お世話になっております!
最近は暑くなってきまして、爬虫類たちのケージをヒーターで暖めているのに部屋をエアコンで冷やすのはどうなのだろうかと悶絶しているところです。
エアコンがんがんに入れて部屋冷やして布団に潜るのと同じことですよね笑
というわけで、今回は温度とフトアゴヒゲトカゲの体色の話をしたいと思います。
私は、飼育方法などの他に、科学的な実験に基づいた知見 (論文など) を読むのが好きなので、そっち方面の知識も日々収集しております。
面白い記事を見つけ次第報告させていただきます!
いきなりですが、フトアゴヒゲトカゲが温度によって体色を変化させることはご存知でしょうか?
下の写真の様にフトアゴヒゲトカゲが威嚇時に顎を黒くするのは有名ですよね。
引用:http://denen-family.com/フトアゴヒゲトカゲ決定的瞬間!/
しかーし、フトアゴヒゲトカゲの体色変化はこれだけではないのです。
フトアゴヒゲトカゲが温度によって体色を変化させることが2016年に報告されました。
元の論文はこちら↓
アクセスフリーなので無料で全文読むことができます。
この論文の図をお借りして説明させていただきます。
引用:Kathleen R et al.2016,Fig1
http://rspb.royalsocietypublishing.org/content/283/1832/20160626
右のケージが摂氏40度、左のケージが15度です。
見て分かるように、温度が低いと黒く体色を変化させます。ここまで顕著だと驚きですね。
普通に考えると、温度が低いときには体色を黒くして太陽光を吸収し体温を上げるのでしょう。
さらに驚いたのが、顎と胸付近の色は温度依存的に変化しないそうです。
顎と胸付近の色は、他の同種の個体と接触したときに変化するのが観察されております。
論文でも少し触れられていますが、この体色の変化でコミュニケーションをとっている可能性が考えられます。
真実は分かりませんが、そうであったらとても面白いですね!
以前にもフトアゴヒゲトカゲ同士のコミュニケーションについて取り上げましたが、非常に社会性の高いトカゲなのでしょうか!?
↓前の記事はこちら
(ケージを開けることができる個体と同居してる個体はケージを開けることができるようになる可能性が高い、という内容です。)
夢物語かもしれませんが、今後フトアゴヒゲトカゲと円滑にコミュニケーションを取れるようになったらいいなと思います。