star_fighterです。
今の子供たちには、おそらく経験のないことかもしれませんが、
昔の自転車はライトを点けようとすると、タイヤのリムに発電装置を
押し当てて漕ぐ必要があり、それが大変に負荷がかかって、坂道なんか、
もう立ち漕ぎしなければならないほどしんどかったものです。
さて、そこで『なんでああいう風に負荷が増すのか?』という疑問を持つか
持たないかが、偉人と凡人を分ける、非常にシンプルなポイントと言う
お話のご紹介。
磁力抵抗「ゼロ」の発電機 草津の男性が発明
― 京都新聞からhttp://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20110531000016
滋賀県草津市の元建設請負業の男性が、発電機を回す時に生じる
磁石の抵抗を大幅に軽減させる仕組みを発案し、解析した京都大
准教授がこのほど学会で発表した。簡易な構造だが誰も試みなかった
「コロンブスの卵」的発想で発電装置の簡略化が見込め、電気自動車や
風力発電などへの応用に期待も高まっている。
同市平井5丁目、平松敬司さん(72)の連式発電機。永久磁石を用いた
発電機は磁石を円盤に並べて相対させ、軸を回転させることで
電気を発生させる。しかし、磁石同士が引き合う力が
働くため、回転が重くなることが「宿命」だった。
平松さんは、4台以上の発電機を1本の軸でつなげ、各台の磁石の
位置を軸から見て均等な角度でずらすことで、磁石が引き合う力を
相殺させることを発案。モデルを試作したところ、発電機を増やすにつれ
回転が軽くなることを確認した。国際特許を出願し、現在審査中だ。
平松さんは民間の試験機関に依頼して解析したデータを基に昨秋、
京都大の中村武恒准教授(電気工学)に相談。中村准教授が
コンピューターで解析したところ、発電機を8台並べると磁力の抵抗が
ほぼゼロになることが分かった。このほど茨城県つくば市で開かれた
春季低温工学・超電導学会で発表した。
中村准教授によると、平松さんの発電機で生じる電気は波形がぶれず
発熱ロスが少ないため、発電機の「弱点」ともいえる制御装置や廃熱装置が
不要になることも見込める。低回転でも電気が取り出しやすいなど
利点が多く、ハイブリッドカーや電気自動車の発電機をはじめ風力発電機
などへの導入も期待される。すでに企業からの引き合いもあり、
本格的な発電機を試作し、応用を検討する。
中村准教授は「目からウロコの発想だが、どうして今まで誰も気づか
なかったのか。多分野への広がりが期待できそうだ」と驚き、
平松さんは「自転車の発電機の抵抗を軽くしようと思いついたのがきっかけ。
素人の発想を聞いてもらえてありがたい」と、協力に感謝している。
― 引用ここまで(赤文字太線はstar)
赤文字部分、ご覧になられました?まさに目からウロコ、膝を叩くしかない
ですよね?漕いでも漕いでも、っていうか、漕げば漕ぐほど重くなるのは、
なんでだろう?を突き詰めることが肝心という、見本のようなお話ですよね。
また、最後の言葉が謙虚で素敵です。
発電機内部でのロスが減る(理論上はゼロ!)ということは、発電機本体を
小型化で来たり、長寿命化させるように出来たりと、良いことづくめの大発見。
これからの実用化が楽しみです。
やっぱり、ニッポン。すごいぞ、ニッポン!!