産経新聞 1月29日(土)22時26分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110129-00000562-san-soci
静岡県で昨年、100人を超える住民襲い、捕獲後に三島市の公園で
飼育されいたニホンザルが飼育員のすきを突いて“脱走”した記事です。
24時間後には捕獲され、けが人は出ませんでしたが、
住民からは市のずさんな飼育に対する怒りや不安が吹き出しました。
「らっきー」の名前をもらい、CMやツイッターに登場するほどの
人気者となった“暴れザル”は、また“悪役”へと転落してしまったようです。
JR東海道線の三島駅前に広がる市立公園「楽寿園」。
らっきーは、この公園に併設された小さな動物園で飼育されていました。
24日、午前7時10分、飼育係の男性がいつものように檻の掃除を始めました。
外の水道からホースを引き入れていたため、扉は半開きのまま。
扉を閉めて、施錠しなければならないという決まりが、守られていません。
「あっ!」
男性が檻に入ると、らっきーは目にも止まらぬ素早さで男性の脇をすり抜け、
わずか20センチほどの扉の隙間を縫って檻の外へ飛び出しました。
「あっという間に…。気がゆるんでいたとしか言いようがありません…」。
責任を感じた飼育係の男性は、言葉少なにこう語りました。
脱走後、らっきーはしばらく檻の近くに留まっていました。
男性が餌をちらつかせ、30分間ほどにらみ合いが続きました。
サルを刺激しないよう、集まってきた同僚職員も一言も発せず、
周囲は静まりかえっていました。
サルは一向に意に介さず、園内の木に登ると、隣接する民家の屋根に
跳び移って姿を消しました。
「何で逃がすんだ」
「ちゃんと管理できないなら、飼うな!」
サルの脱走後、楽寿園に市民からの怒りの苦情電話が殺到。
動物愛護法では、ニホンザルは人に危害を加える「特定動物」に
指定されています。つまり、猛獣扱いです。
「噛まれたところがまだ痛むんです。また襲われないか怖い」。
裾野市茶畑の高木さんは、昨年8月に右足首を噛まれたことを思いだし、
不安に見舞われました。
夫の利郎さんから、「今度、噛んだあいつを見に行こうか」と
持ちかけられた矢先です。
「完全に人為ミス。動物園のプロのする仕事じゃない」。
楽寿園の杉山静雄園長はこう悔しそうに唇を噛みました。
らっきーは、背中の毛がごっそりと抜け落ちる円形脱毛症を患っていました。
杉山園長は、部下のずさんな作業だけでなく、
「おそらくストレスがあったんだろう」と自らの注意不足を悔やみました。
職員らは再び捕獲するため、園内に餌をまき、らっきーの帰還に期待しながら
夜を明かしました。
「おそらく危険な動物を飼い慣れていないことが挙げられる。
子ザルのころから飼われていた場所ではなく、嫌々入れられた場所。
自分から帰ってくることはないだろう」。
日本モンキーセンターの加藤章園長は、脱走の一因をこう語りました。
脱走から24時間たった、25日午後7時20分。
楽寿園から北に約3キロ離れた三島市萩の路上で、
目撃情報を基に駆け付けた男性飼育員は、バナナとリンゴを手に
約50センチほどの目と鼻の先に座り込んだサルに向かい合いました。
自らの落ち度で脱走を招いてしまったことへの責任感もあり、らっきーの気が
それた瞬間、男性は近くのブロック塀にらっきーを押しつけました。
額を塀に打ち付けながらも、なんとか素手で取り押さえることに成功。
「市民の信頼を失墜させたということを肝に銘じてほしい」。
捕獲後、楽寿園の職員らを前に、楽寿園を管轄する地域振興部の
宮崎真行部長は強く語りました。
「けが人が出る前に捕まえるができてよかった」と杉山園長。
職員らはとりあえずは胸をなで下ろしました。
だが、晴れやかな表情の職員は、杉山園長を含め1人もいませんでした。
市長らによる市幹部の緊急会議の結果、
らっきーは再び同園で飼育されることになりましたが、
檻の周囲はシートで覆われ、当面、公開は取りやめとなりました。
らっきーを扱った市の公式ツイッターも、しばらくは書き込みを停止。
らっきーのぬいぐるみなど、土産グッズの販売も中止され、
らっきーは、市の“顔”にまで上りつめましたが、相次いで役を降板しました。
「最初に捕まえたとき、(サルを)市の名物にするというのは妙案だと思ったが、
そもそも飼おうとしたのが間違いだったのかもしれないなあ」。
らっきーファンだったという、市内の無職男性がこう漏らしました。
人気者から一夜にして悪役へと転落したらっきーは、まるで有名芸能人の
不祥事をも思い起こさせます。
「反省だけならサルでもできる」とはいうものの、
再び人気を取り戻すのは、いつのことになるのでしょうか。
らっきーは、外の世界に帰りたくて仕方がないのかもしれませんね。
こういった話題が出るたびに、動物が悪者ばかりになるのに、
心苦しさを感じずにいられないのは、たろすけだけではないと思います(>_<)