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最近俺は電気屋に入り浸っています。

家からバイクで約30分。

決して近いとは言えない距離の

しかも職場とは反対側のこの電気屋に俺が入り浸っているのは、

他でもなく4Kテレビを買うため……

いえ、研修中の佐藤さん(仮名)が滅茶苦茶可愛いからです。


毎日電気屋にいるなんて、まわりの人から見ればきっと不自然でしょう。

これは看板娘目当てに通う定食屋とかスーパーとは話が違います。

だってそこは電気屋。毎日通う用事なんてないんです。

貧乏人の俺では溜まったポイントすら中々使えない、家電量販店なのです。



でもきっと大丈夫。僕は正当に行使しているだけですから。

憲法13条を一般的自由説に従って解釈すればきっと認められる、

「可愛いあの娘の傍にいる権利」を。


・・・佐藤さんとの出会いは1ヶ月前。

俺はその時つけていたイアホンが壊れた為に、近くにあったそのお店に入ったのでした。

そして入店早々、目の前を通り過ぎた彼女を一目見た瞬間、俺の時間は止まりました。


思わず「あっ」と声を漏らしてしまった俺は

振り向いた佐藤さんを誤魔化すためそのとき目の前にあった商品の説明を求めました。

不運にもそれは展示品の中でも1番大きい、もはや業務用とすら思われる巨大な冷蔵庫でした。

俺のこのあからさまに不自然なこの質問に、しかし彼女は少し舌足らずな口調で、カタログを片手に丁寧に説明してくれました。

この瞬間、この胸に宿った情熱は、己が理性とそしてこの冷蔵庫をもってしても冷やすことは出来ないと悟りました。


そのとき以来、俺は今日を含めて毎日のように電気屋に足を運んでいます。

因みに今日は、喜ばしいことに「不注意で落としてしまったハードディスクの修理を依頼する」という用事がありました。

俺は佐藤さんがカウンターに入るのを確認して、彼女の前にハードを持っていきました。

一通り事情を説明すると、佐藤さんは上目遣いで俺を見つめ、

「すいません、お客様の過失で壊れてしまった場合は無料修理保証の対象外になっちゃうんですよぉ。ホントに申し訳ないんですケド・・・」

と本当に申し訳なさそうな口調で言いました。



確かに貧乏なこの身に修理の1万円の出費は痛いです。

でも俺がそんな感情を顔に出してしまったら、優しい彼女は泣き出してしまうかもしれません。

だから俺は平静を装いました。


でもせめて問いたかった。

ハードの修理は保証されないとしても、せめて



この幼い恋心は保証されないのですか、と。

いや、いっそこの叶わぬ恋にクーリングオフできませんか、と。



そんなことを考えて固まってしまった俺をどう捉えたのか、彼女は慌てた感じで

「あ、あの、お客さま、落としちゃったんですよね??」と言いながら、俺を見つめます。



「堕としたのは君だ」とは言えませんでした。