脱サラナースマン(学生)

脱サラナースマン(学生)

26歳を目前にして脱サラ。看護学校への入学を決意したとこらから始まる男の物語 。果たしてたろうの未来はどうなるのでしょう?

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お久しぶりです。

やっと領域実習がおわりました。

ここで実習の感想などを徒然なるままに述べてみたいと思います

 

①「看護師」という職業について

正直最初の実習に出たあたりでは看護師という職業に対して「つまらない仕事だな」と感じることが多かったです。身体を拭くとか姿勢を整える、ご飯を食べさせてあげるとか、「看護師の仕事ってやっぱり女の人がやる仕事だな」「男の仕事ではないな」と感じていました。

しかし姿勢を仰臥位(仰向け)から座位にかえるだけで呼吸状態が劇的に変化したり、術後で経鼻経管(鼻からチューブを胃まで入れて栄養を注入する)だった人が少しずつ看護師の手を借りて口から栄養をとるうちに元気になっていく様子などを見ると、看護師の果たす役割の大きさを感じずにはいられませんでした。しかも、それらひとつひとつが科学的根拠に基づいて驚くほど計画的に実施されている在り様は、さすが専門職だなと感じました。

看護師の仕事はナイチンゲール風に考えると、「疾病の悪化の徴候が無いかを看ながら患者の持つ自然治癒力が最大限発揮される環境を整えること」です。

言葉にすると簡単ですがこの「看る力」ってのがめっちゃ大事で、看護師個人の能力差も著明に出ます。患者さんのちょっとした言動の変化、心電図モニター、聴診などのフィジカルアセスメント、XP・CTなどの画像読影、排せつ状況、ドレーンチューブの排液状態、創部の回復状態、家族関係など看て評価する対象は山のようにあります。しかもそれを複数人同時に看ながらケアしていくのですごいと思います。

しかし看護の役割は上記のように成果や役割が見えづらいものです。だから直接治療や援助を行い、成果や役割も目に見えやすいドクターや理学療法士を羨ましく感じることもあります。

しかし看護師の意味と意義を実習を通して知ることができた今は自信をもって看護師になりたいと思えるようになりました。

これはいくら言葉で伝えても自分で実感しないとなかなか伝わらない部分だと思いますし、自分も「少しは分かってきたかな」程度のものです。でも、当初自分が思っていた以上に看護の役割は大きく、その意義も大きいものでした。それが自分の中で理解できたことがこの長い実習の最大の成果だと思います。

 

それでも

わたし個人の考えとしてはもっと看護師に役割と権限を与えてもいいと思います。実習中も素晴らしく優秀な看護師さんを多く目にしました。彼ら彼女らに任せてもいい部分はもっとたくさんあるはずです。医師の代わりに看護師が行うことで忙しく疲弊している医師の負担軽減や医療費の圧縮にもつながるはずです。現在の医療職の役割体制では医師以外の医療職の能力向上にキャップをしている状態だと思います。しかるべき教育を受けた医療職はそのキャップを解除してあげないと、本当の意味でのチーム医療は実現しないと思います。もちろん能力に応じた評価制度も併せて必要です。

 

①睡眠時間

私も看護学校の入学前に実習の厳しさや男子学生ゆえの難しさをブログや友人の男性現役看護師から聞いていました。しかし振り返ってみての感想としては「確かにきついけど何とかなる」といった感じでしょうか。

よく「睡眠時間が2~3時間しかとれない」とか「一睡もすることができなかった」といった話も耳にしましたが、私の場合少なくとも最低でも5時間、平均すると6.5時間くらいは睡眠時間を確保することはできていました。私の場合自宅から実習先まで遠い方でしたので、近い方はもっと時間は取れると思います(ですでので自宅から実習先までの距離はとっても大事です!看護学校に入学前の方は要チェックです!)。

 

②男子看護学生として

男子看護学生だから損をしたとか得をしたとかいうことは特には無かったように思います。教員や実習指導者も公平に見てくれていたと思います。ただ、やはり母性の実習では多少の制限が掛かります(受け持ち患者さんによります)。他の領域の実習でも女性の患者さんと接する際は配慮が必要です(出来るだけ女性の患者さんとは密室で二人だけにならないようにするなど)。

 

一方で男子看護学生が実習で陥りやすい問題として

・看護観がズレていることが多い

これは実習先の看護師さんがおっしゃっていたのですが「男子学生は看護の視点がズレていることが多い」とのことでした。私自身のこととしても感じることもありましたし、他の男子学生を見ていても「今それを考えるべき?」というような問題を看護問題として挙げることが多いような気がしました。

 

・柔軟性が乏しい

最初の問題とも関連しますが男子学生は「○○だから××だ」と問題を単純化して考える傾向にあると思います。しかし看護の場合一つの問題に対して複数の要因が影響し合っていることが殆どで、問題を単純化して解決することは、他の解決視点を見失うことにつながります。

この辺りは女性の方が広い視野で問題を捉えられていて、優れていると感じました。

 

・記録物が苦手

実習では大量の記録物を書くことになります。これは実習評価にも大きな影響を与えるものですが、男子は概して記録が苦手(面倒くさがる)です。一方で女子学生は実習そのものは苦手でも記録物の内容が得意で評価につながっていました。

 

・報・連・相が苦手

男子学生は何でも自分で解決しようとする傾向が強く、問題に直面しても自分一人で解決しようとしてしまいます。しかし看護に限らず最近の医療は問題をチームで解決することに主眼を置いています。課題はまずチームで共有して、解決方法を話し合い、それからどう介入していくかを決定します。患者さんの安全を守るには必要なことだと思います。看護学生にも当然この考え方が必要で、その中で学生がまずできることが報告・連絡・相談を行うことです。それがチームの一員である看護学生の果たすべき責任です。男子学生は問題を自分で抱え込んで自分一人で解決しようとしますが、それでは課題も解決しませんし患者さんを危険にさらすことにも繋がります。言いづらいことこそ早めに報連相するようにしましょう。

 

 

ここまで述べてきたことはあくまで全体の傾向であって、女子学生以上に細かい配慮が出来たり、広い視点で物事を捉えられる男子学生もいました。なので参考程度で考えてくださいw

男子学生の優れている点もありますよ!

 

・主体性がある

グループの課題やカンファレンス、看護手技などに対して積極的に取り組む姿勢がみられます。積極的なあまり空回りすることもありますが、頑張る姿勢は先生や実習指導者にはとても評価されていました。

 

・優しい

「男の看護師さん(看護学生)の方が優しいね」。これは何度も患者さんや看護師さんから言われました。私もそう感じる場面は多いです。自信持っていいと思います

 

課題に比べて良い点が少ない気もしますが続きはまた今度ということで