


いや、オモロイやんこの人。
ところでお兄さん、インドのどこから来たの?と聞くとブッダガヤだと。

おぉ、偶然。私はちょうど1年前位にブッダガヤで2週間ほど過ごしていたのだ。その時に仲良くなったラジェッシュのこと知ってるか?と聞くと、

「ラジェッシュ・クマールは沢山いる。どのラジェッシュ・クマール?」


あら。そうね。インド人は同じ名前の人が沢山いるもんね。携帯を取り出し写真を見せた。


「知ってるよ!」と。


あらら!ほんまにー、偶然ね。と、話してると、シッダールタさんが後ろを向いてテントの中にいた男性を指差した。


彼の名は、ラムちゃん。
「彼はラジェッシュの幼馴染で、お家が斜め前だよ。」



「まぢでー!!!!!」

 

インドってむっちゃ広いよ?何億人の人口よ?こんな所で、私の唯一と言っても過言ではないインド人友達、ラジェッシュの幼馴染と出会うなんて。

大阪もけっこう広いんだよ?



ラジェッシュは、ブッダガヤで日本人が運営する無償の小学校を現地で管理してくれている。ずっと頑張ってくれているラジェッシュを呼んで、日本を案内するという計画をちょうど進めていたとこだった。


「来月ラジェッシュが来るから、一緒に遊ぼうよ!」


もちろん!楽しみにしているね!と、その場を去った。そこから私と彼らの交流は始まった。彼らは四ツ橋でインド料理屋をしていて、そこが偶然にも私の働くホットヨガスタジオの2ブロック隣だったのでちょくちょく遊びに行くように(^^)


彼のインドレストランshamaはビーガン。
でも、雑食の私でも大満足!何もかもがとっても美味しい~。


ラジェッシュが翌月来た時には、インドレストランで私も賄いを一緒に食べたり←ここはどこかと思った
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みんなでなんばの三角公園でビール飲んだり。←しかもインドの方にビール買ってもらっちゃった。


むちゃ楽しく過ごしました。
出会い最高~~!



【バガバッドギータ】

ある朝、自分の部屋の本棚をちらっと見た。"バガバッドギータ"が目に入った。

この本、インドの神話なんやけど何かしらんが気づけば私の手元に4冊もあった。


1冊目は、あるヨガの先生が。たかちゃん、これからヨガの先生するならこの本読むことになると思うよ~!と下さった。

2冊目は、クリスマスにハワイで。1人道を歩いていると、知らないおじさんが近づいてきて本をくれた。この本は貴方を救いますと。

3冊目は、スピリットヨガの近くのインド料理屋でランチ。バガバッドギーダが。そこのおじさんが「どうじょ。プレゼントします。」と。

4冊目は、お友達の彩ちゃんから。家の引越しで本が色々出てきたから、何冊かたかちゃんにあげるー!という中に入ってはりました。



一冊も買ってないのに、4冊のバガバッドギータ!恐るべし!!!!笑


なんども読もうと思ったけど、色んな難しい名前の人が出てきて、わけ分からん!
いつも3ページも読まないうちに本を閉じてしまう。



ある日、カリフォルニアに住むヨガの先生、千夜子さんが来てうちに泊まっていた。


「千夜子さん~、バガバッド読みました?難しすぎてなかなか読めないんですよね~。」

「あれ難しいよね~私も半分くらいまでしか読んでないわ~。

「そうそう。全く進まないんですよ。でもなんか知らんけど手元に4冊もあるから読めってことなんでしょうけど、進まないの。」

「読んで!っていうメッセージなんだろうねぇ。」


そんな会話を朝しながら、2人で難波まで大好きなフォーを食べに行くことに。
そのレストランは、パクチーが瓶に入っておりお好きにとってくださいと。パクチー大好きな私達は、これでもかと全ての料理に入れてお代わりまで頂いて大満足!

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「食った食った~~♡」

「近くに友達のインド人がやってるレストランあるんで、チャイでもしばきに行きますか!」

と、私たちはラムちゃんのいるレストランへ向かった。
階段を降りて行くと、いつもはガラガラの店内が沢山の人でいっぱいではないか。
 

ラムちゃんが私に気づいて店から出てきた。

「今日凄い人だね~~チャイ飲もうと思ってきたんだけど、いっぱいだね。」

「今日は勉強会してる。無料だし参加する?」

「え、勉強会とかここでやってるんだ~。なんの勉強会??」

「バガバッドギータって知ってる?」



千夜子さんと目を合わせる。

「えぇえ~~!今朝その話してたとこ~~!笑」

「え、どうします?アウトレットも行きたいし…。でも、せっかくだし…。」


という事で、私たちも急遽参加させていただく事に。



2時間の講習会。初めは眠くて眠くてどうしようかというくらいうつらうつらしていた私達。

しかーし、途中で『あ!click!』

難しい名前か羅列されていた戦争の話が実は、人の心や宇宙の話だと分かった瞬間から私と千夜子さんで質問攻め。

講習会の後のご飯も、さっきフォーを食べたとこだというのに2人分ご飯を頂いた。その後も講師の方に質問攻め!笑
結局、2時間のはずが6時間も勉強させて頂きました。番茶さん、ありがとうございます!


その後は知り合いのとこでコメディショー。
むっちゃ面白かったけど、何だか勉強をしすぎて頭がフワーと。

「何だか不思議な1日だったね~。」

いつもなら、よく飲むお酒は一杯だけにして帰路に着いた。


1月の夜。


ベランダに出ると、ツンと冷たい空気。
 

あぁ、寒いなぁ。吐く息が白い。

寒いけど、こんな寒いのもこの季節だけだもんなと思うと寒さも愛おしく感じる。



2016年、私は地球のこの時代に生きている。

地球と月と太陽との距離。凄い確率で、細かい色んなこと全てがうまい具合になって、今の地球の自然や色んな秩序が保たれている。


今ここに生きているということは、その今楽しめる、今しか楽しめないものを味わえって事なんだろうな。


色とりどりの自然や春夏秋冬。


この時代、この場所に生まれてないと感じられない地球。


もしも氷河期に生まれていたら、また違った喜びはあるんだろうけど、今みたいに目で色とりどりの景色や食べ物を楽しみ、外に出て自然と戯れて、舌で色んな食べ物を味わうという楽しみ方はできない。


この、今の世界に生まれたからには、とことんそれを味わい楽しもう。


そんな事を感じた夜でした。

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帰国してから一年が過ぎようとしていた。


この一年、ヨガを仕事にし始め、週末にはヨガの学校に通い、沢山の素晴らしい人々に出会った。


また、ヨガとは別で友達に誘われた貿易関連の仕事で東京やアメリカへ出張に行く機会にも恵まれた。


プライベートでは、地元や学生時代の友達の新しく増えた家族や赤ちゃんと過ごしたり、数少なくなった飲み友達と飲み歩いたり、旅中に出会った友人達が各地から大阪に遊びにきてくれ、私の大好きな天満を案内しながら旨いビールで話に華を咲かせたり。




幸せ(^人^)




この一年、以前と同じ家で暮らし同じものを食べ、同じ生活様式で暮らしているが以前とは全く違った感覚になっていた。
今まで素通りしていた地面の草花に目がいくようになったり、空の雲の形に気づくようになったり、ただ繰り返すいつもの毎日がとても有り難くてただ幸せに感じられるようになった。
それも、旅やヨガを通して今まで学び、経験したことがそうさせるのだと思う。

 

帰国してからというもの、考えていたことが現実に起こったり、求めるものが突然手に入ったり、ビックリするようなことがしょっちゅう起こるようになった。
そんなシンクロが起こる時っていうのは、自分自身が安定して心地よく過ごせている時なんだって。誰にでも起こり得ること。



マンガのような事が多々起こるので、ここ一年で起こった色んな偶然というのか、奇跡というのか。そんなサプライズな出来事を書いていこうと思う。




【ヨガのお仕事】
私は帰国し、さて、資格は取ったもののヨガの講師をするにはどうしたものかと考えていた。就活なんて、かなり昔の話。

「どうやって仕事を探すんだっけ~~」


とりあえずパソコンの前に座り、検索キーワードに "ヨガ、大阪、英語"と入れてみた。
出てきたのが、大阪天満にあるスピリットヨガスタジオ。そのサイトを見ていくと、そこのスタジオでは500時間のティーチャートレーニングも行っているらしい。


「講師じゃなくて、アドバンスの勉強をするのもありかも。」


とりあえず説明会へ行ってみることにした。


その日、見学に来たのは私を含めて5人。日が差し込むヨガスタジオには、心地よいインセンスの香りとヨガプロップス、壁には大きなブッタの絵が飾ってある。

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このスタジオオーナーは、イラク人のハイダー先生。説明会は、ここでヨガの講師もしている女性の通訳で進められた。
 
 

「あの… もしかして、たかちゃん??」
「えっ!はい。そうですよ?」

説明会が終わってから、通訳の女性が声をかけてきた。


「やっぱり!リツブロのボンです!」


えぇ~~~~!
こんな偶然あるんだね。リツブロというのは、大学時代に少し関わった巨大国際ボランティアサークル。ボンちゃんはそこの一個下の後輩だったらしい。挨拶くらいしかしたことがなく、あまり面識はなかったのだが。


そのボンちゃん、今ではここスピリットヨガスタジオでハイダー先生の通訳やスタッフ業務、また日曜のクラスを担当しているんだって。たまたま私のことを覚えててくれたみたい(^^)

 

ハイダー先生とボンちゃんと3人で世間話。話を聞いてみると、せっかく再会したのにボンちゃんは来月いっぱいでここの仕事を辞め、海外の彼の所へ移住するらしい。せっかく会えたのに寂しいね。ティーチャートレーニング受講については少し考えます。と、その場を去った。


翌日、スピリットヨガからメールが一通。
「当スタジオでは、現在講師を募集しております。昨日お話をお伺いし、ぜひ講師をお願いできればと思いご連絡させていただきました。」


まぢで!えっ!!
やったー!!


「履歴書、お持ちします。是非、お願い致します!!」


その後、ボンちゃんが受け持っていた日曜レッスンを私が担当させてもらうことに。
そしてその翌日からは、月曜朝の枠も担当させて頂けることになりスピリットヨガスタジオで2クラスを受け持つことに。
 

入ってみると、生徒さんのレベルの高い学校。
普通であれば簡単に働けないであろう素敵な機会を、とても素晴らしいご縁で導いてくれたボンちゃんに感謝(^^)♡



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約7年程前、私はエジプトでラクダに乗っていた。
 

断っているのに、相当しつこく追いかけてくるラクダ乗りのお兄さんを半分無視しながら歩いていると、最後には約2000円から500円ほどまでに下がったので乗ったのだ。

ラクダ乗りの兄ちゃんの名前は、ハニー。
お爺さんの代からラクダ乗りをしているそう。


「たかはどこから来たの?」
「日本だよ」
「おぉ~~!僕は日本人の友達がいてるよ!」


彼は、世界中から観光客が訪れる、ここ、エジプトのピラミッドの前で働いてるのだから日本人の知り合いがいてもおかしくないだろう。


「へぇ~~良かったね。いいやん。」
「彼女の名前は、Yoko Itoって言うんだ。」
「私も同じ名前の友達がいるよー」


よっぽど彼女といい思い出があったのだろう、少し興奮気味の彼はわざわざラクダをとめて、おもむろに財布から紙の切れ端を取り出して見せてくれた。



その紙には、走り書きをした名前と電話番号。
"Yoko Ito  090-xxxx-xxxx"


「あら、よかったね。笑」


どう反応したらいいかよく分からなかったが、彼が嬉しそうなので私も嬉しくなった。
何を感じたか、念のために自分の携帯をチェックしてみた。


「Yoko Ito....電話番号は…。」


宝くじの番号を確認するかのように一つ一つの番号を見ていった。

「え、、同じ番号…。同じ番号だよ!ハニー!」
「え~~まさかぁ~。」

彼も確認する。


「本当だ!本当だ!!今すぐ彼女に電話して!!」


きゃーーー!そんな事ってある?!

すぐに圏外を外して、ようこに電話した。

「はい、もしもしー?たかちゃん?」
「久しぶりようこ!今ピラミッドの前やねんけどな!!」
「!!もしかして、ハニー?!」


すぐに察知した彼女は、大学のクラスメイト。当時はfacebookも流行ってなかったしお互いどこに行ってるなんて知らなかったんだよね。

みんなでこの偶然に感動し盛り上がったハニー。


「仕事はもう切り上げる!ランチをご馳走するから僕の家においでよ!」


その辺にいたラクダ使いの友達も誘い、ギザの街中をラクダで練り歩き彼の家へ向かった。

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砂色の建物や家々。道も全てが砂の色。ハローハローと私達の乗っているラクダの後ろを走って追いかけてくる子供達に手を振る。あまりにも可愛いのでカメラを向けると隠れる。こっちの人たちは、写真を撮ると魂を取られると思っているそうだ。


お昼ご飯を頂き、楽しいひと時を過ごしたのだった。

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今に戻って、2015年6月、私の誕生日。
facebookに、ようこから"おめでとう"というメッセージが届いていた。


「ようこ久しぶりやなぁ~。」


そのコメント欄を見ると、私が大阪のヨガスタジオで働くきっかけとなったボンちゃんがコメントをしていた。


「ん??2人は知り合い?」


"タカちゃんおめでとう。タカちゃんとはご縁があるね。私の従姉妹と知り合いだなんて。"



「……ええええぇ?!!ようことボンちゃん従姉妹なのー!?」



そういえば、大昔ようこが同じ大学に従姉妹がいるって言ってたような。。学年も違うし人数多いし。まさかそれがボンちゃんだったなんてびっくりだわ…。


1学年8000人位いてるのに、すごい確率だわさ。


サプライズな誕生日になりました♡