関東での最後の美術館に行ってきました。

行ってきたのは国立新美術館で開催されているビュールレ・コレクション展です。

久々に19世紀のフランス絵画を幅広く集めた厚みのある展覧会だったと思います。

絵に詳しくなくても楽しめる構成で、これは人気出る展覧会のような気がします。

今回の目玉はルノワールの「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ）」で、これもウケがよさそうですね。

2/14（水）から開幕で、自分は2/16(金)に行ってきました。

開幕直後の平日のおかげで人が少なく、イレーヌ嬢も間近でじっくりと見れて堪能できました。

これが3/4の日曜美術館の放送後だったら大変なことになりそうです。

それでは、今回自分が気に入った作品を紹介。

フィンセント・ファン・ゴッホ　「花咲くマロニエの枝」

突き刺さるような青が、花弁や枝葉から滲み出しています。

つい目をそらせてしまいたくなるような痛い青は、サン・レミ時代に書かれた晩年の絵の特徴です。

素晴らしいと手放しで言えず、ただただ息が詰まります。

ポール・ゴーギャン　「肘掛け椅子の上のひまわり」

若くして死んだゴッホを偲んで描いたひまわりです。

以前、ゴッホとゴーギャン展が都美術館で開催されたときは写真で展示されていましたが、今回は本物です。

かつて、アルルで共同生活をしていたゴーギャンとゴッホ。その生活は早々に破局を迎えたのですが、ゴーギャンは晩年、何作か同じような作品を残しています。

タヒチなのでしょうね、奥の窓には明るい海。それでいてヒマワリはどことなく倦怠感を醸し出す重さを持っています。

たぶん、自分も友人を偲ぶときは、このように複雑な矛盾の中にいるのだと思います。

それを見事に表現しています。

ギュスターヴ・クールベ　「彫刻家ルブッフの肖像」

今回の自分の出会いはクールベでしたね。

肖像画というよりも、ある瞬間を切り取った絵と言った方が良いと思います。

この職人魂の塊のような彫刻家の目がを見てください。

作品を見ているようで、自分自身の中心を見ているような目。厳しさと愛おしさを同時に持ったまなざし。

数々の修練の果てに、やがて名作を生み出し、それでも悩み続ける葛藤が静かに宿っているようです。

もっと見たいですクールベ。

札幌に戻って、3日経ちましたが、時間がのんびり過ぎてます。

雪が積もっているので、うまく走れるか心配ですが、明日はランニングしてみようと思います。