文明の利器と、背広姿の猿
2020年の頭から、新型コロナウイルスのパンデミックがはじまりました。マスクを求めて行列を作る人。外出自粛を呼びかける為政者。疲弊する医療機関。命を守るため、頑張った人には頭が下がります。私も、非力ながら医師として出来ることはやりました。命を守るため、マスク。命を守るため、行動制限。命を守るため、我慢。多くの人が、ストレスをためながら命を守るために行動制限の呼びかけに従い経済より「いのち」を優先して「頑張り」ました。あと少し。あと少しの我慢。みんな、その思いだったはず、です。その裏側で、コロナにかかってしまった人や濃厚接触に認定された人は社会から隔離されてさらなる「我慢」を強いられました。これも、いのちのため。はて。いのち。いのちって。高齢者を中心とする死者は二万足らず。その裏で、出生率は10万近く低下。日本国は世界的にみてもずばぬけて歴史の長い、古い国。ローマ帝国の東西分裂の年、西暦395年にはすでに応神天皇の在位が確認されていました。歴史は長い時間軸。その時間軸をみれば、今いる人たちもこれから生まれてくる人たちもともに、おなじ「いのち」ではないのか?然るに、いま「ここにいる」人が死ぬのはダメで経済が元気だったら生まれてくる子たちがこの世に生まれて「こられない」のは仕方がない?これも、我慢?はてさて。いわゆる意識の高い教育者や医療者には子どもたちや後輩・部下に対して「良識をもって」行動しなさいと、つまり自粛に従わせた者があったようですね。コロナの動きをみるに、長期化するのは最初から明らかだったはず。すると、良識を呼びかけた皆さんはダラダラと行動制限をかけ続けて、日本国が少子化・高齢化に邁進することが、心ある人の、良識的行動だとしたり顔で、目下の人たちに、しゃべり散らしていたわけですね。どうぞ、良識の好きな皆さんはご自由に自粛くださいね。しかし、それを正義とすることは結局は日本国の癌である少子高齢化の推進に繋がるわけです。良識の好きな皆さん。もしよろしければ、あなたの良識、見せていただくわけには、参りませんか?ただ、いのちの大切さを叫びマスクを強要し、熱くてもガマンなどと熱中症はやむを得ない犠牲だと、強弁し経済を破壊し感染者やその家族、そして感染者を出した事業所を風評被害でいじめさらに、子どもたちに生まれることを許さずそれが良識とおっしゃるなら、どうぞ。私は、いのちが大切でないと言っているわけではありません。しかし、命を守るため。これを絶対正義として掲げ国家百年の計を忘れる人たちに、「国を憂える誠」「社禝を思う心」かあるとは、到底思えないのです。いのち。生命。いのちって、なんでしょうか。これから生まれてくるはずの子たちの長きにわたる人生が、10万人あまりごっそり「総キャンセル」されています。わが家は、仏事で阿弥陀さまにお世話になっております。そして、お地蔵さまが子どもたちをお守りくださると、教わっています。お地蔵さま、教えてください。これから生まれてくるはずの子どもたち。その子たちの、いのち。お父さん・お母さんに抱かれてキャッキャと笑う、楽しい幼年時代。それを失った子たちが、たくさんおります。その子たちは、いまどこにいるのですか?阿弥陀さまは、その子たちを受け取って下さるのですか?どうかお願いいたします、お地蔵さま。そして、その子たちやコロナで不運にも亡くなられたすべての人たち。病死だけでなく、コロナストレスで寿命を縮められた人もいるでしょう。その人たちを、その子たちを、どうぞ優しくお迎えください。そして、悲しみをぬぐい去ってついには阿弥陀さまのもとでゆっくり休ませてあげて下さいますよう私の心を尽くして、お祈りいたします。