100年ほど前に「さかしま」という奇書を書いたデカダンスの作家ユイスマンスは後年中世に回帰して、15世紀火刑になった愛国の処女戦士ジャンヌダルクや、その庇護者で残虐な少年狩りで焚刑に処せられたジルドレ侯爵に走る。そこには錬金術 悪魔礼拝 呪詛 占星術 黒ミサ 交霊術などカトリック信仰の影の部分が執拗に書かれている。キリスト教にもオカルトにも不案内な私にはかなり読みづらいが、睡眠剤には毒があり過ぎた一冊だった。