先日、占いをしていて褒めることって大事だよなと、
改めて考えさせられる出来事があったのですが、
そう言えば占いの師匠からも同じような話をされたことを思い出しました。
何を言われたのかを思い出そうとすると、本題よりも話が脱線することばかり思い出して、まとめるのに一苦労しました。
かなり前に、師匠の大好きな喫茶店でしてた話です。
会話の内容は多少盛っていたりもしますが、概ねこんな話をしてましたし、師匠に改めて話をすると、
「あんた、よー覚えてるなぁ」と言ってました。
「この話、載せてもいいですか?」と確認したところ、
「かまへんよ。ただあんた、占いで噛まんようにな」
と、きちんと痛いところを突いてくるのが、私を気にかけて下さってるところかなと感じました。
師匠、いつもありがとうございます。
私は噛みません!
きっと。
前置きが長くなりましたが、いつものように会話形式でお楽しみ下さい。
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お師匠「こないだなぁ、やってしもてん」
たろ「どうしたんですか?」
お師匠「ちょっと若い男子が相談に来たんよ」
たろ「ほうほう。良かったじゃないですか?」
お師匠「しかもイケメンやねん」
たろ「この歳で言う話題と違いますで」
お師匠「ええがな。イケメンは大歓迎やで」
たろ「まあ、よしとしましょう。で、どうしたんですか?」
お師匠「ほんならこの子な、私の事褒めてくれるねん」
たろ「まあ、占い師さんの立場ですし、しかも師匠ですよ。ちゃんと占えばみなさん褒めてくれるでしょう」
お師匠「先生、ありがとうございます。頑張れそうな気がしてきました。次もまた来て結果を報告します」
たろ「いい子ですやん」
お師匠「ほんならな、その子。お金を払う時にこんな事言うねん」
たろ「どんな事言いましたん?」
お師匠「先生って女優さん※に似てますねって言うんよ」
たろ「出たっ!」
お師匠「もうなぁ、嬉しくて嬉しくて」
たろ「占いの話から外れてる外れてる」
お師匠「思わずほろっと来たんよ」
たろ「師匠たる人にもそんなことがあるとは・・・」
お師匠「ほんで、半額にしてもうたがな!」
たろ「ええっ!あのお金にうるさい師匠が半額って!」
お師匠「ほんまやで」
たろ「半額にするって、本当に師匠ですか?」
お師匠「私や、私!」
たろ「ほんまや」
お師匠「もうなぁ、金のことはええねん」
たろ「ええんかいな?」
お師匠「あかん」
たろ「どっちやねんな」
お師匠「ほんま、やってしもたわ」
たろ「でも、素敵な女優さんに似てるって言われたら嬉しいですよね」
お師匠「ほんまになぁ、嬉しかったわ」
たろ「師匠もお綺麗な方ですし、皆さんも師匠はいつもお若いって言いますやん」
お師匠「まあでも、あれは社交辞令やろ?」
たろ「そんな事ないですよ」
お師匠「いやいや、私も段々歳もとってきてるで」
たろ「師匠が本当にお若いから皆さん言ってるんですよ」
お師匠「さよか?」
たろ「そうですよ。日頃から努力を積み重ねてらっしゃるんですから」
お師匠「そやねん。あんたもやっとわかるようになってくれたか」
たろ「いつもお綺麗じゃないですか」
お師匠「嬉しいねんけど、なんかあんたに言われると嬉しさ半減やなぁ」
たろ「素直に受け取ってくださいよ!」
お師匠「まあ、受け取るで。せやけど、ほんま嬉しかった。あの一言で私は蘇った」
たろ「本当に嬉しかったんですね」
お師匠「あんたに出会った時よりも嬉しい」
たろ「あれ?なんか、比べるところが違ってません?」
お師匠「もうな、この際この子を弟子にしようかと思ったわ」
たろ「え?ちょっとちょっと・・・」
お師匠「まあ、残念ながら占いのセンスはなさそうやった」
たろ「そうでしたか」
お師匠「まあ私だけやないけど、褒められたら嬉しいもんやで。あんたも相手の人をきちんと褒めなあかんで」
たろ「はい、そうします」
お師匠「まあ、今日はそんな話や」
たろ「いつもお美しい師匠とお話できる私は幸せものです」
お師匠「やっぱりあんたに言われたら嬉しくないねんなぁ・・・」
たろ「素直に受け取ってくださいよ」
お師匠「真面目な話するけど、褒め方一つで人って変わるもんや」
たろ「はい」
お師匠「相手の褒めるべきところがあったら、きちんと褒めてあげる。たとえ占いで厳しい結果が出ようと、その人を褒めるべき点はあるはずや」
たろ「そうですよね」
お師匠「そういう部分を見つけて、きちんと認めて伝えてあげるのも大事なんやで」
たろ「はい」
お師匠「カードばっかり正面から読んで伝えるのも一つのやり方やけど、自信をもたせてあげる方が良いタイプの人には、きちんと褒めることを忘れたらあかんねん」
たろ「気をつけないといけませんよね」
お師匠「逆に、厳しいことを言ってくれ!と言うお客さんもおるけど、褒められたほうが嬉しいやん。厳しく言うべきことははっきり言って、褒めるべきところは褒める。メリハリを付けて対応するんや」
たろ「そうですよね」
お師匠「あんたはわかってるかも知れんけど、忘れんように言うとくわ」
たろ「はい。忘れないようにしておきます」
お師匠「せやけどあんた、たまに忘れる時があるからな」
たろ「そうですかね?大丈夫だと思いますよ」
お師匠「そうか?それならええわ」
たろ「はい」
お師匠「ほんで、今日のお会計は?」
たろ「面白かったし、ためになりましたから私が払いますわ・・・」
お師匠「よしっ!」
たろ「よしって・・・」
(※女優さんの名前は、特定されるとよろしくないので伏せてます)
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元記事は、こちらです。
(2021年6月16日 noteより。一部改変。)
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