先日,Appleのプレスより、iPhone SE4の事実上の後継機種iPhone16eが発表された。前日の昼まではiPhone SE4になるのではないかという噂が流れていたが夕方になって突如16eになるのではないかという話になり、実際そうなった。
iPhone16eのスペック
ここで、今回のiPhoneのスペックを見ていく。全ては載せきれないので、論点だけまとめると
・基本14と同じデザイン(dynamic island非搭載)
・バッテリーが26時間も持つ
・カメラは1眼
・Type-C
・色は白黒2色
・SoCがA18(Apple intelligence対応)
があげられる。詳細が気になる方は是非ググってみるといい。これらはリーク情報通り、iPhone16と似通った性能であるのは間違いない。ただ、多くの人に驚きを持って迎えられたのがその値段である。
iPhone16eはなぜ約10万もするのか
お値段は最低容量の128GBモデルで99.800円である。
99.800円
そう、廉価版と予想されていたこともあって、多くに人がもった第一印象が「高すぎる」のである。先代モデル(一応)のiPhone SE3の128GBは69,800円であったことを考えると3万の値上げである。当然、画面サイズが4.9から6.1インチに変更など純粋に巨大になったので値上げは避けられないとわ言われていたものの、ここまで上がるとは誰も予想していなかったのだ。
多くのYouTuberが批判し、買わないほうがいいぞと持論を述べるなか、なぜ、ここまで値段が上がってしまったのか。
天下のAppleさんであるからこそ、馬鹿になってこの値段にしたとは考えにくい。何か裏があるはずだろう。そして、そこには「廉価版と無印版」の違いがあるのではないだろうか。
廉価版を取るか、無印版を取るか
従来、iPhoneは無印版を9月にだし、廉価版を3月に出すという戦略をとっていた。廉価版は、無印版と性能は似ているものの、やはり何か足りない部分、つまり無印版と差別化できる欠点を持って登場していた。そのため、(もちろんコストカットの部分が大きいが、)SEを出す時に、第一世代(2019年)では古いiPhone5の筐体を、第2,3世代ではiPhone8筐体を用いた。当然、当時出ていた無印より画面やカメラ性能が劣っているものになっている。今回も廉価版を出すとしたら、旧世代の筐体を使うことになるのだが、しかし、2025年の今、流石に iPhone8を使い続けるのは古すぎるため、iPhoneXRや、14の筐体を使うことになる。しかし、ここで無印版と廉価版の関係性にヒビがはいる大きな壁にぶち当たる。それは、仮に14などの筐体を使うと、15や16などの端末との差別化ができないということだ。カメラの個数や性能が違うと言っても、画面サイズはほぼ一緒になるので、カメラを使わない人にとっては無印を買うメリットがなくなるし、かといって性能を下げようにも、今までの「廉価グレードだけど性能は最新版と一緒!」というSEのアイデンティティを脅かすことになる。(実際、第2世代も第3世代も当時最新版の11、13と同一のSoCを用いている。)つまり、Appleにとって、廉価版の立ち位置が危うくなってしまったのである。このまま性能を維持して 今の16eのようなSE4を廉価で出してしまえば、16が売れなくなってしまうし、無印を買ってしまった顧客が「半年後にこれが出るなら安いそっちを買えばよかった」と失望しかねない。それはAppleの望むことではない。
ここで、ライバルGoogle pixelを見てみよう。pixelは Pixel6a,7a,8aと、廉価版を毎年出している。これは無印版の6、7、8と大差ない性能やデザインを持っているにも関わらず、値段が安いという,いわゆるSEみたいな立ち位置を持つ端末だ。近年の円安下やiPhoneの価格高騰で日本市場におけるpixelのシェア率は上がっている。おそらく、aシリーズで顧客を獲得しようという作戦だ。しかし、これには欠点があり、デザインも性能も無印版と変わらないのであれば、廉価版で何も問題ないではないかといって廉価版ばかり売れてしまうことが起きうるのである。スマホ企業として、廉価版ばかり売れるのは、薄利であるから、できれば利益の出る値段設定にしてある無印版を買って欲しいはずだ。
Appleはこのpixelの廉価版の欠点を重視して、廉価版よりも無印版を買ってもらうことに専念したのではないか。仮に売り上げ台数が減っても利益が出るし、顧客を裏切る心配はない。
iPhone16eは失敗作だったのか?
かといってこの端末が失敗作だったのかといえばそうとは言い切れない。このiPhoneが本領を発揮するのは次のiPhone17が登場する秋である。そうすると16が値下げをすることになるが、おそらく16eも同時に7、8万円台まで値下げすることになるだろう。利益的には17が売れることの方が大事だし、16が型落ちなんだから16eが値下げでも納得がいくと顧客からの信頼も得られる。だから、今回発表のiPhoneが失敗というのは時期尚早であろう。16eという名称にしたのもそういう意図があるのかもれない。Appleは、「無印版に力を入れる」という経営判断をとったのではないだろうか。
(本記事はあくまで筆者の考察に基づく内容であり、皆さんの考察の参考程度にご利用ください。本記事をもとに発生したトラブル等は一切責任を負いません)