石垣島といえば星砂。
珊瑚が砕けてイガイガの砂になって星みたいな形になってますが
美しいものが亡骸になったら、また美しいって羨ましいですよね。
こんなこと他にないかなって考えていたら、小野小町を思い出しました。
「花の色はうつりにけりないたづらに
わが身世にふるながめせし間に」
これは有名な和歌、散りゆく桜の花にわが身の衰えを重ねて嘆いてます。。
誰もが認めるほどの美しさだったんでしょうね。その時は「ウザッ」と思うぐらい
もてはやされてたのに、年齢とともに相手にされなくなってしまったんでしょうね。
そして
「色見えでうつろふものは世の中の
人の心の花にぞありける」
変わってゆくのは花や容色ばかりでなく、(衰えた私に対する)人の心の花だった。
こんなことに気付いてしまったんですね。
そして
「秋風に逢ふたのみこそ悲しけれ
我が身空しくなりぬと思へば」
男に捨てられ生活も困窮,彷徨い歩く。。想像もしてなかったでしょうね。。
そして
「思いつつ寝ればや人の見えつらん
夢と知りせば醒めざらましを」
好きな人の夢見ちゃったんですね。出来ることなら一緒に居たい、夢醒めないで!
そう思う気持ちが可愛いことに気づいてちょうだい。。
そして
「いとせめて恋しき時はむばたまの
夜の衣を返してぞ着る」
裏返して着ると、恋しい人の夢が見られるって都市伝説があった上で
やってみようとしちゃう。どんどん可愛くなりますね。
そして
「わびぬれば身をうき草の根をたえて
さそふ水あらばいなんとぞ思ふ」
あぁ。。声かけてくれるなら何でもやりますみたいな、切なくなりますね。。
最後は
「九重の花の都に住まわせで
はかなや我は三重にかくるゝ」
小野小町さん、若いときは美貌で輝いていたけど、心が貧しかった。
老いて来てから心が輝いていたのに、若いときの自分を捨てられなかったんですね。
周りもきっと、若いときの姿と比べていたと思います。
今近くに居ることが出来たら、輝いていることを伝えてあげたかったな。
でも、思いを和歌にして残してくれたことで、当時の美貌も、可愛さも
ピカピカになって残っています。
亡骸になってまた美しく残り続ける。
はい、星砂のようですね。

