DUNE デューン 砂の惑星
至福眼福の2時間半
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴさん
出演:ティモシー・シャラメさん、他
「DUNE」観てきました!私とDUNEという文脈でいくと原作未読、リンチ版未見、話の大筋は知ってる、「ホドロフスキーのDUNE」は公開当時観た、みたいな立ち位置です。なのでかなりDUNEビギナーという感じです。
てなわけで、この度のDUNEですが、物凄く良かったです。至福眼福の2時間半でした!
とにかく画面がビッキビキで、劇場で映画を見る喜びを感じ続ける2時間半でした。とにかく全体のデザインがたまんなく良くて、尺は長いんだけどこのビキビキの画面に映し出される映像をみてるだけでひたすら楽しくて楽しくて。純粋に「画面の良さ」に感動するの久々だなぁと思ったりなどしました。もうこればかりは好みなので、良かった!としか言いようがないな うん。
てなわけで、初DUNEだったわけだけど、DUNEがかつて「様々な作品に影響を与えた」と言われるのもわかるなぁというくらい、本作を見てて思い浮かぶ映画すごい多かったです。いちばん浮かんだのは「スターウォーズ」と「風の谷のナウシカ」かなぁ。もろもろナウシカ感はすごい感じたなぁ。なんかスタート地点から世界観がピキッと構築されてて、いろんな前提が当たり前のように進んでいく感じとかは、小さい頃ビデオではじめてスターウォーズep.4観た時の感覚みたいな感じでした。
あと、ヴィルヌーヴ作品としてはかなりこれまでのエッセンスが入ってるように感じて。大型原作とは言えやっぱりヴィルヌーヴ監督作って感じ「メッセージ」とか「ブレードランナー」もたしかにそうだけど、個人的には「灼熱の魂」とか「ボーダーライン」とか彼の非SF作のエッセンスの方も感じたかなぁ。特に女性の描き方、というか母親かなぁ。ヴィルヌーヴってよく考えたら母親が印象的な作品多いよなぁとか。私は原作読んでないからわからないけど、かなり作品として女性が強い映画というか、女性がかなり印象的だったので、今後どうなるかわからないけど、あらゆる場面で「女性」がかなり印象に残ってます。
シャラメのお母ちゃん役がレベッカ・ファーガソンでしたが、すげぇ良かったなぁ。ぶっちゃけほぼ母親の映画だなぁと思って見てました。なんかどっかの評論でかつてリドリースコットがDUNE映画化の話が来たときに原作にない近親相姦設定を入れようとして却下されて映画化が飛んだみたいな話を聞いたことがあるんですが、そんな話をうすーく覚えてたりしたので、後半砂漠で親子2人でスーツに着替えるシーンのなんか妙な間と視線のやりとりがなんか気になった…という備忘録。ともあれ、とにかく母親映画としてDUNEをみたかな。あと前半の箱に手を入れて…みたいなあの謎の魔女みてぇなばあさんとかめちゃ怖かったな。
ほんとにまったく原作を知らなかったので、タイトル画面にしれっとPart1と出てることにも驚きました。で、見終わって「え、これまじで序盤じゃん!」とびっくり。感覚としては超贅沢な予告編という感じでした(いい意味で)。原作読んでない勢としては、物凄く原作読みたくなったし、なにより次作が無事作られることを切に願う……。というくらいには最高な映画体験でした。原作読もうかな。