前回は昔書いたものを出したけど、今回はリアルタイムで書いたものです。1ヶ月も経って忘れてることも多いけど、色々思い出しながら書いていきます。
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シェムリアップと言えば。いや、カンボジアと言えば。いや、東南アジアと言えば。いや、世界遺産と言えば。ぐらいに有名なアンコールワット編である。
アンコールワットは、カンボジアの都市シェムリアップにあるアンコール遺跡群のうちいちばん有名な建物である。ワットは寺院という意味で、ヒンドゥー教と仏教が入り交じった造りになっている。
アンコールと何回も言っているが、それは王朝の名前であり、数百年前に他国からの侵攻を受けたことて王朝は現在のプノンペンに移った。それ以降現地の少数民族以外その遺跡群を見つけることはなく、割と最近になってフランス人が見つけるまで森の中に埋まっていたらしい。
この情報は、アンコール遺跡群ツアーで聞いたものだ。
前日に予約して、朝5時ぐらいには出発。朝日を観るのが醍醐味と聞いていたからだ。
ホテルまで迎えがあるためフロントで待つ。
朝日を見る客は他にも沢山いるため、早朝から割と混雑している。しかし、日本語のツアーを予約していたため、ガイドさんに声を掛けられるとすぐにわかった。
車に向かうと、運転手とガイド以外誰も乗っていない。1人らしい。ラッキーというかなんというか。
ガイドさんは現地の人だが、ガイドレベルじゃなくてかなり高い水準で日本語を話せる人だった。関西弁まじりでも通じたし、日本人と思って話して全く不都合がなかった。発音はさすがに難そうだったけど
チケットを持っていなかったので、チケットセンター的なところにまず寄る。1日6500ぐらいで、3日で10000ぐらいだった気がする。なんにしろめちゃくちゃ高い。
7日もあったけど、3日あれば主要なところは行けそうだったし、バテそうなので3日のものに。
チケットセンターからまた15分程車で行ったところで降ろされる。早朝で暗かったが、森に囲まれたところを進んでいた。
観光地だが遺跡周りはある意味しっかりと管理されていて、街頭などもほぼなく、スマホのライトを頼りに進んでいく。
アンコールワットは大きな堀に囲まれており、それは海を表しているらしい。
橋を渡ると闇の中に巨大な門の陰が見える。なんだか厨二病っぽい表現だけどまさにそのままである。
門は中央に王様の門、少し空いて普通の人用が2つさらに離れて象用の門がふたつとあってめちゃくちゃでかい。今はもちろん王様用も使えるので真ん中のもんから入る。
長い間色んな人が踏んでいるため、石畳の階段は丸くなってたまに転けそうになる。千と千尋の神隠しに出てくるトンネルのような気分で門を抜けると、その先にはよくテレビで見る建物があった。
少しだけ明るくなってきていたため、これまた巨大な陰が見える。
中はかなりたくさんの人が待っていて、朝焼けで池に反射したアンコールワットを撮ろうと写真スポットの場所取りをしていた。
ガイドさんに言われるがまま写真スポットで撮って、完全に朝日が昇るまでしばらく待機した。
その間、久々に家族に電話したりなどする。
親孝行や、おじいちゃんおばあちゃん孝行。いつからか意識するようになった事だ。
多分きっかけは高校で母方の祖父が亡くなったこと。
野田洋次郎のエッセイで、生まれたら死ななきゃじゃん。みたいな一節がある。
自分には生まれるかどうかの選択権はなく、生まれてしまえば絶対に死は訪れるもので、そんな中自分だけでなく、大事な人を送らなければいけなかったりもする。
自分の死に対してあまり何も思わなくなったけど、今でも今後誰かを送らなければいけなくなると考えてどうしようもなく落ち込む時がある。
一昨年は友人が亡くなって、祖父がもう長くないこともわかって、祖父も昨年亡くなった。
亡くなることが分かって初めて芽生える感情がある。当たり前が当たり前じゃないと気付かされたりする。この先きっとまだまだそんなことがあるんだと思う。
自分が死んで大事な人が悲しむのが嫌だ。でも自分がより先に大事な人が死ぬのはもっと嫌だ。先に逝ってしまいたい。
せーのでみんな仲良く死ねればいいのにと思う気持ちも分からないでもない。でも死ぬ間際になったら残ったみんなには長く楽しく生きて欲しいって思うんだろう。
死んだら何も残らない。思い出は話せるけど、それ以上がない。念でも呪術でもないんだし死んで愛が強まる訳じゃないと思う。だから早死にはしたくないしさせたくもない。
せいぜい自分が死んだ時に、みんなが思い出話でいっぱいになるような人間になれればなと思う。
話が逸れすぎた、閑話休題。
かなりうろ覚えだが、アンコールワットは王様により建てられたもので、元々はヒンドゥー教、王によって宗教の考え方が違ったため、仏教の彫刻も掘られていたりする。
でもヒンドゥー教は他宗派を嫌う傾向にあるため、いつかの王の時に仏教の彫刻はほとんど盗られてしまったらしい。
朝日が昇ってきて、ガイドさんに写真を撮ってもらったりして建物の中に入った。
自分の写真ってあまり好きじゃない、どんな顔してどんなポーズをとったらいいのか分からないから。
大学になってバンド写真を沢山撮ったりしてようやく少し慣れてきたけど。
ツアー客が自分一人だからガイドさんがめちゃくちゃ写真を撮ってくれた。ありがたいけど要らない。整理するのもめんどくさくてそのまま大量の写真がフォルダに残っている。
彫刻の説明とか色々と話を聞きながら回廊を進んで、塔に登ったりして次の場所へ。
バイヨン寺院や木に侵食されているタ・プロームという寺院を回った。細かい話も色々あった気がするけど長いしうろ覚えなので割愛。
そういえば、朝ご飯にフォーみたいなものを食べた。米でできた麺なので、ボソボソとしている。スープはあっさりしていて美味しいんだけど、やっぱり麺にはコシが欲しいなーと思った。ラーメンはもちろんバリカタです。
午前中に3箇所を回るツアーだったが、後半には眠気がやばくて話をろくに聞けなかった。適当に相槌してて申し訳ない。
外国人と話していると、相槌の数を気にしてしまう。日本人はし過ぎらしいと聞いたことがあるからだ。でもしないとなんだかムズムズする。
その後この日は帰ってゆっくりしただけな気がする。




