母は気丈でいつも前向きな性格だった。
癌とわかっても、
絶対治してみせるから!
早く仕事復帰しなくちゃ!
孫ちゃんたちの成長が楽しみなんだから病気になってる場合じゃないの!
そう言って前向きに頑張っていた。
でも、いつからだろう。
私の前で痛みを我慢できずに泣くようになった。
10月半ば頃、朝から痛みで泣く母を置いて出勤するのがつらくてつらくて。
お盆明けから時短勤務にしてもらって、昼過ぎには母のところに戻れたけど、午前中ひとりで痛みと戦う母が気になって仕事も辞め時かな…って思ってた。
強烈な痛みと、寝返りもできず眠れぬ夜を過ごしていた母は食欲もなくなってきた。
ついに呼吸にも症状が出始めた。
なんの為に生きてるかわからない。
苦しい、眠れない、痛い。もう嫌だ。
家族のためにも自分のためにも早く楽になりたい。もう頑張れない。
そう母に言われて、私は母の前で泣くことを我慢できなかった。
あの母がここまで言うんだもん。
並大抵の苦痛じゃないんだってわかるから、どうすることもできなくて余計に歯がゆかった。