いつも何かに縛られて生きている。

仕事、お金、家族、彼女。

その中で必死に生きている。生活している。その中でも一歩踏み出そうとしてる。臆病になる。立ち止まる。その繰り返し。

今日も渋谷の街を歩く人たちの顔に笑顔はない。
男も、女も。
俺たちはそんな中ワクワクする事を求めて、したくて集まっていた。

渋谷でMTGに向かう途中に、反対側から歩く1人の女性。すごい強めの化粧をしている。少し疲れている。持っているピンクのバックと黒いコートからは、彼女の強めな雰囲気をさらに強調させていた。

とても疲れてそう。で、数多いキャッチやナンパに声をかけるなというオーラを全開に出していた。

考える前に足が動いた。彼女の元へ。
近づく。彼女の顔を見た。目が会う前に話しかける。

あの。

声をかけた彼女は一度見てまた目を背ける。うんざりしていた。ただ強烈な否定ではない。

俺は続けた。話し続けると次第に彼女も笑顔に。



彼女   仕事とか探してないんで。

俺    スカウトに見えた?笑
         ただのナンパなんだよね笑

彼女    嘘。絶対スカウトだよね。


そこで立ち止まった。


俺   ありがとう。


LINEを交換して見ると。
トップには友達にしか見せてないような素敵な笑顔があった。


彼女    ホントにスカウトじゃないの?


いくつか会話をして駅まで送って行った。
最後の彼女は少し力が抜けた笑顔だった。

楽しい時間をありがとう。
この与えてもらった時間は今後彼女にお返ししなきゃいけない。

そう思った。

そして、その気持ちを伝えた。

俺らはみんな檻の中。
黙って諦めるのも、もがくのも人それぞれ。