TVを見ながらくつろいでいたと私
そこへお母様が通りかかりこうおっしゃいます

「今週の連休友達と約束とか
 講習会へ出かけなきゃならなくて
 あまり家にいないと思うわ」


はいはい~
いつもの事なので気にしてませんよ~
「分ったよ」と適当に返事をすると

「で、何か私にお願いしたい事はある?」
お母様がお聞きになります

「・・・ないけど…」と私

忙しいと聞いてすぐ
何かをお願いできるでしょうか。。。

またこれまで当てにして裏切られた事は数知れず
いまさら当てになど全くしていません
なのにきまぐれで
気を使っているようなことをおっしゃいます

相変わらずの意味不明行動
方向性のよく分らないお母様でした
「今日は友達と試写会へ行くから帰りは遅いからね~」
お出かけになったお母様です

ご友人にでも誘われたのでしょう
普段は映画のエの字も言わないお母様
めずらしい事もあるものです

昼前、郵便配達のバイクの音がしたので
ポストへ手紙を取りに行きました

手紙の中の1枚のハガキに目が止まりました
試写会」と書いてあったからです

どうやら今お母様は試写会がブーム?

どんな映画なのかなと思いハガキを読むと
『まぼろしの邪馬台国』とあります
吉永小百合と竹中直人の映画と気憶
主演が吉永小百合ならお母様が見に行きたいと
お思いになったのもなんとなく納得できます

今度はいつ行くのかな?と
予定は把握しておくにこした事はありません

10月〇日…今日の日付です

今日行くはずの試写会の整理券です

手違いなのか当日整理券が届くのもどうかと思いますが
整理券も持たずにお母様はいかがされるつもりなのでしょう…

お母様のお帰りがこんなにも楽しみな日はそうありません
高速道路の料金自動収受システムなる機械を
お母様がご自分の車にお付けになりました

まだまだ運転するつもりなんですねーーー(泣)

次はどの車に乗りたいなど
たまにおっしゃっていましたが
夫も私も適当にあしらって
裏で「年齢的にも次は無いよ…」と思っていた矢先です

何で夫は反対してくれなかったのだろう(泣)

我が家は高速道路のインターが近く
お母様の実家方面へ行くのにも
普段から頻繁に使っていらっしゃるので
最近始まった土日の割引サービスにつられ
取り付ける事になさったのは明白です

しかしこのお母様の運転が危険きわまりないんです(泣)

一般道では車の波に乗らずマイペースを守られるものの
先に見える信号が黄色に変わった途端
アクセル全開で交差点に突っ込んで行かれます

ご実家近くの田舎道では
一時停止違反はしょっちゅうの事で
「危ないよ」とこちらが注意しようものなら
「ブレーキ踏んでるし、ちゃんと見てるから大丈夫」とおっしゃいます
踏んでる事が重要なのではなく
止まる事が大事だとは理解してもらえなかったようです

高速道路入り口のの合流地点では
みんな私に道を譲りなさいと言わんばかりの強引さだったり
タイミングが合わずブレーキをお踏みになり
「高速でブレーキ簡単に踏むなー!」に怒られる始末です

じゃあ私達夫婦+子がお母様の車に乗らなければいいのですが
そんな簡単な事ではないのです

ご実家やお父様の里へ出かける際は
必ずお母様が運転なさいます

私達が勝手に予定を変えられないように(泣)

この時は車のキーを握るお母様
ご自分の思うようなスケジュールで行動したい為なのです

命が惜しいので今後なるべく乗らずに済ませたいものです

そのためにも今乗っている車が壊れたら
次は買わない・買わせない
もしくは免許を返上させようと思っています

まあ素直に聞く方じゃないのは解っているんですけどね。。。
先日ヤッツケで仕上られ
公募展に応募されたお母様の作品

みごと落選

残念そうな表情で
「だめだったわ」と報告されるお母様
しかし私達夫婦は
「まあそうでしょう」と密かにアイコンタクト
しかし「他は油絵ばっかりだったから仕方ないわ」
全くめげていらっしゃらないお母様です

打たれ強いのか落選理由が分っていらっしゃらないのか。。。

1~2日でちゃちゃっと描いた絵が
入選するほど世の中甘くないんですよ~
ましてや油絵なんて描こうにも数日で仕上がるのもではない
審査員の方の目が節穴では無いんですよ

などと言いたいところを我慢して

たまたまTVで放送していた
水墨画入門
それを指差しお母様に言います
「あんたもこのくらい描けるようにならないと」

数日後教則本を早速買い込むお母様

素直というか…そんなもので上手になったら先生は要りません

水墨画や水彩はいわば一発勝負の絵画です
見た目より仕上がりを頭で計算し計画性が必要な絵
計画性それはお母様がもっとも苦手とすることです
私が思うにお母様はどちらかといえば
上から何度でも納得できるまで書き直しができる油絵向きの御性格

もう少しご自分を見つめなおす事が
入選への早道だと思いました

でも「今日中に絵を仕上たいから」と言う理由で職場を休み
仕事がある私に家事を押し付けてまで描くお母様
見事なわがままっぷりに久々にカチーン

終日私の機嫌が悪かったとだけ書いておきます



※ここまである種、意地悪な見解をする私 実は元美大職員です
我が家の平日にはめずらしく
全員そろっての夕食をとりました

平日の食事は主に私が作ります
また帰りの時間がばらばらなので
夕食もお母様のように
時間差があるのが普通です

そのメンバーがたまたまそろったので
にぎやかな食卓になるはずでした

それも私が作る食事には何か必ずコメントをしなくては!
と思っていらっしゃるかどうかはわかりませんが
お母様がメインメニューのポトフを召し上がりながらこうおっしゃいます
「ほっとする味だね~どうやって作ったの?」

出ました『ほっとする味』攻撃です!

このコメントはタイカレーの時もおっしゃっいました
パンチの効いた激辛料理には不似合いの言葉です
以後このコメントは信用していません

どうやって作ったかもよくおっしゃる一言です

なぜかこれを聞かれたときは大抵
私が手抜き料理を作った時に多いコメントです

今回もPTA関係で午後学校へ行く用事があったので
豚肉と野菜を鍋に放り込んで昼に煮ておいただけ…
どうやって作ったかと聞かれても
「煮ただけだよ」としか答えられません出した

そしてしらけた空気が食卓を被い尽くしたのでした。。。