今回はたまにはまじめに書いてみます。

長いのであきない方、どうぞ。。。



お昼は、午前中大きなパチンコ屋さんに嫁といき、

その後図書館へいきました。


はい、そうですよ、負けたんですよ。


そもそも、図書館の駐車場が有料だからって、

「パチンコ屋停めたらええやん」

なんていう考えがだめ。


なんか嫁は勝ってたけど、

私は二時間で1万円以上負ける始末・・・


高い駐車場だぜ(T_T)


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おいといて、頑張って勉強していたら、


ちょっとおもしろい本を借りてみました。


図書館って、最近初めて行くようになったんですが、


本当に便利。


こんな本でも、買ったらお金が足りない。

「パチンコ代より安くない?」ですって?


いや、私はパチンコは別銀行なんで・・・



勉強は大切ですね。



お酒の本は、テイスティング的な本を借りました。


おもしろいのはすごく古い本で、1997年の本。



特に「付け香」のことや、

「吟醸」と「鑑評会」のことに触れられていたり、


日本酒のタブー的なことも


「さらっと」


書いてある。


それこそ


「香りを添加して賞を取る人間がでて当たり前」って書いてあるし、


「鑑評会では添加があれば除外されるが、あらかじめアルコールに添加してから入れると機械をすりぬけることが出来る」とか書いてあり、



まるで黒歴史・・・(^_^;)


興味深いことはやはり香りについての表現について


木香なんかも、杉の樽なんかより、アセトアルデヒドが多いとか、

圧縮の酒袋管理が悪いと袋香、

ゴムホースの臭い、

つわり、醸造中に細菌が繁殖してつく香り、

ひね香、加熱臭と


けなし表現が多いと書いてて、なるほど・・・と思いました。


ワインの「上げる」表現より

日本酒は「下げる」表現が圧倒的に多いと。


これは新酒鑑評会の

「落とす審査」

が一因と書いてあります。


あまりにたくさんのお酒から、短時間で審査しなければならないため、

「駄目部分」があるお酒を

「落とす」為、駄目な部分の表現が特化されたのだか。


一方その当時「新しい香り」

として評価されつつあると記述されているのが、


りんご、バナナ、洋なしなどを連想する

酢酸イソアミル、

カプロン酸エチル


今や当たり前に使われる「フルーティー」という表現が

当時は「革新的」

であったというのもおもしろい。


当時、「冷酒ブーム」(後の吟醸酒ブーム)とやらと

「純米信仰」

についても警鐘を鳴らしており、


この時代から、日本酒に対してしっかりと考えられていたんだなぁ。と非常に関心しました。


アルコール添加、と聞くとかなりたくさんの人が

「ああ、それ入れたらだめなんだよ」(なぜ駄目なのか説明はない)

とか

「世界的にみればリキュールだ」(そのくせベルギービールなどは賞賛)

とか

「戦時中に物がなかった時の遺産」(その後儲ける為に使われたと嫉妬しているが、日本酒業界についてはもちろん何も知らない)

とか

「化学調味料だよ」(・・・・)


など言われますよね。


この事についても


「白米重量の10パーセントを越えないこと」

つまりおよそ25%までアルコールの添加が出来る

という規定と

「実際は本醸造で12%、大吟醸で5%の添加だろう」

と当時の添加量を数字で簡潔に書いてあります。


そして、なぜ添加するのかということは

「軽快に、する、つまり淡麗化させる、吟醸香はもろみに多く含まれる」

ここまでは我々も知っての通り

「発酵の終わりがけにアルコールを加えると、香りを酒の中に引き入れる働きをする、逆に入れない場合、絞り粕に多く香りが残るため、純米とは吟醸香がしにくいお酒となる」

と書いてある。


これまで私はアルコールの役割っていうものにはあまり触れないので、どこらへんで入れるとか、なぜ入れるとか、知れたのは素直にうれしい。


さらに私が驚愕したのは


「付け香」=ドレーン=液体=ヤコマン冷却器で精製された添加物

という物質を添加すること。


このドレーン、なんと1960年代に既に開発されていて、

もろみの発酵中、高泡の時に気化、放出される気体を冷却、液化させたもの、だそうです。


このドレーンは当時

「酢酸イソアミルとカプロン酸エチルが含まれた物で、

純米酒などにも添加されている」


・・・・


・・・


「純米酒信仰がここまで広がる中で、愛好家の中にも、酒から抽出したものなので、それを戻すことに罪悪はないと書く人もいるが、その割に、評論家の中で、このドレーン添加について記述が全くないことはおかしなことだ」


と結んであります。


私は、日本酒愛好家であり、

大概、なんでも良いんです。美味しかったら。

それが添加されようが、濾過だろうが無濾過だろうが火入れだろうが、生だろうが、

良いんです。美味しくて、身体に有害物質が入ってないんだったら。



純米酒には純米酒のおいしさがあるし、

純米吟醸にも、純米大吟醸にも、アル添とは違った旨さがあったりします。


でも、「アル添?」と思う純米酒もものすごくたくさんあり、

間違いなく付け香をしている純米大吟醸も知っています。

「作ってる本人が言ってるんですから間違いない」


アルコール添加で、美味しくなるなら、別に私はいいし、

旨い普通酒だってあるし、それはかまわない。


逆に言いたいのは、

「純米蔵」

と名乗りながら、


少量のアル添をしたり(法令違反)

ドレーン添加をしたり(別に違反じゃない)


する蔵元さんがいて、


「アルコール添加は悪!」


と言い放ちながら、


その蔵元のお酒を飲んで


「これが純粋な日本酒よ!」


と高笑いする人たちに「違うでしょ?」


ということです。





断っておきますが、


私は


「反純米主義」


でもなんでもありません。


「反アンチアル添酒ファン」


です(笑)






この本を読んで、


すごく「日本酒って難しい問題があるな」


と再認識しました。



いや、難しいけど、楽しいです。