医師が精神病を公開するということ
興味深い医療ジャーナルの記事があったのでご紹介致します。AMA journal of ethicsOn Being a Physician with Mental IllnessMark Vonnegut, MD###アブストラクトのみ引用###AbstractFor physicians with psychiatric illness, especially when newly diagnosed, one concern can be what effect patients’ knowledge of their physician’s diagnosis can have on their relationship. As a pediatrician with bipolar disease, about which many patients and the community are well aware, I’ve found that patients are much more concerned with the quality of care they receive than with whatever psychiatric problems their physician might have. I offer this narrative in hopes that it will allay other physicians’ fears of “disclosure.”リンク先は英語です。以下、英検2級(笑)の私の和訳要約です。「双極性障害をもつ小児科医で、当初は統合失調症と診断されていた。」「患者さんは医師が精神疾患かどうかより、診療の質を気にしている。だから精神疾患がバレることを恐れなくてもいいよ。」「having mental illness is no big deal.精神疾患であることは大きな問題ではない。(無条件にではないですが・・・)」タイトルは「精神病をもつ現役医師です。」となると思います。パンチが効いてますね、日本ではなかなか見かけないタイトルです。アメリカでは精神疾患であることを公表している有名人が少なからずいるそうですが、国民性でしょうか。それとも、精神疾患が正しく認知されているのでしょうか。CMで統合失調症の陽性症状の様子を流して、心当たりのある人に精神科への受診を促すこともあると、どこかのブログで見たことがあります。日本で流したらどうなるでしょうね。「こんな怖いCM流すな!」となるのでしょうか。それこそ逆に、統合失調症に対する偏見が助長されたならば目も当てられません。アメリカと日本での統合失調症に対する認識の違いは興味があるので、調べてみたいと思います。論文でなくても、Redditでschizophreniaと検索するとアメリカの街の声(?)がわかるかもしれませんね。それにしても、医師という立場で精神病をカミングアウトするのは、大変勇気が要るだろうと思います。・・・いや立場は関係なく勇気が必要ですね。例を挙げると故 北杜夫先生(精神科医。双極性障害)夏苅郁子先生(精神科医。親が統合失調症)岩橋和彦先生(精神科医。双極性障害)Elizabeth Sinclair Miller(外科医。双極性障害)Elyn R. Saks(精神医学教授。統合失調症)Rufus May(臨床心理学者。統合失調症)Debi Thomas(外科医、フィギュアスケーター。双極性障害)など、精神病をカミングアウトしスティグマを無くそうと尽力されている方々を尊敬してやみません。List of people with bipolar disorder(schizophrenia,depressionなどもあります)と検索すると医師以外にもたくさん出てきますので、気になる方はどうぞ。<a href="">